パワーエレクトロニクス特論

科目基礎情報

学校 大分工業高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 パワーエレクトロニクス特論
科目番号 R05AES203 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 専攻科電気電子情報工学専攻 対象学年 専2
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 (教科書)小山純,他,「最新パワーエレクトロニクス入門」,朝倉書店
(参考書)江間敏,他,「パワーエレクトロニクス」,コロナ社
担当教員 清武 博文

到達目標

(1) これまでに学んだ電気機器工学,パワーエレクトロニクスに関する基礎力を増す.(定期試験,演習)
(2) 授業項目に関連した諸現象について知見を深め,数学的取扱いを理解する.(定期試験,演習)
(3) ベクトル制御を使った可変則ドライブについて理解する.(定期試験)

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
目的・到達目標(1)の評価指標これまでに学んだ電気機器工学,パワーエレクトロニクスに関する応用問題を解けるこれまでに学んだ電気機器工学,パワーエレクトロニクスに関する基礎問題を解けるこれまでに学んだ電気機器工学,パワーエレクトロニクスに関する基本問題を解けない
目的・到達目標(2)の評価指標授業項目に関連した諸現象について知見を深め,数学的取扱いから応用的な動作を確認できる授業項目に関連した諸現象について知見を深め,数学的取扱いから基礎的な動作を確認できる授業項目に関連した諸現象について知見を深め,数学的取扱いから基礎的な動作を確認できない
目的・到達目標(3)の評価指標ベクトル制御を使った可変則ドライブに関する応用問題を解けるベクトル制御を使った可変則ドライブに関する基本問題を解けるベクトル制御を使った可変則ドライブに関する基本問題を解けない

学科の到達目標項目との関係

学習・教育目標 (E1) 説明 閉じる
JABEE 1.2(d)(1) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
本科で学んだ電気機器工学,パワーエレクトロニクスを復習して基礎を固める.その上で,パワエレ用回路シミュレータを使って様々な演習と検討考察より知識・技術の定着を計る.また,我々の周りで数多く使われているインバータについて学び,産業用可変速駆動装置への応用として誘導電動機を使った可変速ドライブを講義する.
(科目情報)
教育プログラム第4学年 〇科目
授業の進め方・方法:
講義中はこまめに質問を投げかける.間違ってもいいから,各自自分の頭で考え,答えを出して欲しい.
講義中の説明でわからないところがあったらすぐ質問すること.
(事前学習)
配布プリントを整理すること.
注意点:
(履修上の注意)
受講前までに前回の講義内容の要点を簡潔にまとめておくこと.
(自学上の注意)
演習問題を3回解くこと.

評価

(総合評価)
総合評価=定期試験×0.8+演習レポート×0.2
(単位修得の条件)
総合評価が60点以上を単位修得の条件とする.
(再試験について)
再試験は年度末の再試験期間に実施する.その際の受験資格は総合評価が40点以上60点未満の学生に与える.

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 基礎知識の確認 パワーエレクトロニクスに関する,構成要素,半導体デバイスの歴史,種類を理解できる.
2週 基礎知識の確認 パワーデバイスで発生する損失,スイッチング周波数,スナバ回路,実効値,有効電力を理解できる.
3週 基礎知識の確認 パワーエレクトロニクスに関する,ひずみ波の実効値,電力,力率,定常状態におけるインダクタとキャパシタ性質を理解できる.
4週 基礎知識の確認 DC-DCコンバータの基礎,インダクタに流れる電流の連続モードと不連続モード,共振形を理解できる.
5週 基礎知識の確認 単相・三相整流器や単相全波位相制御回路などについて理解できる.
6週 パワー半導体に関する講演 ローム株式会社の研究開発担当者によるパワー半導体に関する講演を理解できる.
7週 パワー半導体に関する講演 ローム株式会社の研究開発担当者によるパワー半導体に関する講演を理解できる.
8週 インバータの動作原理
電圧形と電流形
インバータの動作原理について単相を例として講義する.電圧形,電流形の相違点を理解できる.
2ndQ
9週 PWM方式 インバータを駆動するためのPWM方式について理解できる.
10週 インバータ出力電圧解析 インバータについて単相から3相へ拡張し,高調波を消すための多重化の方法を理解できる.
11週 3レベルインバータと多重化 インバータについて単相から3相へ拡張し,高調波を消すための3レベルインバータや多重化の方法を理解できる.
12週 誘導電動機のベクトル制御
動作原理
誘導電動機の等価回路からベクトル制御方式の概要を理解できる.
13週 誘導電動機のベクトル制御
回転座標変換
べクトル制御に必要な三相からニ相へ,二相から回転座標への変換原理を理解できる.
14週 誘導電動機のベクトル制御
制御回路
数学的アプローチによりベクトル制御の原理を理解できる.
さらに,速度センサレスへの拡張も検討する.
15週 前期期末試験 目的・到達目標(1),(2),(3)
16週 前期期末試験の解答と解説 分からなかった部分を把握し理解できる.

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験演習合計
総合評価割合8020100
基礎的能力20020
専門的能力602080
分野横断的能力000