コンピュータアーキテクチャ特論

科目基礎情報

学校 大分工業高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 コンピュータアーキテクチャ特論
科目番号 R05AES209 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 専攻科電気電子情報工学専攻 対象学年 専2
開設期 後期 週時間数 後期:2
教科書/教材 (教科書)なし
(参考図書)適宜,資料を配布,コンピュータの構成と設計 第5版 上/下,デイビッド・A・パターソン,ジョン・L・ヘネシー(著),成田 光彰 訳,日経BP社
担当教員 井上 優良

到達目標

(1) 真理値表から論理式を導きだすことができる.
(2) プロセッサの命令の実行手順と高速化を説明することができる.
(3) キャッシュメモリと主記憶について,その仕組みと高速化の方法を説明することができる.
(4) マルチコアプロセッサについて説明することができる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
到達目標(1)の評価指標真理値表から論理式を導きだすことができる.例題や解説を見ながら真理値表から論理式を導きだすことができる.真理値表から論理式を導きだすことができない.
到達目標(2)の評価指標プロセッサの命令の実行手順と高速化を説明することができる.解説や例題を見ながらプロセッサの命令の実行手順と高速化を説明することができる.プロセッサの命令の実行手順と高速化を説明することができない.
到達目標(3)の評価指標キャッシュメモリと主記憶について,その仕組みと高速化の方法を説明することができる.例題や解説を見ながらキャッシュメモリと主記憶について,その仕組みと高速化の方法を説明することができる.キャッシュメモリと主記憶について,その仕組みと高速化の方法を説明することができない.
到達目標(4)の評価指標マルチコアプロセッサについて説明することができる.例題や解説を見ながらマルチコアプロセッサについて説明することができる.マルチコアプロセッサについて説明することができない.

学科の到達目標項目との関係

学習・教育目標 (E1) 説明 閉じる
JABEE 1.2(d)(1) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
近年,PC(Personal Computer)やスマートフォン,タブレットなどのコンピューティングデバイスは我々の身近なものの一つとなっている.本講義ではコンピュータの中枢であるCPU(Central Processing Unit)内部の要素技術を習得する.特に,プロセッサやキャッシュメモリの基本機能および高性能化に関する技術について扱う.

(科目情報)
教育プログラム第4学年 〇科目
授業の進め方・方法:
講義資料を用いながら講義形式で授業を進める.
実践的知識が身につくようにするために,例題および課題を与える.

(事前学習)
以下の科目の復習を行うこと
ディジタル回路I,コンピュータ(E 科)
論理数学,電子回路,コンピュータアーキテクチャ(S 科)
注意点:
(履修上の注意)
講義資料等をLMS上で配布する.
また,質問は活発に行うこと.

(自学上の注意)
課題の提出率を合格条件としているため,忘れずに提出すること.

評価

(総合評価)
総合評価 =定期試験 * 0.7 + 課題* 0.3
(単位修得の条件)
課題提出率60%以上かつ総合評価が60%以上を単位修得の条件とする.
(再試験について)
総合評価が60点未満の者に対して実施する場合がある.受験資格者については試験解説時にアナウンスする.

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 イントロダクション コンピュータの構成要素および,プロセッサとメモリ装置の位置づけを説明できる.
2週 命令と命令の実行手順 プロセッサの命令の種類と,実行手順を説明することができる.
3週 命令表現 プロセッサの命令をアセンブリ言語を用いて記述できる.
4週 制御アーキテクチャ1
シングルサイクルデータパス
シングルサイクルデータパスのプロセッサを説明できる.
5週 制御アーキテクチャ2
マルチサイクルデータパス
マルチサイクルデータパスと命令パイプラインによる高速化を説明できる.
6週 命令の依存関係とハザード処理 命令の依存関係とハザード処理を説明できる.
7週 組込みシステムと設計開発(1) 実社会で使われるプロセッサチップとその設計手法を知る
8週 組込みシステムと設計開発(2) 実社会で使われるプロセッサチップとその設計手法を知る
4thQ
9週 階層メモリとキャッシュメモリ
ブロック配置/検出問題
キャッシュメモリのブロック置換/検出問題を説明できる.
10週 メインメモリ メインメモリと仮想記憶について説明することができる
11週 マルチコアプロセッサ マルチコアプロセッサの特徴を説明することができる.
12週 マルチコアプロセッサとキャッシュコヒーレンシ(1) キャッシュコヒーレンシプロトコルを説明することができる
13週 マルチコアプロセッサとキャッシュコヒーレンシ(2) キャッシュコヒーレンシプロトコルを説明することができる
14週 論理代数と真理値表 真理値表から論理式を記述することができる.
15週 期末試験 到達目標(1)(2)(3)(4)
16週 期末試験の解答と解説 分からなかった部分を把握し,説明できるようになる.

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験課題相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合70300000100
基礎的能力2010000030
専門的能力5020000070
分野横断的能力0000000