光画像工学

科目基礎情報

学校 大分工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 光画像工学
科目番号 6629 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 専攻科電気電子情報工学専攻 対象学年 専2
開設期 後期 週時間数 4
教科書/教材 (教科書)吉村武晃 「光情報工学の基礎」 コロナ社. (参考図書)J. W. Goodman, “Introduction to Fourier Optics”, McGraw Hill.
担当教員 高橋 徹

到達目標

(1) 電磁波の波動方程式からパラレル近似を用いた光波伝搬の分析法を理解する.(定期試験)
(2) 光波の回折現象および結像について,簡単な分析ができる.(定期試験,課題)
(3) 光情報処理および画像情報処理を行う際の基礎概念を理解する.(定期試験)

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
電磁波の波動方程式からパラレル近似を用いた光波伝搬の分析法を理解する.光波伝搬の分析ができる.光波伝搬の分析法を理解している.光波伝搬の分析法がわからない.
光波の回折現象および結像について,簡単な分析ができる.光波の回折現象および結像の分析ができる.光波の回折現象および結像の簡単な分析ができる.光波の回折現象および結像の分析ができない.
光情報処理および画像情報処理を行う際の基礎概念を理解する.基礎概念を理解し計算できる.基礎概念を理解している.基礎概念がわからない.

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
本科で学んだ電磁気学,応用数学を基礎にして,光工学および画像工学の基礎を講義する.光波の伝搬について学び,フレネル領域およびフランホーファ領域の光波の表式を導出し回折現象を理解する.レンズ系を用いた結像理論についても学ぶ.空間周波数の概念を導入しフーリエ光学を用いた光情報処理,および画像信号の処理について概観する.
(教育プログラム 第4学年 ○科目)
(後期1コマ,授業時間23.25時間)
大分高専目標(E1),JABEE目標(d1)
(関連科目)本科の応用数学Ⅰ,Ⅱ,電磁気学で学んだ内容を基礎とする.
授業の進め方・方法:
講義形式.適宜,演示実験および演習をおこなう.
(総合評価)
達成目標の(1)~(3)について試験と課題で評価する.
総合評価=定期試験の成績×0.9+課題点×0.1
総合評価が60点以上を合格とする.
(再試験)
再試験は課題提出者に対して行う.
注意点:
適宜課題を出す.演示実験などの場合に教室の変更に注意すること.
教科書の対応箇所を読んでおくこと.学んだことを用いて身の回りの光に関する現象を分析してみること.

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 [1] 光の基礎
1.1 波動方程式,位相速度
[1]
Maxwellの方程式の復習と波動方程式の導出を行い,平面波の複素数表示を導入する.光波の偏光,位相速度,群速度について理解する.幾何光学,反射,屈折および結像素子としてのレンズの役割を学ぶ.
2週 1.2 偏光,反射,屈折 同上
3週 1.3 レンズ 同上
4週 [2] 光波干渉と伝搬
2.1 干渉
[2]
光波の干渉について理解し,波動方程式についてパラレル近似を導入して回折現象を分析する.フレネル領域,フラウンホーファ領域の光波を導出する.種々の開口の回折を計算する.レンズによる位相変調,フラウンホーファ回折とフーリエ変換の関係を理解し,結像作用について学ぶ.
5週 2.2 回折,フレネル領域 同上
6週 2.3 フラウンホーファ回折 同上
7週 2.4 レンズによる位相変調 同上
8週 2.5 結像 同上
4thQ
9週 [3] 光学システム
3.1 フーリエ光学と空間周波数
[3]
光学システムの基本特性とフーリエ変換との関係を理解する.空間周波数特性,線形性について学び,光学システムの伝達関数を分析する.
10週 3.2 線形性,伝達関数 同上
11週 3.3 回折限界 同上
12週 [4] 光情報処理と画像情報処理
4.1 画像の表現とサンプリング定理
[4]
結像画像のディジタル化と光学システムのサンプリング定理との関係をレンズ系の回折限界との関係から理解する.たたみ込みとフーリエ変換との関係を光情報処理の観点から理解する.光学システムおよび計算機による種々のフィルタ,ホログラフィー,光ファイバーの原理について学ぶ.
13週 4.2 たたみ込みとフーリエ変換 同上
14週 4.3 フィルタリング
4.4 ホログラフィー,光ファイバー
同上
15週 前期期末試験
16週 前期期末試験の解答と解説

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

定期試験課題相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合90100000100
基礎的能力0000000
専門的能力90100000100
分野横断的能力0000000