情報基礎Ⅰ

科目基礎情報

学校 都城工業高等専門学校 開講年度 令和02年度 (2020年度)
授業科目 情報基礎Ⅰ
科目番号 0002 科目区分 一般 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 機械工学科 対象学年 1
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 K-SEC情報リテラシー教材、最新情報の科学新訂版(岡本敏雄他、実教出版)978-4-407-20385-1、パソコン演習用30時間でマスターOffice2016(Windows10対応)(実教出版)978-4-407-34018-1
担当教員 中村 博文,臼井 昇太

到達目標

 1)情報セキュリティにおける脅威と対策を理解し説明できること。
 2)情報のディジタル表現を理解し説明やデータ量の計算ができること。
 3)コンピュータ及びネットワークのしくみの概要を理解し説明できること。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安最低到達レベルの目安(可)
評価項目1情報社会におけるルールやモラルを理解し、主要な概念を正しく説明できる。情報社会におけるルールやモラルについて関連する概念を正しく説明できる。情報社会におけるルールやモラルについて一部の事実を確認できる。
評価項目2情報のディジタル表現を理解し、主要な概念を正しく説明できデータ量に関して正しく計算できる。情報のディジタル表現の関連する概念の一部を正しく説明でき、一部のデータ量に関する計算が正しくできる。情報のディジタル表現の一部の事実を確認でき、データ量に関する計算の一部の事実を確認できる。
評価項目3CPU、五大機能、パケット通信の動作を理解し、主要な概念を正しく説明できる。CPU、五大機能、パケット通信の関連する概念を正しく説明できる。CPU、五大機能、パケット通信の一部の事実を確認できる。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
学校や家庭や職場で用いられる情報の活用・発信の手段や、情報の処理・通信の技術の概要の理解と、活用・発信の初歩的技術の修得、情報セキュリティ及び活用・発信における個人の責任や対策の理解を目的とする。
授業の進め方・方法:
座学部分とパソコン演習部分がある。これらそれぞれの単独の週間勉強量ピークを下げるために、それそれ半分程度ずつ2、3週に分けることもある。
提示する課題に演習室等や自宅等で取り組むこと。
中学校での勉強を前提にせず情報について何も知らないという前提で授業を始めるが、一度説明した言葉は以降遠慮なく使用する。また、試験では説明や用語記述の設問も多いので、課題以外にも、普段から教材に目を通すなど復習をすること。
注意点:
課題は期限までに実施すること。授業日はそれまでの配布プリントも持参すること。 
復習や課題をスマートにするためにもまず授業を大事にすること。 課題もないがしろにしないこと。
情報セキュリティ教育の評価(20%)と、前期の課題(30%)と、後期中間試験(20%)と、後期の課題(30%)で評価する。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 共通認証IDの使い方とパスワードの管理方法について実践的に学ぶ。 共通認証IDを使ってBlackboard Learnにログインできる。また教室の無線LANアクセスポイントに接続できる。
2週 Office 365の利用上の注意点を学ぶ。 Office 365の利用上の注意点を理解し、確認テストをクリアする。
3週 「情報社会」についてe-learning教材で予習し、グループワークを通じて理解を深める。 「情報社会」についてグループ毎に発表する。
4週 「情報セキュリティ」についてe-learning教材で予習し、グループワークを通じて理解を深める。 「情報セキュリティ」についてグループ毎に発表する。
5週 「情報社会と技術者」についてe-learning教材で予習し、グループワークを通じて理解を深める。 「情報社会と技術者」についてグループ毎に発表する。
6週 授業計画の説明、情報の表し方(講1-1) 授業計画等の説明。PowerPointのインストール例が分かる。情報やディジタルの特徴を理解し説明できる。2進数を10進数に直せる。
7週 ディジタル表現(講1-2) 複数画像のPDF化ができる。10進数を2進数に直せる。ビットとバイト、接頭辞と値が分かる。ファイル、フォルダ、ファイル拡張子を説明できる。
8週  同上 文字コードを説明できる。テキスト形式とバイナリ形式、全角と半角を説明できる。キーボード上の記号と呼び名が分かる。
2ndQ
9週  同上 音声のディジタル化や色の表現を理解し、量的な計算ができる。加法混色を説明できる。
10週  同上 振り返り
11週 ディジタル表現(講1-2)、日本語入力 静止画像と動画像のディジタル化を理解し、量的な計算ができる。減法混色を説明できる。パソコンの日本語入力のローマ字が選べる。
12週 ディジタル表現(講1-2)、ワープロソフト演習 ラスタとビットマップ、ペイントとドローを説明できる。可逆と非可逆圧縮を説明できる。教科書でワープロソフトの画面構成の名称を探せる。
13週 コンピュータのしくみ(講1-3)、ワープロソフト演習 コンピュータの五大装置を説明できる。教科書の命令実行サイクルを追うことができる。実機または教科書で日本語入力の操作を確認できる。
14週 ネットワークのしくみ(講2-1)、ワープロソフト演習 LANとWAN、集線装置とルータを説明できる。実機または教科書でワープロソフトでの入力と保存の操作を確認できる。
15週 コンピュータのしくみ(講1-3)、ワープロソフト演習 基本ソフトと応用ソフト、GUIとCUI、パケット交換を理解し説明できる。実機または教科書でホームポジション、複製と移動の操作を確認できる。
16週 ネットワークのしくみ(講2-1) ネットワークの構成法を理解し説明できる。TCP/IPの4階層の役割を説明できる。IPアドレスとドメイン名、名前解決を説明できる。
後期
3rdQ
1週 表計算ソフト演習 キーボードの指の担当を意識した入力練習ができる。表計算ソフトで数値や文字の入力と保存ができる。
2週 ネットワークのしくみ(講2-1)、表計算ソフト演習 Webページ閲覧でのサーバとのやり取りを理解できる。表計算ソフトで加減算と集計関数を使える。
3週  同上 電子メールでのサーバのやり取りを理解できる。表計算ソフトでデータ数の計数、けい線機能を使える。
4週  同上 ベストエフォート型とギャランティ型を説明できる。表計算ソフトで絶対参照を使える。
5週 情報システムとセキュリティ(講2-2)、表計算ソフト演習 コンピュータウイルスやウイルス定義ファイルを説明できる。表計算ソフトで初歩的なグラフを描ける。
6週 ワープロソフト演習 ワープロソフトで文章の入力と保存ができる。
7週  同上 ワープロソフトで表の入る文書を作成できる。
8週 後期中間試験
4thQ
9週 試験答案の返却及び解説、ワープロソフト演習 試験問題の解説。ワープロソフトでページの書式設定ができる。
10週 情報システムとセキュリティ(講2-2)、ワープロソフト演習 ファイアウォール、ログ、バックアップを説明できる。ワープロソフトで半角文字と全角文字を選んで使用できる。
11週  同上 秘密鍵暗号と公開鍵暗号を理解し説明できる。ワープロソフトで文字修飾ができる。
12週 モデル化とシミュレーション(講3-3)、ワープロソフト演習 式をオーダ記法で表せる。ワープロソフトで多数の段落、段組のある文書を作成できる。
13週 コンピュータのしくみ(講1-3)、伝送速度 機械語、コンパイラ、計算量を説明できる。伝送速度を交えた量的な計算ができる。
14週 コンピュータのしくみ(講1-3)、ディジタル表現(講1-2)。 RAMとROM、桁落ちと情報落ち、丸め誤差を理解し説明できる。
15週 情報の表し方(講1-1)、情報システムとセキュリティ(講2-2)、情報技術による社会の発展(講5-2) 10進数と16進数の変換ができる。ハイブリッド暗号を説明できる。電子メールのTO、CC、BCCを理解し説明できる。
16週 振り返り及び授業評価アンケートの記入 振り返り及び授業評価アンケートの記入。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力工学基礎技術者倫理(知的財産、法令順守、持続可能性を含む)および技術史技術者倫理(知的財産、法令順守、持続可能性を含む)および技術史情報技術の進展が社会に及ぼす影響、個人情報保護法、著作権などの法律について説明できる。3前3,前5
高度情報通信ネットワーク社会の中核にある情報通信技術と倫理との関わりを説明できる。3前3,前5
情報リテラシー情報リテラシー情報を適切に収集・処理・発信するための基礎的な知識を活用できる。2前2,前6,前7,後1,後2,後3,後4,後5,後6,後9,後10,後11,後12,後15
論理演算と進数変換の仕組みを用いて基本的な演算ができる。2前6,前7,前10
コンピュータのハードウェアに関する基礎的な知識を活用できる。2前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15,前16,後13,後14
情報伝達システムやインターネットの基本的な仕組みを把握している。3前14,前16,後2,後3,後4,後5,後7,後10,後11,後15
同一の問題に対し、それを解決できる複数のアルゴリズムが存在しうることを知っている。1後12
情報セキュリティの必要性および守るべき情報を認識している。3前1,前2,前4,後5,後10,後11,後15
個人情報とプライバシー保護の考え方についての基本的な配慮ができる。3前1,前2,前4
インターネット(SNSを含む)やコンピュータの利用における様々な脅威を認識している3前1,前4
インターネット(SNSを含む)やコンピュータの利用における様々な脅威に対して実践すべき対策を説明できる。3前1,前4

評価割合

口頭発表試験課題態度ポートフォリオ合計
総合評価割合20206000100
基礎的理解015450060
応用能力05150020
分野横断的能力000000
汎用的技能10000010
態度・志向性(人間力)500005
総合的な学習経験500005