微分積分学Ⅱ

科目基礎情報

学校 都城工業高等専門学校 開講年度 2019
授業科目 微分積分学Ⅱ
科目番号 0039 科目区分 一般 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 4
開設学科 機械工学科 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 4
教科書/教材 新微分積分Ⅱ(大日本図書)ISBN978-4-477-02685-5/新微分積分Ⅱ問題集(大日本図書)ISBN978-4-477-02687-9
担当教員 野町 俊文

到達目標

1. 数列の極限、級数、関数のべき級数展開を求められる。
2. 偏微分の基本的な計算ができ2変数関数の接平面の方程式と極値が求められる。
3. 重積分の基本的な計算ができて体積計算に応用できる。
4. 極座標変換、変数変換を利用し重積分の値を求められる。広義積分の値を求めることができる。
5. 1階微分方程式の一般解、特殊解を求められる。
6. 2階微分方程式の一般解、特殊解を求められる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安(A)標準的な到達レベルの目安(B)未到達レベルの目安(C)
評価到達目標項目1様々な数列の極限と級数の応用的な計算ができ、いろいろな関数のべき級数展開を常時行うことができる。様々な数列の極限と級数の計算ができ、いろいろな関数のべき級数展開を行うことができる。特定の数列の極限と級数の計算ができ、簡単な関数のべき級数展開を行うことができる。
評価到達目標項目2偏微分,合成関数の偏微分、陰関数の微分の応用的な計算ができ、2変数関数の接平面の方程式と極値を求められる。偏微分、合成関数の偏微分、陰関数の微分の計算ができ、2変数関数の接平面の方程式と極値を求められる。一部の偏微分、合成関数の偏微分、隠関数の微分の計算ができ、特定の2変数関数の接平面の方程式と極値を求められる。
評価到達目標項目3累次積分の応用的な計算ができる。重積分を応用して体積計算などが常時できる。累次積分が計算できる。重積分を応用して体積計算などができる。一部の累次積分が計算できる。重積分を応用して特定の体積計算などができる。
評価到達目標項目4極座標変換、変数変換を用いて、二重積分の値を常時求めることができる。広義積分を理解し、重積分の値を求めることが常時できる。極座標変換,変数変換を用いて、二重積分の値を求めることができる。広義積分を理解し、基礎的な重積分の値を求めることができる。極座標変換,変数変換を用いて、一部の二重積分の値を求めることができる。広義積分を理解し、特定の重積分の値を求めることができる。
評価到達目標項目5与えられた1階微分方程式が変数分離形,同次形、1階線形かを判定でき、一般解、特殊解を求めることができる。変数分離形、同次形、1階線形微分方程式の一般解、特殊解をもとめることができる。特定の1階微分方程式の一般解、特殊解を求めることができる。
評価到達目標項目6与えられた2階微分方程式が定数係数斉次線形、定数係数非斉次線形、連立微分方程式、オイラー型、線形でない2階微分方程式かを判定でき、一般解、特殊解を求めることができる。2階の定数係数線形微分方程式、連立微分方程式、オイラー型の微分方程式、線形でない2階微分方程式の一般解を求めることができる。2階微分方程式について、特定の斉次線形微分方程式、非斉次線形微分方程式の一般解、特殊解を求めることができる。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
2年生で学習した微分積分学Ⅰの内容を基に、数列の極限、級数、関数のべき級数展開、2変数関数の偏微分と重積分についての基本的な考え方、計算方法およびその応用を学び、事象を数学的に処理する能力を養いながら専門科目にも活用できるようにする。
授業の進め方・方法:
実力試験および学習到達度試験の結果も学年末最終成績に加味する。       
定期試験・実力試験は全学科共通試験で実施する。
1. 2年生で習った微分積分学Ⅰの内容をよく復習しておくこと。
2. 問題集は各自授業に平行して行うこと。
3. 長期休暇課題は必ず提出すること。
注意点:

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 多項式による近似(1) 関数の1次および2次近似式について理解する。
2週 多項式による近似(2) 関数のn次近似式について理解する。また、第2次微分係数による極値をとるための十分条件について理解する。
3週 数列の極限 数列の極限を調べる基本的な極限計算ができるようにする。
4週 級数 級数の収束・発散を調べる基本的な手法を理解する。
5週 べき級数とマクローリン展開 三角関数、指数関数等のマクローリン展開を求められる。
6週 オイラーの公式 オイラーの公式が表す三角関数と指数関数の関連性について理解する。
7週 2変数関数 2変数関数のグラフや極限値を求める基本的方法を理解する。
8週 偏導関数
2変数関数の偏導関数の定義を理解する。
2ndQ
9週 前期中間試験
10週 全微分 全微分の考え方と接平面の方程式について理解する。
11週 合成関数の微分法 合成関数の偏導関数を求められる。
12週 高次偏導関数、極大・極小 2変数の初等関数の高次偏導関数を求められる。2変数関数の極値を求められる。
13週 陰関数の微分法、条件つき極値問題 陰関数の微分法の公式を使えるようにする。
条件つき極値問題が解けるようになる。
14週 2重積分の定義 2重積分の定義を立体図形の体積と関連づけて理解する。
15週 基本的な2重積分の計算 基本的な2重積分の計算ができる。
16週
後期
3rdQ
1週 累次積分の積分順序変更 基本的な累次積分の積分順序を変更できる。
2週 2重積分による立体の体積の計算 2重積分を用いて立体図形の体積を求められる。
3週 極座標による2重積分 極座標を用いて2重積分の計算ができる。
4週 変数変換 変数変換の公式を理解し、2重積分の計算に応用できる。
5週 広義積分 広義積分の定義を理解し、極限計算を用いてその値を求められる。
6週 微分方程式の意味 微分方程式を作れ、解の意味を理解できる。
7週 微分方程式の解 一般解、特殊解、特異解の違いを理解できる。
8週 変数分離形 変数分離形の微分方程式の解法を理解できる。
4thQ
9週 後期中間試験
10週 同次形、1階線形微分方程式 同次形の微分方程式の解法を理解できる。1階線形微分方程式を解くことができる。
11週 2階線形微分方程式 2階線形微分方程式の解について理解できる。
12週 定数係数斉次線形微分方程式 定数係数斉次線形微分方程式を解くことができる。
13週 定数係数非斉次線形微分方程式 定数係数非斉次線形微分方程式を解くことができる。
14週 いろいろな線形微分方程式 連立微分方程式、オイラー型の微分方程式を解くことができる。
15週 線形でない2階微分方程式 線形でない2階微分方程式を解くことができる。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力数学数学数学不定形を含むいろいろな数列の極限を求めることができる。3前3
無限等比級数等の簡単な級数の収束・発散を調べ、その和を求めることができる。3前4
2変数関数の定義域を理解し、不等式やグラフで表すことができる。3前7
合成関数の偏微分法を利用して、偏導関数を求めることができる。3前11
簡単な関数について、2次までの偏導関数を求めることができる。3前12
偏導関数を用いて、基本的な2変数関数の極値を求めることができる。3前12,前13
2重積分の定義を理解し、簡単な2重積分を累次積分に直して求めることができる。3前14
極座標に変換することによって2重積分を求めることができる。3後3
2重積分を用いて、簡単な立体の体積を求めることができる。3後2
微分方程式の意味を理解し、簡単な変数分離形の微分方程式を解くことができる。3後6,後7
簡単な1階線形微分方程式を解くことができる。3後10
定数係数2階斉次線形微分方程式を解くことができる。3後11,後12
簡単な1変数関数の局所的な1次近似式を求めることができる。3
1変数関数のテイラー展開を理解し、基本的な関数のマクローリン展開を求めることができる。3
オイラーの公式を用いて、複素数変数の指数関数の簡単な計算ができる。3

評価割合

定期試験・実力試験その他合計
総合評価割合8020100
知識の基本的な理解601070
思考・推論・創造への適応力20525
態度・志向性(人間力)055