機械工作法

科目基礎情報

学校 都城工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 機械工作法
科目番号 0047 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 機械工学科 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 平井三友・和田任弘・塚本晃久著 「機械工作法(増補)」コロナ社(ISBN978-4-339-04481-2)
担当教員 瀬川 裕二

到達目標

1)切削加工の原理・理論や切削工具材料や切削液について説明できること。
2)各種汎用切削機械の特徴および作製できる製品やNC工作機械について説明できること。
3)研削加工の原理や理論,各種研削加工法や各種精密加工法および特殊加工法を説明できること。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安(A)標準的な到達レベルの目安(B)未到達レベルの目安(C)(学生記入欄) 到達したレベルに〇をすること。
評価到達目標項目1切削理論及び切削工具材料の基礎的事項に加え,工具寿命について解析的手法や切削液についてより詳しく説明できる。構成刃先,切削抵抗や切削温度などの切削理論の基礎的事項および切削工具材料を説明できる。切削加工の原理・方法・加工現象および切削工具材料についてその概要を説明できる。  A ・ B ・ C
評価到達目標項目2各種汎用切削機械の内容に加えてNC工作機械の構造・制御方式などの説明ができる。各種汎用切削機械とその製品を説明でき,さらに汎用工作機械と関連づけてNC工作機械について説明できる。各種汎用切削機械の特徴および作製できる製品の概略を説明できる。  A ・ B ・ C
評価到達目標項目3研削理論の解析的手法を用いた解析ができ,各種研削加工法,各種精密加工法および特殊加工法を説明できる。研削加工の原理に基づいた研削理論の解析的手法の基本的な考え方や各種研削加工法による製品形状の種類を説明できる。研削加工の原理などの基礎的事項や各種研削加工法の名称を説明できる。  A ・ B ・ C

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 1-2 説明 閉じる
学習・教育到達度目標 2-2 説明 閉じる
学習・教育到達度目標 2-4 説明 閉じる

教育方法等

概要:
機械工作法のうち機械加工及び特殊加工に関する知識を学び、工作実習で修得した知識・技術と機械工作法で学習した方法とを関連づけて、合理的な加工方法を念頭に置いた部品・製品の設計のできる基本的能力としての機械工作法を学ぶ。
授業の進め方・方法:
教科書に沿って学習する。2年生で学習した内容に加え、3年生で学習した内容と併せて、生産方法の全体像を理解できるようにする。
ノートに記載する内容は授業の後半でまとめ、次週の授業の前半でノートの内容を説明していく。
説明した内容をノートに記入して、ノートを充実させながら内容の理解に努める。
注意点:
予習として授業で学習する教科書の図の説明を確認しておくこと。

ポートフォリオ

(学生記入欄)
【理解の度合】理解の度合について記入してください。
      (記入例)ファラデーの法則、交流の発生についてはほぼ理解できたが、渦電流についてはあまり理解できなかった。
 ・前期中間試験まで: 
                                      
 ・前期末試験まで :
                                       
 ・後期中間試験まで:
                                       
 ・学年末試験まで :

                                       
【試験の結果】定期試験の点数を記入し、試験全体の総評をしてください。
       (記入例)ファラデーの法則に関する基礎問題はできたが、応用問題が解けず、理解不足だった。
 ・前期中間試験 点数:      総評:                                       

 ・前期末試験  点数:      総評:                                       

 ・後期中間試験 点数:      総評:                                       

 ・学年末試験  点数:      総評:                                       


【総合到達度】「到達目標」どおりに達成することができたかどうか、記入してください。
 ・総合評価の点数:      総評:                                       


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(教員記入欄)
【授業計画の説明】実施状況を記入してください。
  
  
【授業の実施状況】実施状況を記入してください。
  ・前期中間試験まで:  
                                     
  ・前期末試験まで :                                       

  ・後期中間試験まで:                                       

  ・学年末試験まで : 
        
                                
【評価の実施状況】総合評価を出した後に記入してください。
 
    

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 授業計画の説明
5. 切削加工
5.1 切削加工の概要
5.2 切削理論
5.2.1 切削機構
5.2.2 切りくず
・授業計画・達成目標・成績の評価方法等の説明
・切削加工の概要が説明できる。
・切削機構,すくい角とせん断角の関係を説明できる。
・切りくずの形態が説明できる。
2週 5.2.3 構成刃先
5.2.4 切削抵抗
・構成刃先が説明できる。
・二次元切削におけるせん断ひずみが導出できる。
3週 5.2.4 切削抵抗 ・二次元切削におけるせん断角,切削抵抗が導出できる。
4週 5.2.5 切削温度
5.2.6 工具材料
・切削における熱の発生が説明できる。
・工具材料について説明できる。
5週 5.2.6 工具材料 ・工具材料について説明できる。
6週 5.2.7 工具の損傷
5.2.8 工具寿命
・加工時に発生する工具損傷の種類,原因と対策について説明できる。
・V-T線図が説明できる。
・寿命方程式を用いて工具寿命を算出することができる。
7週 復習
8週 前期中間試験
2ndQ
9週 試験答案の返却・解説及びポートフォリオの記入
5.2.8 工具寿命
・寿命方程式を用いて工具寿命を算出することができる。
10週 5.2.9 理論粗さ ・加工面の表面粗さの種類が説明できる。
11週 5.2.9 理論粗さ ・加工表面の理論粗さが算出できる。
12週 5.2.10 切削液
5.3 旋盤
5.3.1 旋盤の構造
5.3.2 旋盤の種類
・切削液の作用と種類が説明できる。
・旋盤の構造と種類が説明できる。
13週 5.3.3 旋盤作業 ・旋盤作業と工具の種類が説明できる。
・バイトの各部名称が説明できる。
14週 5.4 ボール盤
5.4.1 ボール盤の構造および種類
5.4.2 ボール盤の作業および工具
・ボール盤およびドリルの種類が説明できる。
15週 復習
16週 前期末試験
(17週目は試験答案の返却・解説及びポートフォリオの記入)
後期
3rdQ
1週 5.6 フライス盤
5.6.1 フライスによる加工
5.6.2 フライス盤
・フライスの加工原理が説明できる。
・フライス盤およびフライス工具が説明できる。
2週 5.7 平削り盤
5.7.1 平削り盤による加工
5.7.2 平削り盤の構造
5.8 形削り盤
・平削り盤の加工原理が説明できる。
・平削り盤および形削り盤の構造が説明できる。
3週 5.11 歯切り加工
5.11.1 概要
5.11.2 歯車の切削加工の方法
5.11.3 おもな歯切り加工
5.12 NC工作機械
5.12.1 概要
5.12.2 NC工作機械による加工
5.12.3 制御方式
5.12.4 工具の移動
5.12.5 マシニングセンタ
・切削による歯車の作製方法が説明できる。
・数値制御工作機械の原理が説明できる。
4週 6. 研削加工
6.1 概要
・研削加工の原理が説明できる。
・自生作用が説明できる。
5週 6.2 研削理論
6.2.1 砥粒切込み深さ
6.3 研削砥石
6.3.1 砥石の構造
・研削加工における切れ刃間隔と切込み深さが説明できる。
・砥石の三要素と五因子が説明できる。
6週 6.3.1 砥石の構造
6.3.2 砥石の研削状態
・砥石の三要素と五因子が説明できる。
・砥石の選定について説明ができる。
・砥石に生じる不具合が説明できる。
7週 復習
8週 後期中間試験
4thQ
9週 試験答案の返却・解説及びポートフォリオの記入
6.3.3 砥石の目直し,形直し,成形
6.4 平面研削
6.5 円筒研削
6.6 心なし研削
6.7 内面研削
・砥石の手直し手法が説明できる。
・平面研削の方法が説明できる。
・円筒研削の方法が説明できる。
・心なし研削の方法が説明できる。
・内面研削の方法が説明できる。
10週 試験答案の返却および解説
7. 精密加工および特殊加工
7.1 概要
7.2 ホーニング
7.3 超仕上げ
・精密加工および特殊加工の概要が説明できる。
・ホーニングおよび超仕上げの加工原理が説明できる。
11週 7.4 ラッピング
7.4.1 湿式ラッピング
7.4.2 乾式ラッピング
7.5 超音波加工
7.6 液体ジェット加工とアブレッシブジェット加工
・ラッピングの加工原理と仕上げ面の関係が説明できる。
・超音波加工が説明できる。
・液体ジェット加工およびアブレッシブジェット加工が説明できる。
12週 7.7 バフ仕上げ
7.8 放電加工
7.9 電子ビーム加工
7.10 プラズマ加工
・バフを用いた仕上げ加工が説明できる。
・放電加工,電子ビーム加工,プラズマ加工が説明できる。
13週 7.11 レーザ加工
7.12 化学研磨
7.13 ケミカルミリング
・レーザの発信原理,レーザ加工が説明できる。
・化学研磨,ケミカルミリングが説明できる。
14週 7.14 電解研磨
7.15 電解加工
7.16 電解研削
7.17 積層造形
・電解研磨,電解加工,電解研削の違いが説明できる。
・3Dプリンタによる造形法が説明できる。
15週 復習
16週 学年末試験
(17週目は試験答案の返却・解説及びポートフォリオの記入)

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学機械系分野工作切削加工の原理、切削工具、工作機械の運動を説明できる。4前1,前12,前14,後1,後2,後3
バイトの種類と各部の名称、旋盤の種類と構造を説明できる。4前12,前13
フライスの種類と各部の名称、フライス盤の種類と構造を説明できる。4後1
ドリルの種類と各部の名称、ボール盤の種類と構造を説明できる。4前14
切削工具材料の条件と種類を説明できる。4前4,前5
切削速度、送り量、切込みなどの切削条件を選定できる。4前2,前3,前6,前7,前10,前11
切削のしくみと切りくずの形態、切削による熱の発生、構成刃先を説明できる。4前1,前2,前3,前4,前10,前11
研削加工の原理、円筒研削と平面研削の研削方式を説明できる。4後4,後7
砥石の三要素、構成、選定、修正のしかたを説明できる。4後5,後6
ホーニング、超仕上げ、ラッピングなどの研削加工を説明できる。4後10,後11,後12

評価割合

試験ノート合計
総合評価割合9010100
知識の基本的な理解9010100
専門的能力000
分野横断的能力000