機構学

科目基礎情報

学校 都城工業高等専門学校 開講年度 令和06年度 (2024年度)
授業科目 機構学
科目番号 0049 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 機械工学科 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 森田 均著、機構学(サイエンス社) ISBN4-7819-0380-0、稲田重男ほか4名著、機構学 改訂2版(大学課程)(オーム社)ISBN978-4-274-21971-9
担当教員 橋口 武尊

到達目標

1) 機械運動の基礎が理解できること。
2) 摩擦伝動装置に関する知識を身に付け、設計計算を解くことができること。
3) 歯車装置およびカム装置に関する知識を身に付け、設計計算を解くことができること。
4) リンク装置および巻掛け伝動装置に関する知識を身に付け、設計計算を解くことができること。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安       A標準的な到達レベルの目安       B未到達レベルの目安     C(学生記入欄) 到達したレベルに〇をすること。
評価項目1機械運動の基礎を理解し、応用問題を解くことができる。機械運動の基礎を理解し、基礎的な問題を解くことができる。機械運動の基礎を理解し、基礎的な問題を一部解くことができる。  A ・ B ・ C
評価項目2摩擦伝動装置に関する知識を身に付け、設計計算をすることができ、応用することができる。 摩擦伝動装置に関する知識を身に付け、設計計算をすることができる。 摩擦伝動装置に関する知識を身に付け、設計計算を一部することができる。   A ・ B ・ C
評価項目3歯車装置およびカム装置に関する知識を身に付け、設計計算をすることができ、応用することができる。歯車装置およびカム装置に関する知識を身に付け、設計計算をすることができる。歯車装置およびカム装置に関する知識を身に付け、設計計算を一部することができる。  A ・ B ・ C
評価項目4リンク装置および巻掛け伝動装置に関する知識を身に付け、設計計算をすることができ、応用することができる。リンク装置および巻掛け伝動装置に関する知識を身に付け、設計計算をすることができる。リンク装置および巻掛け伝動装置に関する知識を身に付け、設計計算を一部することができる。  A ・ B ・ C

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 1-2 説明 閉じる

教育方法等

概要:
様々な自動化機械・ロボットなどは一見複雑な運動を行っているようであるが、この複雑な動作は単純な動きを組合わせた結果生じるものである。機械工学の初学者にとって、機械の運動の基本原理を理解し確実に身に付けることが重要である。本講義を通じて機械を構成する要素の運動原理(機構)に関する基本事項を修得する。
授業の進め方・方法:
数学や物理などの基礎科目を理解していること。
事前に教科書 機構学(ISBN4-7819-0380-0)を予習しておくこと。
注意点:

ポートフォリオ

(学生記入欄)
【授業計画の説明】実施状況を記入してください。

【理解の度合】理解の度合について記入してください。
      (記入例)ファラデーの法則、交流の発生についてはほぼ理解できたが、渦電流についてはあまり理解できなかった。
 ・前期中間試験まで: 
                                      
 ・前期末試験まで :
                                       
 ・後期中間試験まで:
                                       
 ・学年末試験まで :

                                       
【試験の結果】定期試験の点数を記入し、試験全体の総評をしてください。
       (記入例)ファラデーの法則に関する基礎問題はできたが、応用問題が解けず、理解不足だった。
 ・前期中間試験 点数:      総評:                                       

 ・前期末試験  点数:      総評:                                       

 ・後期中間試験 点数:      総評:                                       

 ・学年末試験  点数:      総評:                                       


【総合到達度】「到達目標」どおりに達成することができたかどうか、記入してください。
 ・総合評価の点数:      総評:                                       


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(教員記入欄)
【授業計画の説明】実施状況を記入してください。
  
  
【授業の実施状況】実施状況を記入してください。
  ・前期中間試験まで:  
                                     
  ・前期末試験まで :                                       

  ・後期中間試験まで:                                       

  ・学年末試験まで : 
        
                                
【評価の実施状況】総合評価を出した後に記入してください。
 
    

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 授業計画の説明
1.機械運動の基礎
・機械と機構
・機構に関する用語
2. リンク装置
・リンク装置の種類,グラスホフの定理
授業計画・達成目標・成績の評価方法等の説明

機構学に関する基礎用語を理解する。
四節回転連鎖における連鎖の置換えを理解する。
スライダクランク連鎖とその応用について理解する。
平行運動機構など実用的な各種機構を理解する。
直線運動機構など実用的な各種機構を理解する。
グラフホフの定理を理解する。
2週 1週目の続き
3週 (2.リンク装置の続き)
・瞬間中心と3瞬間中心の定理
・機構における瞬間中心の求め方
瞬間中心の意味、三瞬間中心の定理について理解する。
四節回転連鎖機構等の瞬間中心を求める方法を理解する。
4週 (2.リンク装置の続き)
・機構における変位,速度,加速度の求め方(作図による速度の求め方)
移送法、連接法を用いた速度の求め方を理解する。
分解法,写像法を用いた速度の求め方を理解する。
5週 3週目の続き
6週 (2.リンク装置の続き)
・機構における変位,速度,加速度の求め方(数式による変位,速度,加速度の求め方)
変位の式を導出し,そこから速度,加速度を求める方法を理解する。
7週 (2.リンク装置の続き)
・機構における変位,速度,加速度の求め方(CADおよび,プログラムによる求め方)
CADおよび,プログラムを用いて変位などの求め方を理解する。
8週 前期中間試験
2ndQ
9週 試験答案の返却及び解説
3.摩擦伝動装置
・転がり接触
試験問題の解説及びポートフォリオの記入
転がり接触を実現する条件について理解する。
10週 (3.摩擦伝動装置の続き)
・だ円車
・摩擦車
だ円車における転がり接触について理解する。
摩擦車の速比について理解する。
11週 (3.摩擦伝動装置の続き)
・変速摩擦伝動装置
変速摩擦伝動装置における速比の求め方を理解する。
12週 4.歯車装置
・歯車歯型としての条件
歯車歯形として必要な接触条件について理解する。
13週 (4.歯車装置の続き)
・滑り速度
歯車機構における滑り速度の求め方につき理解する。
14週 (4.歯車装置の続き)
・歯車に関する用語と記号
歯車に関する用語について理解する。
15週 (4.歯車装置の続き)
・歯車寸法の求め方
ピッチ円直径や,歯先円直径,円ピッチ,中心間距離の求め方を理解する。
16週 前期末試験
(17週目は試験答案の返却・解説及びポートフォリオの記入)

試験問題の解説及びポートフォリオの記入
後期
3rdQ
1週 (4.歯車装置の続き)
・インボリュート歯車
インボリュート歯、圧力角、法線ピッチを理解する。
2週 (4.歯車装置の続き)
・かみ合い率
かみ合い率の定義とその求め方を理解する。
3週 (4.歯車装置の続き)
・すべり率
すべり率の定義とその求め方を理解する。
4週 (4.歯車装置の続き)
・歯車列における回転速度の計算法(中心固定の歯車列)
中心固定の歯車列の速比や回転数の求め方を理解する。
5週 (4.歯車装置の続き)
・歯車列における回転速度の計算法(中心移動の歯車列)
回転中心が移動する遊星歯車列および,差動歯車列について理解する。
6週 5.カム装置
・カムの種類
カムの基本事項、カムの種類について理解する。
7週 (5.カム装置の続き)
・カム線図とカムの輪郭
カム線図の描き方、緩和曲線について理解する。
8週 後期中間試験
4thQ
9週 試験答案の返却及び解説
(5.カム装置の続き)
・カム線図とカムの輪郭(7週目続き)
試験問題の解説及びポートフォリオの記入
カム線図の描き方、緩和曲線について理解する。
10週 (5.カム装置の続き)
・板カムの輪郭の描き方
基礎曲線からカムの輪郭を作図する方法を理解する。
11週 10週目の続き
12週 7.巻き掛け伝動装置
・平ベルト伝動(ベルト長さと巻掛け角度)
平ベルト伝動および,ベルト長さと巻掛け角度について理解する。
13週 (7.巻掛け伝動装置の続き)
・平ベルト伝動(ベルトの伝達力)
平ベルト伝動および,ベルトの伝達力について理解する。
14週 (7.巻掛け伝動装置の続き)
・Vベルト伝動
Vベルト伝動について理解する。
15週 (7.巻掛け伝動装置の続き)
・チェーン伝動
チェーン伝動について理解する。
16週 学年末試験
(17週目は試験答案の返却・解説及びポートフォリオの記入)

試験問題の解説及びポートフォリオの記入

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学機械系分野機械設計歯車の種類、各部の名称、歯型曲線、歯の大きさの表し方を説明できる。3前12,前13,前14,前15,後1
すべり率、歯の切下げ、かみあい率を説明できる。3後2,後3
歯車列の速度伝達比を計算できる。3後4,後5
リンク装置の機構を理解し、その運動を説明できる。4前1,前2,前3,前6,前7
代表的なリンク装置の、変位、速度、加速度を求めることができる。4前4,前5,前6,前7
カム装置の機構を理解し、その運動を説明できる。3後6,後7,後9,後10,後11
主な基礎曲線のカム線図を求めることができる。3後7,後9,後10,後11
力学一点に作用する力の合成と分解を図で表現でき、合力と分力を計算できる。1後13
一点に作用する力のつりあい条件を説明できる。1後13
周速度、角速度、回転速度の意味を理解し、計算できる。1前4,前5,前6,前7,前9,前10,前11,後12,後15
すべり摩擦の意味を理解し、摩擦力と摩擦係数の関係を説明できる。2前9,前10,後13,後14

評価割合

試験小テストレポート・課題(授業ノート含)合計
総合評価割合501040100
知識の基本的な理解501040100
専門的能力0000
分野横断的能力0000