制御工学

科目基礎情報

学校 都城工業高等専門学校 開講年度 2018
授業科目 制御工学
科目番号 0056 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 機械工学科 対象学年 4
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 はじめての制御工学 佐藤和也・著 (講談社)
担当教員 髙木 夏樹

到達目標

1) システムをモデリングし、伝達関数が求められること。
2) システムのブロック線図による表現ができること。
3) 線形システムのインパルス応答およびステップ応答を求めることができること。
4) システムの過渡特性について説明でき、 1・2次遅れ系の標準形やその特性について説明できること。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安(可)
基本的なシステムの他、非線形な動的システムの一部についてもモデリングでき、その伝達関数を求めることができる。基本的なシステムがモデリングでき、その伝達関数を求めることができる。基本的なシステムの一部についてモデリングできる。
システムのブロック線図による表現ができ、複数のループを持つブロック線図についても簡単化ができる。基本的なシステムのブロック線図による表現ができ、基本的なブロック線図の簡単化ができる。基本的なシステムの一部についてブロック線図による表現ができる。
あらゆる線形システムについて、インパルス応答およびステップ応答を求めることができる。基本的な線形システムのインパルス応答およびステップ応答を求めることができる。基本的な線形システムの一部について、インパルス応答またはステップ応答を求めることができる。
システムの過渡特性を指標に基づいて詳しく説明でき、 1・2次遅れ系の標準形やその特性について詳しく説明できる。システムの基本的な過渡特性について説明でき、 1・2次遅れ系の標準形やその特性について簡単に説明できる。システムの基本的な過渡特性について、その一部を説明できる。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
制御工学は、機械分野に限らず、電気電子、情報、化学から農業、医学、社会システムに至るまで幅広い分野において、そのシステムを制御するために利用されている。すなわち制御工学は、なんらかのシステムを思い通りに制御したい場合には必要不可欠な知識である。本講義では、制御理論の概念と基本的なシステムの特性・解析方法を習得することを目的とする。
授業の進め方・方法:
4年前期までに習った微分・積分、ラプラス変換および微分方程式について、数学の教科書や演習問題を用いて復習し、苦手な分野については十分自己学習しておくこと。特にラプラス変換については、制御理論の理解には不可欠なので、基本的な関数のラプラス変換および逆ラプラス変換法を自己学習によって理解しておくこと。
注意点:
1)電卓を持参すること。
2)本講義の内容は主として数学的であるが、利用される関数や方程式には工学的に重要な意味が含まれている。よって、これらを暗記するのではなく、原理や数式の意味を十分理解するよう努めること。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 授業計画の説明
1. 制御の概念と種類
制御の基本的な考え方および基本構成について説明できる。
2週 1. 制御の概念と種類 制御の基本的な考え方および基本構成について説明できる。
3週 2.システムの数学モデル モデルリングの基本概念について説明できる。
4週 2.システムの数学モデル 機械・電気系の基本的なモデルが導出できる。
5週 2.システムの数学モデル 機械・電気系の基本的なモデルが導出できる。
6週 3.伝達関数とブロック線図 伝達関数とは何かを説明でき、線形微分方程式から伝達関数が導出できる。
7週 3.伝達関数とブロック線図 ブロック線図を用いてシステムを表現でき、ブロック線図の等価交換と簡単化ができる。
8週 4.ラプラス変換 基本的な関数のラプラス変換および逆ラプラス変換を求めることができる。
4thQ
9週 後期中間試験
10週 試験答案の返却及び解説
5.動的システムの応答
応答および動的システムとは何かを説明できる。
11週 5.動的システムの応答 簡単な動的システムのインパルス応答を求めることができる。
12週 5.動的システムの応答 簡単な動的システムのステップ応答を求めることができる。
13週 6.システムの応答特性 1次遅れ系のインパルス応答およびステップ応答の特徴について説明でき、応答を求めることができる。
14週 6.システムの応答特性 2次遅れ系のインパルス応答およびステップ応答の特徴について説明でき、応答を求めることができる。
15週 6.システムの応答特性 システムの極を求めることができる。
16週 試験答案の返却及び解説

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学機械系分野力学運動の第二法則を説明でき、力、質量および加速度の関係を運動方程式で表すことができる。4後3,後4,後5
周速度、角速度、回転速度の意味を理解し、計算できる。4後3,後4,後5
剛体の回転運動を運動方程式で表すことができる。4後3,後4,後5
計測制御自動制御の定義と種類を説明できる。3後1,後2
フィードバック制御の概念と構成要素を説明できる。3後2
基本的な関数のラプラス変換と逆ラプラス変換を求めることができる。4後6,後9,後10
ラプラス変換と逆ラプラス変換を用いて微分方程式を解くことができる。4後10
伝達関数を説明できる。4後6,後7
ブロック線図を用いて制御系を表現できる。4後6,後7
制御系の過渡特性について説明できる。3後13,後14,後15
制御系の定常特性について説明できる。3後13,後14

評価割合

定期試験レポート合計
総合評価割合7030100
知識の基本的な理解502070
思考・推論・創造 への適応力201030