応用数学

科目基礎情報

学校 都城工業高等専門学校 開講年度 2018
授業科目 応用数学
科目番号 0069 科目区分 一般 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 機械工学科 対象学年 4
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 新応用数学(大日本図書)/新応用数学問題集(大日本図書)
担当教員 小塚 和人

到達目標

1)ベクトル関数の微分ができ、空間曲線の接線ベクトルや空間内の曲面の接平面、法線ベクトルについて理解できること。      
2)スカラー場、ベクトル場に対するハミルトンの演算子の使い方が理解できる。
3)スカラー場、ベクトル場に対する積分が求められる。  
4)複素数、複素関数の諸性質を理解し、複素関数の極限計算および微分ができる。         
5)複素積分の定義、基本的な求め方を理解し、コーシの積分定理についても理解できる。       
6)複素関数のテイラー展開、ローラン展開、留数について理解し、留数定理を用いた複素積分ができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1いろいろなベクトル関数の微分ができ、空間曲線の接線ベクトル・長さおよび曲面の接平面・法線ベクトルについて応用、発展的な考察ができる。いろいろなベクトル関数の微分ができ、空間曲線の接線ベクトル・長さおよび曲面の法線ベクトルを求めることができる。簡単なベクトル関数の微分ができ、特定の空間曲線の接線ベクトル・長さや特定の曲面の法線ベクトルが求められる。
評価項目2ハミルトンの演算子を用いて、スカラー場、ベクトル場に対する応用、発展的な考察ができる。いろいろなスカラー場、ベクトル場に対し、ハミルトンの演算子を用いた計算ができる。特定のスカラー場、ベクトル場に対し、ハミルトンの演算子を用いた計算ができる。
評価項目3スカラー場、ベクトル場に対し、基本および応用的な積分が求められる。スカラー場、ベクトル場に対し、基本的な積分が求められる。特定のスカラー場、ベクトル場に対する積分が求められる。
評価項目4複素数、複素関数の諸性質を理解し、複素関数の極限および微分について応用、発展的な計算ができる。複素数、複素関数の諸性質を理解し、複素関数の基本的な極限計算および微分ができる。複素数、複素関数の諸性質を用いた簡単な計算はできる。
評価項目5複素積分の基本およびコーシの積分定理を理解し応用、発展的な積分ができる。複素積分の基本計算およびコーシの積分定理を用いた求め方ができる。特定の複素関数の積分は求められる。
評価項目6複素関数のテイラー展開、ローラン展開、留数および留数定理を用いた複素積分について基本および応用的な問題が解ける。いろいろな複素関数のテイラー展開、ローラン展開、留数を求めたり、留数定理を用いた複素積分ができる。特定の複素関数のテイラー展開、ローラン展開、留数を求めることはできる。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
物理学や工学の分野で広く応用されているベクトル解析と複素関数論を学ぶ。これらの理論の具体例を物理学や専門分野の中で見い出し、理解をより深められるようにする。
授業の進め方・方法:
授業毎に復習用のレポート課題を配布する。
注意点:
3年生までに学んだ複素数、ベクトル、微分積分の基礎をよく復習しておくこと。                    実力試験の結果も学年末最終成績に加味する。                                    レポート課題は必ず提出すること。 
 

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 空間のベクトル 空間ベクトルℳの基本公式を確認する。
2週 外積 外積の図形的意味と物理学的意味を理解し、求められるようにする。
3週 ベクトル関数の微分 ベクトル関数の微分ができるようにする。
4週 曲線 曲線に対する接線ベクトルについて理解する。
5週 曲面 曲面に対する法線ベクトルについて理解する。
6週 勾配 ハミルトンの演算子を用いてスカラー場の勾配を求められるようにする。
7週 発散・回転・ラプラシアン ハミルトンの演算子を用いて、ベクトル場の発散、回転およびスカラー場のラプラシアンを求められるようにする。
8週 ハミルトンの演算子の応用 ハミルトンの演算子を用いた応用計算をできるようにする。
2ndQ
9週 前期中間試験
10週 スカラー場の線積分 スカラー場の線積分の意味を理解し、求められるようにする。
11週 ベクトル場の線積分 ベクトル場の線積分の意味を理解し、求められるようにする。
12週 グリーンの定理 グリーンの定理を理解し、それを用いて線積分の値を求められるようにする。
13週 面積分 スカラー場とベクトル場の面積分について理解し、求められるようにする。
14週 ガウスの発散定理 ガウスの発散定理を理解し、それを用いて面積分の値を求められるようにする。
15週 ストークスの定理 ストークスの定理について理解し、それを用いて、ベクトル場の回転の面積分を求められるようにする。
16週
後期
3rdQ
1週 複素数と複素数平面 複素数の基本計算と複素数平面について理解する。
2週 極形式 極形式を理解し、それを用いた複素数の計算ができるようにする。
3週 複素数のべき根 極形式を用いて複素数のべき根を求められるようにする。
4週 複素関数 複素数平面上の図形の複素関数による変換について理解する。
5週 正則関数 複素関数の極限、導関数の計算をできるようにし、正則関数の意味を理解する
6週 コーシー・リーマンの関係式 正則関数に関するコーシー・リーマンの関係式を理解する。
7週 逆関数 複素数に対する根号と複素対数関数について理解する。
8週 後期中間試験
4thQ
9週 複素積分 複素積分の定義を理解し、簡単な関数の複素積分の値を求められるようにする。
10週 コーシーの積分定理 コーシーの積分定理を理解し、複素積分の計算に応用できるようにする。
11週 コーシーの積分定理の応用 コーシーの積分定理を用いて単純閉曲線に沿う複素積分の値が求められるようにする。
12週 テイラー展開 複素関数のテイラー展開を理解し、簡単な関数のテイラー展開を求められるようにする。
13週 ローラン展開 ローラン展開を理解し、簡単な関数のローラン展開を求められるようにする。
14週 留数 留数の定義を理解し、求められるようにする。
15週 留数定理 留数定理を用いた複素積分の計算ができるようにする。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

定期試験実力試験レポート合計
総合評価割合701020100
知識の基本的な理解5051570
思考・推論・創造への適応力205530