制御工学

科目基礎情報

学校 都城工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 制御工学
科目番号 0087 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 機械工学科 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 はじめての制御工学(改訂第2版) 佐藤和也・著(講談社) 978-4065137475
担当教員 髙木 夏樹

到達目標

1) 制御系の安定性について説明でき、比例制御系が設計できること。
2) 周波数応答の意味が説明でき、周波数伝達関数を求めることができること。
3) ベクトル軌跡や近似ボード線図が作図できること。
4) ラウスやナイキストの安定判別法を用いてシステムの安定判別ができること。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安       A標準的な到達レベルの目安       B未到達レベルの目安(可)      C(学生記入欄) 到達したレベルに〇をすること。
評価達成目標項目1制御系の安定性について詳しく説明でき、線形システムの比例制御系が解析・設計できる。制御系の安定性について簡単な説明ができ、基本的なシステムに対する比例制御系が設計できる。制御系の安定性について部分的に説明できる。  A ・ B ・ C
評価達成目標項目2周波数応答の意味が詳しく説明でき、線形システムの周波数伝達関数を求めることができる。周波数応答の基本的な意味が説明でき、基本的なシステムの周波数伝達関数を求めることができる。周波数応答の意味が部分的に説明できる。  A ・ B ・ C
評価達成目標項目3線形システムのベクトル軌跡および近似ボード線図が作図できる。基本的なシステムのベクトル軌跡や近似ボード線図が作図できる。基本的なシステムの一部について、ベクトル軌跡または近似ボード線図が作図できる。  A ・ B ・ C
評価達成目標項目4線形システムについて、ラウスおよびナイキストの方法を用いて安定判別ができる。基本的なシステムについて、ラウスやナイキストの方法を用いて安定判別ができる。基本的なシステムの一部について、ラウスまたはナイキストの方法を用いて安定判別ができる。  A ・ B ・ C

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 B 説明 閉じる
JABEE c 説明 閉じる
JABEE d 説明 閉じる

教育方法等

概要:
制御工学は、機械分野に限らず、電気電子、情報、化学から農業、医学、社会システムに至るまで幅広い分野において、そのシステムを制御するために利用されている。すなわち制御工学は、なんらかのシステムを思い通りに制御したい場合には必要不可欠な知識である。本講義では、制御理論の概念と基本的なシステムの特性・解析方法を習得することを目的とする。
授業の進め方・方法:
4年後期の制御工学で習った伝達関数やブロック線図、応答の導出法、システムの特性指標については、演習問題などを用いて復習し、よく理解しておくこと。また、授業中の例題や教科書の演習問題などを通して、十分自己学習すること。
注意点:
1)電卓を持参すること。
2)本講義の内容は主として数学的であるが、利用される関数や方程式には工学的に重要な意味が含まれている。よって、これらを暗記するのではなく、原理や数式の意味を十分理解するよう努めること。

ポートフォリオ

(学生記入欄)
【理解の度合】理解の度合について記入してください。
      (記入例)ファラデーの法則、交流の発生についてはほぼ理解できたが、渦電流についてはあまり理解できなかった。
 ・前期中間試験まで: 
                                      
 ・前期末試験まで :
                                       
                                       
【試験の結果】定期試験の点数を記入し、試験全体の総評をしてください。
       (記入例)ファラデーの法則に関する基礎問題はできたが、応用問題が解けず、理解不足だった。
 ・前期中間試験 点数:      総評:                                       

 ・前期末試験  点数:      総評:                                       


【総合到達度】「到達目標」どおりに達成することができたかどうか、記入してください。
 ・総合評価の点数:      総評:                                       


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(教員記入欄)
【授業計画の説明】実施状況を記入してください。
  
  
【授業の実施状況】実施状況を記入してください。
  ・前期中間試験まで:  
                                     
  ・前期末試験まで :                                       

                                        
【評価の実施状況】総合評価を出した後に記入してください。
 
    

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 授業計画の説明
1.極と安定性
最終値の定理によってシステムの定常値を求められる。
システムの安定性について,その定義を説明できる。
システムの極から安定判別できる。
2週 1.極と安定性 極の実部,虚部と過渡特性との関係について説明できる。
ラウスの安定判別法を用いてシステムの安定性が判断できる。
3週 2. 制御系の構成と安定性 「コントローラの設計」の概念について説明できる。
制御系の内部安定性について説明できる。
4週 2. 制御系の構成と安定性 フィードフォワード制御系の特徴を説明できる。
5週 2. 制御系の構成と安定性 フィードバック制御系の特徴を説明できる。
6週 3. PID制御 PID制御系の構成とその役割について理解し、設計パラメータの検討ができる。
7週 3. PID制御 根軌跡に基づくPID制御系の極と設計パラメータの関係を説明できる。
8週 前期中間試験
2ndQ
9週 4. 周波数特性の解析 周波数特性とは何かを理解し、周波数伝達関数とゲインおよび位相の関係を説明できる。
10週 5. ボード線図の特性と周波数伝達関数 周波数特性とボード線図およびベクトル軌跡の関係を説明できる。
11週 5. ボード線図の特性と周波数伝達関数 ボード線図の合成によって、伝達関数からボート線図の折れ線近似を描くことができる。
12週 5. ボード線図の特性と周波数伝達関数 ボード線図の合成によって、ボート線図から伝達関数を推定できる。
13週 6. ナイキストの安定判別法 ナイキストの安定判別法を用いてフィードバック制御系の安定性を判断する方法について説明できる。
14週 6. ナイキストの安定判別法 簡略化されたナイキストの安定判別法を用いて簡単なフィードバック制御系の安定性が判断できる。
15週 6. ナイキストの安定判別法 安定余裕について説明できる。
16週 試験答案の返却及び解説及びポートフォリオの記入

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学機械系分野計測制御自動制御の定義と種類を説明できる。4前1,前4,前5
フィードバック制御の概念と構成要素を説明できる。4前1,前4,前5,前6,前13
基本的な関数のラプラス変換と逆ラプラス変換を求めることができる。4前1,前2,前3,前6,前7,前8,前10,前11,前12
ラプラス変換と逆ラプラス変換を用いて微分方程式を解くことができる。4前1,前2,前3,前6,前7,前8,前10
伝達関数を説明できる。4前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前10,前11,前12,前13,前14,前15
ブロック線図を用いて制御系を表現できる。4前1,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前13,前14,前15
制御系の過渡特性について説明できる。4前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前14,前15
制御系の定常特性について説明できる。4前1,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前14,前15
制御系の周波数特性について説明できる。4前8,前10,前11,前12,前13,前14,前15
安定判別法を用いて制御系の安定・不安定を判別できる。4前1,前2,前6,前7,前13,前14,前15

評価割合

定期試験レポート合計
総合評価割合7030100
知識の基本的な理解502070
思考・推論・創造への適応力201030