微分方程式

科目基礎情報

学校 都城工業高等専門学校 開講年度 平成28年度 (2016年度)
授業科目 微分方程式
科目番号 0020 科目区分 一般 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 電気情報工学科 対象学年 4
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 新応用数学 (大日本図書 )/ 新応用数学問題集 (大日本図書 )
担当教員 本田 淳史

到達目標

1)ラプラス変換の計算は定義による広義積分の計算や公式を利用した計算ができる.
2)ヘビサイド法による部分分数分解ができ,その結果,逆ラプラス変換が素早くできる.
3)1,2階の線形常微分方程式,高階の常微分方程式,連立微分方程式,積分方程式がラプラス変換を用いて解ける.
4)フーリエ級数の計算ができ,フーリエの収束定理を使いこなすことができる.
5)フーリエ変換が計算でき,フーリエの積分定理及び反転公式を使いこなすことができる.
6)線形偏微分方程式の一般解を求められ,拡散方程式や波動方程式を解くことができる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1ラプラス変換の計算は定義による広義積分の計算や公式を利用した計算はもとより,直接公式が適用できないものも式変形を工夫して計算できる.ラプラス変換の計算は定義による広義積分の計算や公式を利用した計算ができる. ラプラス変換の計算は公式を利用した計算ができる.
評価項目2ラプラス変換表から逆ラプラス変換できるのに加えて,ヘビサイド法I, II,IIIを駆使して部分分数分解することにより,逆ラプラス変換が素早くできる.ラプラス変換表から逆ラプラス変換できるのに加えて,ヘビサイド法I, IIによる部分分数分解することにより,逆ラプラス変換が素早くできる.ラプラス変換表と逆ラプラス変換の線形性からすぐに逆ラプラス変換できるものに対しては求めることができる.
評価項目31,2階の線形常微分方程式,高階の常微分方程式の特殊解や一般解,連立微分方程式,積分方程式がラプラス変換を用いて求められる.1,2階の線形常微分方程式,高階の常微分方程式の特殊解や一般解を求めることができる. 1,2階の線形常微分方程式の特殊解や一般解を求めることができる.

学科の到達目標項目との関係

JABEE (c) 説明 閉じる
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教育方法等

概要:
工学や自然科学の分野に於ける現象の記述には微分方程式が用いられることが多い.ここでは微分積分学と線形代数学で学んだ内容を踏まえて,線形微分方程式,ラプラス変換,フーリエ解析の基礎を学ぶ.授業においては問題演習を重視し,学生自身がより深い理解を得られることを目標とする.
授業の進め方・方法:
1)微分積分学I, II及び代数学の内容を十分理解しておくことが求められる.また,3年次に学習した 1階及び2階の線形微分方程式の解法を復習(4月上旬の実力試験で復習の状況を確認)しておくこと.
2)講義の単元毎に提示される課題のプリント等を復習をかねて勉強し,提出すること.
注意点:
実力試験の結果は前期末成績及び学年末最終成績に加味する.                                                                                                         長期休暇課題及び授業で課された課題及び提出物は必ず提出すること.
定期試験・実力試験は全学科で共通試験で実施する.

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ラプラス変換の定義 ラプラス変換の定義と基本的な性質の解説と演習
2週 相似性と移動法則 ラプラス変換の相似性と移動法則の解説と演習
3週 微分法則と積分法則 ラプラス変換の微分法則と積分法則の解説と演習
4週 逆ラプラス変換 逆ラプラス変換の計算法の解説と演習
5週 ヘビサイド法Iと逆ラプラス変換 ヘビサイド法Iによる部分分数分解と逆ラプラス変換の解説と演習
6週 ヘビサイド法IIと逆ラプラス変換 ヘビサイド法IIによる部分分数分解と逆ラプラス変換の解説と演習
7週 ヘビサイド法IIIと逆ラプラス変換 ヘビサイド法IIIによる部分分数分解と逆ラプラス変換の解説と演習
8週 ラプラス変換と逆ラプラス変換のまとめ ラプラス変換と逆ラプラス変換の復習
2ndQ
9週 前期中間試験
10週 微分方程式への応用 1階,2階の微分方程式のラプラス変換による解法の解説と演習
11週 畳込みと積分方程式 畳込みの計算と積分方程式への応用の解説と演習
12週 線形システムの伝達関数とデルタ関数 伝達関数とインパルス応答,単位ステップ応答の解説と演習
13週 高階の微分方程式の解法 高階の常微分方程式のラプラス変換による解法の解説と演習
14週 連立常微分方程式の解法 連立常微分方程式のラプラス変換による解法の解説と演習
15週 ラプラス変換の応用のまとめ ラプラス変換の応用の復習
16週 前期末試験答案の返却及び解説
後期
3rdQ
1週 周期2πの関数のフーリエ級数 周期2πのフーリエ級数の解説と演習
2週 一般周期関数のフーリエ級数 一般周期のフーリエ級数の解説と演習
3週 余弦級数と正弦級数 隅関数・奇関数のフーリエ級数の解説と演習
4週 フーリエの収束定理とその応用 フーリエの収束定理の解説と演習
5週 複素フーリエ級数 複素フーリエ級数の解説と演習
6週 フーリエ級数のまとめ ラプラス変換の応用の復習
7週 後期中間試験
8週 フーリエ変換と積分定理 フーリエ変換の計算法及びフーリエ積分定理の解説と演習
4thQ
9週 フーリエ変換と積分定理 フーリエ変換の計算法及びフーリエ積分定理の解説と演習
10週 フーリエ余弦変換と正弦変換 偶関数,奇関数のフーリエ変換の計算法の解説と演習
11週 フーリエ変換の性質と公式 フーリエ変換の公式の解説と演習
12週 スペクトル スペクトルについての解説と演習
13週 偏微分方程式と解 線形偏微分方程式の解についての解説と演習
14週 フーリエ級数と拡散方程式 フーリエ級数を用いた偏微分方程式の解法についての解説と演習
15週 フーリエ変換と拡散方程式 フーリエ変換を用いた偏微分方程式の解法についての解説と演習
16週 学年末試験答案の返却及び解説

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

定期試験実力試験レポート課題態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合701020000100
知識の基本的な理解5051500070
思考・推論・創造への適応力205500030