電気回路Ⅰ

科目基礎情報

学校 都城工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 電気回路Ⅰ
科目番号 0022 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 4
開設学科 電気情報工学科 対象学年 2
開設期 通年 週時間数 4
教科書/教材 「電気回路の基礎」西巻正郎・森武昭・荒井俊彦 著 (森北出版) 978-4-627-73253-7 / 「電気回路の基礎と演習」高田和之・坂貴・井上茂樹・愛知久史 著 (森北出版) 978-4-627-73382-4、「電気回路演習(上)」大下眞二郎 著 (共立出版) 978-4-320-08433-9
担当教員 赤木 洋二

到達目標

(1) 直流回路網において、諸定理を用いて、合成抵抗や電圧、電流、電力が計算できる。
(2) 交流電圧・電流の波形と交流電圧・電流の表示法を理解し、それらの変換について計算できる。
(3) 二端子回路の直列接続、並列接続のインピーダンスやアドミタンス、電圧および電流が計算できる。
(4) 交流回路網において、諸定理を用いて、合成インピーダンスや合成アドミタンス、電圧、電流、電力が計算できる。
(5) 電磁誘導結合回路の電圧や電流が計算できる。
(6) 交流ブリッジ回路の平衡条件を計算できる。
(7) 対象・非対称三相交流回路の電圧や電流、電力が計算できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安(優) A標準的な到達レベルの目安(良) B最低到達レベルの目安(可) C(学生記入欄) 到達したレベルに〇をすること。
評価項目1 直流回路の合成抵抗や電圧、電流、電力が計算でき、直流回路網の諸定理を十分に理解し、電圧や電流が計算できる。また、交流電圧・電流の波形と交流電圧・電流の表示法を十分に理解し、交流回路における回路要素の電圧や電流が計算できる。 直流回路の合成抵抗や電圧、電流、電力が計算でき、諸定理を理解し、直流回路網の電圧や電流が計算できる。また、交流電圧・電流の波形と交流電圧・電流の表示法を理解し、交流回路における回路要素の電圧や電流が計算できる。 簡単な直流回路の合成抵抗や電圧、電流、電力が計算でき、諸定理を扱い、直流回路網の電圧や電流が計算できる。また、交流電圧・電流の波形と瞬時値の式、フェーザ表示を理解し、交流回路における回路要素の電圧や電流が計算できる。  A ・ B ・ C
評価項目2 二端子回路の直列接続および並列接続のインピーダンスやアドミタンス、電圧、電流が計算できる。また、電圧と電流のフェーザ図を描き、位相差の概念が理解できる。 二端子回路の直列接続および並列接続のインピーダンスやアドミタンス、電圧、電流が計算できる。また、電圧と電流のフェーザ図を描ける。 回路要素や簡単な二端子回路の直列接続および並列接続のインピーダンスやアドミタンス、電圧、電流が計算できる。  A ・ B ・ C
評価項目3 交流回路網の諸定理を十分に理解し、交流回路網における合成インピーダンスや合成アドミタンス、電圧、電流、電力が計算できる。また、電磁誘導結合回路を十分に理解し、電圧、電流、電力が計算できる。 交流回路網の諸定理を理解し、交流回路網における合成インピーダンスや合成アドミタンス、電圧、電流、電力が計算できる。また、電磁誘導結合回路を理解し、電圧、電流、電力が計算できる。 交流回路網の諸定理を扱い、簡単な交流回路網の合成インピーダンスや合成アドミタンス、電圧、電流、電力が計算できる。また、電磁誘導結合について理解し、変圧器結合回路における電圧や電流が計算できる。  A ・ B ・ C
評価項目4 交流ブリッジ回路を十分に理解し、平衡条件を求めることができる。また、対称および非対称三相交流回路を十分に理解し、電圧や電流、電力が計算できる。 交流ブリッジ回路を理解し、平衡条件を求めることができる。また、対称および非対称三相交流回路を理解し、電圧や電流、電力が計算できる。 基本的な交流ブリッジ回路の平衡条件を求めることができる。また、対称および非対称三相交流回路の電圧や電流、電力が計算できる。  A ・ B ・ C

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 2-2 説明 閉じる

教育方法等

概要:
 電気関係の工学を学ぶ者にとって、電気回路は最も重要な基礎科目のひとつである。2年間にわたって電気回路を学ぶが、電気回路Ⅰでは、直流回路の基礎理論および単相交流回路と三相交流回路の基礎理論の習得を目標とする。
授業の進め方・方法:
 本講義の内容は交流の基礎と基本的な直流・交流回路の解析を扱っている。この科目を基礎として電気回路IIや回路網理論、電子回路などの科目を学んでいく。また、実験科目においてもこれらの知識が必要とされる。したがって、本講義の内容をしっかりと理解し、身に付けておく必要がある。交流回路を解析するためには三角関数や複素数の知識が必要となるので、これら数学(基礎数学I、II)の知識を身に付けておく必要がある。
準備学習
 事前に教科書を読み、授業内容を事前にノートにまとめておくこと。
自己学習
 適宜、小テストを行うので、復習をしっかりしておくこと。
 適宜、レポートを課すので、期限厳守の上、提出すること。
注意点:
指定科目B

ポートフォリオ

(学生記入欄)
【理解の度合】理解の度合について記入してください。
      (記入例)ファラデーの法則、交流の発生についてはほぼ理解できたが、渦電流についてはあまり理解できなかった。
 ・前期中間試験まで: 
                                      
 ・前期末試験まで :
                                       
 ・後期中間試験まで:
                                       
 ・学年末試験まで :

                                       
【試験の結果】定期試験の点数を記入し、試験全体の総評をしてください。
       (記入例)ファラデーの法則に関する基礎問題はできたが、応用問題が解けず、理解不足だった。
 ・前期中間試験 点数:      総評:                                       

 ・前期末試験  点数:      総評:                                       

 ・後期中間試験 点数:      総評:                                       

 ・学年末試験  点数:      総評:                                       


【総合到達度】「到達目標」どおりに達成することができたかどうか、記入してください。
 ・総合評価の点数:      総評:                                       


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(教員記入欄)
【授業計画の説明】実施状況を記入してください。
  
  
【授業の実施状況】実施状況を記入してください。
  ・前期中間試験まで:  
                                     
  ・前期末試験まで :                                       

  ・後期中間試験まで:                                       

  ・学年末試験まで : 
        
                                
【評価の実施状況】総合評価を出した後に記入してください。
 
    

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 授業計画の説明
直流回路の復習
 電流・電圧を理解し、オームの法則を利用し合成抵抗が計算できる。
2週 直流回路網の基本定理  キルヒホッフの法則が説明でき、直流回路の計算ができる。
3週 直流回路網の諸定理  重ねの理やテブナンの定理が説明でき、直流回路の計算ができる。
4週 小テスト
正弦波交流
 6章までの理解度を確認する。
 正弦波交流の特徴が説明でき、周波数や位相などが計算できる。
5週 正弦波交流のフェーザ表示と複素数表示
 正弦波交流のフェーザ表示・複素数表示を理解し、それらが計算できる。
6週 小テスト
回路の要素の性質
 8、9章の理解度を確認する。
 R,L素子における正弦波交流電圧と電流の関係が説明でき、それらを計算できる。
7週 回路の要素の性質
復習
 C素子における正弦波交流電圧と電流の関係が説明でき、それらを計算できる。
8週 前期中間試験
2ndQ
9週 試験答案の返却及び解説
回路要素の直列接続

 R-L、R-C直列接続のインピーダンス、電圧、電流を計算できる。インピーダンスを理解する。
10週 回路要素の直列接続
回路要素の並列接続
 アドミタンス及びフェーザ表示と極表示の違いを理解する。
 R-L、R-C並列接続のインピーダンス、電圧、電流を計算できる。
11週 回路要素の並列接続
小テスト
 直列接続におけるアドミタンスと並列接続におけるインピーダンスを計算できる。
 11、12章の理解度を確認する。
12週 二端子回路の直列接続  二端子回路の直列接続におけるインピーダンス、電圧、電流を計算できる。
13週 二端子回路の並列接続  二端子回路の並列接続におけるアドミタンス、電圧、電流を計算できる。
14週 小テスト
交流電力と力率
 13、14章の理解度を確認する。
 交流の電力と力率を計算できる。
15週 交流電力と力率
復習
 複素電力を計算できる。
 復習を行う。
16週 前期末試験
試験答案の返却及び解説
後期
3rdQ
1週 実力試験
試験答案の返却及び解説
2週 交流回路網の解析  キルヒホッフの法則が説明でき、それを用いて交流回路網が計算できる。
3週 交流回路網の諸定理  重ねの理やテブナンの定理が説明でき、それを用いて交流回路網が計算できる。
4週 小テスト
電磁誘導結合回路
 16、17章の理解度を確認する。
 電磁誘導結合回路の計算ができる。
5週 電磁誘導結合回路
変圧器結合回路
 電磁誘導結合回路の計算ができる。
 変圧器結合回路の計算ができる。
6週 変圧器結合回路
小テスト
 変圧器結合回路の計算ができる。
 18,19章の理解度を確認する。
7週 出前授業
復習
 実社会における電気に関する利用例を学ぶ。
 復習を行う。
8週 後期中間試験
4thQ
9週 試験答案の返却及び解説
交流ブリッジ回路

 交流ブリッジの平衡条件が計算できる。
10週 交流ブリッジ回路
対称三相交流回路
 電磁結合回路を含む交流ブリッジの平衡条件が計算できる。
 電圧・電流・負荷のY-Δ変換が計算できる。
11週 対称三相交流回路  対称三相交流回路の電圧・電流・電力が計算できる。
12週 対称三相交流回路
小テスト
 対称三相交流回路の電圧・電流・電力が計算できる。
 交流ブリッジ回路と23章の理解度を確認する。
13週 非対称三相交流回路  非対称三相交流回路の電圧・電流・電力が計算できる。
14週 出前授業
 実社会における電気に関する利用例を学ぶ。
15週 復習
交流回路の周波数特性
 復習を行う。
 電流と電圧のベクトル軌跡について学ぶ
16週 学年末試験
試験答案の返却及び解説

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学電気・電子系分野電気回路電荷と電流、電圧を説明できる。3前1
オームの法則を説明し、電流・電圧・抵抗の計算ができる。3前1
キルヒホッフの法則を用いて、直流回路の計算ができる。3前2
合成抵抗や分圧・分流の考え方を用いて、直流回路の計算ができる。3前1,前2,前3
ブリッジ回路を計算し、平衡条件を求められる。3前2,前3
電力量と電力を説明し、これらを計算できる。3前3
正弦波交流の特徴を説明し、周波数や位相などを計算できる。3前4
平均値と実効値を説明し、これらを計算できる。3前4
正弦波交流のフェーザ表示を説明できる。3前5
R、L、C素子における正弦波電圧と電流の関係を説明できる。3前6,前7
瞬時値を用いて、交流回路の計算ができる。4
フェーザ表示を用いて、交流回路の計算ができる。4
インピーダンスとアドミタンスを説明し、これらを計算できる。3
キルヒホッフの法則を用いて、交流回路の計算ができる。3後2
合成インピーダンスや分圧・分流の考え方を用いて、交流回路の計算ができる。3前9,前10,前11,前12,前13,後3
相互誘導を説明し、相互誘導回路の計算ができる。3後2,後3,後4,後5
理想変成器を説明できる。3後5,後6
交流電力と力率を説明し、これらを計算できる。3前6,前7,後1
重ねの理を用いて、回路の計算ができる。4
網目電流法を用いて回路の計算ができる。4
節点電位法を用いて回路の計算ができる。4
テブナンの定理を回路の計算に用いることができる。4
電力三相交流における電圧・電流(相電圧、線間電圧、線電流)を説明できる。3後10
電源および負荷のΔ-Y、Y-Δ変換ができる。3後10,後11,後12
対称三相回路の電圧・電流・電力の計算ができる。3後10,後11,後12
計測ブリッジ回路を用いたインピーダンスの測定原理を説明できる。3
情報系分野その他の学習内容オームの法則、キルヒホッフの法則を利用し、直流回路の計算を行うことができる。3前1,前2

評価割合

定期試験小テストレポートその他合計
総合評価割合7510105100
知識の基本的な理解45105060
思考・推論・創造への適応力3005035
態度・志向性(人間力)00055