計算機工学

科目基礎情報

学校 都城工業高等専門学校 開講年度 平成28年度 (2016年度)
授業科目 計算機工学
科目番号 0031 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 電気情報工学科 対象学年 4
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 「新版 電子計算機工学」 中川裕志著 朝倉書店
担当教員 小森 雅和

到達目標

1) 計算機の内部構造の概要を理解する。
2) CPUの設計手法の基礎を身につける。
3) データの内部表現とその演算についての概要を理解する。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1計算機の内部構造の概要について参考資料を基に説明できる計算機の内部構造の概要を理解している計算機の内部構造の概要の一部をを理解している
評価項目2簡単なCPUの仕様に従ってCPUの設計ができるCPUの設計手法の基礎が身についているRTLとはどんなものかを知っている
評価項目3データの内部表現とその演算について、演算時間及び誤差についての概要を理解しているデータの内部表現とその演算についての概要を理解しているデータの内部表現について理解している

学科の到達目標項目との関係

JABEE (c) 説明 閉じる
JABEE (d) 説明 閉じる
JABEE B2 説明 閉じる

教育方法等

概要:
電子計算機は大規模なディジタル回路によって構成され、広く一般に使われ、その応用範囲は多岐にわたっている。本講義では、電子計算機の中心部といえるCPUのアーキテクチャの基礎、及び論理設計手法、電子計算機におけるデータ表現や入出力などについて講義する。
授業の進め方・方法:
計算機がどのように構成され、どのように動作しているかを理解するために、まずどのようにデータが表現されそれを扱うかの構成の概略について理解し、各機能が論理回路によってどのように構成されるのかについて解説する。次に高速化の手法や大規模なシステムがどのように構成されているのかについて解説する。
注意点:
電子計算機は、ディジタル回路によって構成されるので、論理回路をしっかり理解していることが望まれる。また、電子計算機のアーキテクチャ、命令形式などと直接的なつながりがあるプログラミング言語であるアセンブリ言語についてもしっかり理解していることが望まれる。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 授業計画の説明、計算機の基本構成と動作1 授業計画・達成目標・成績の評価方法等の理解、計算機の基本構成の概要理解
2週 計算機の基本構成と動作2、情報の表現と符号1 計算機の動作の概略の理解、補数表現の理解
3週 情報の表現と符号2 数値の表現、符号表現の理解
4週 記憶の論理的構造1 記憶の単位、データ形式、アドレス方式の理解
5週 記憶の論理的構造2、組み合わせ回路1 スタック、機能回路の理解
6週 組み合わせ回路2 加算回路の理解
7週 順序回路 カウンタ、レジスタの理解
8週 論理回路解析 ゲート遅延とハザード、ファンイン・ファンアウトの理解
2ndQ
9週 前期中間試験
10週 試験答案の返却及び解説、演算装置1 試験問題の解説及びポートフォリオの記入、直列型ALUの理解
11週 演算装置2 並列型ALU、乗算アルゴリズムの理解
12週 演算装置3 乗算回路の理解
13週 演算装置4 除算アルゴリズムと除算回路
14週 中央処理装置1 CPUの構造と動作の理解
15週 中央処理装置2 命令の種類と動作
16週 前期末試験
後期
3rdQ
1週 試験答案の返却及び解説、中央処理装置1 設計手法の理解
2週 中央処理装置2 設計手法の理解
3週 中央処理装置3 設計手法の理解
4週 中央処理装置4、計算機アーキテクチャの展開1 設計手法マイクロプログラム制御の理解
5週 計算機アーキテクチャの展開2 命令パイプラインの理解
6週 主記憶装置1 主記憶装置の構成、記憶素子の理解
7週 主記憶装置2、入出力1 インタリーブ、入出力インタフェースの理解
8週 入出力2 入出力インタフェースの理解
4thQ
9週 後期中間試験
10週 試験答案の返却及び解説、入出力3 試験問題の解説及びポートフォリオの記入、並列入出力の理解
11週 入出力4 バス型インタフェース、直列入出力の理解
12週 チャネル1 チャネル制御方式、チャネルの構造の理解
13週 チャネル2、 割込み処理1 チャネルの動作、割込み処理の理解
14週 割込み処理2、記憶の階層構成1 割り込み処理ハードウェアの例、記憶の階層化の理解
15週 記憶の階層構成2 キャッシュ記憶の理解
16週 学年末試験

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学電気・電子系分野電磁気電荷及びクーロンの法則を説明でき、点電荷に働く力等を計算できる。4
電界、電位、電気力線、電束を説明でき、これらを用いた計算ができる。4
ガウスの法則を説明でき、電界の計算に用いることができる。4
導体の性質を説明でき、導体表面の電荷密度や電界などを計算できる。4
誘電体と分極及び電束密度を説明できる。4
静電容量を説明でき、平行平板コンデンサ等の静電容量を計算できる。4
コンデンサの直列接続、並列接続を説明し、その合成静電容量を計算できる。4
静電エネルギーを説明できる。4
電流が作る磁界をビオ・サバールの法則を用いて計算できる。4
電流が作る磁界をアンペールの法則を用いて計算できる。4
磁界中の電流に作用する力を説明できる。4
ローレンツ力を説明できる。4
磁性体と磁化及び磁束密度を説明できる。4
磁気エネルギーを説明できる。4
電磁誘導を説明でき、誘導起電力を計算できる。4
自己誘導と相互誘導を説明できる。4
自己インダクタンス及び相互インダクタンスを求めることができる。4

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合80000020100
基礎的能力5000001060
専門的能力3000001040
分野横断的能力0000000