到達目標
1) 熱力学における基礎概念を理解すること。
2) 熱力学に関する基本的な現象について定量的に説明できること。
3) 量子論とはどのようなものか、またその基本的な考え方を説明できること。
4) 実験で扱われる諸現象とその背後にある法則を説明できること。
5) 実験結果を正確に提示し、それについて考察したことを明解な文章で表現できること。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
評価項目1 | 多くの物理概念・物理量を含んだ問題を解くことができる。 | 定義から物理概念が理解でき、物理量を計算できる。計算で求めた答えは単位付きで表示することができる。 | 物理量の定義を一部は説明することができる。定義式を用いた特定の計算はできる。 |
評価項目2 | 物理法則の数式を説明することができ、問題を解くことができる。 | 重要な物理法則を用いて、問題を解くことができる。 | 重要な物理法則の一部の説明はできる。 |
評価項目3 | 表やグラフを正しく完成できる。実験装置のしくみや実験の原理を説明することができる。 | 測定データから表やグラフを作成し、物理法則を用いて分析することができる。定められた形式で実験ノートを期日までに完成させることができる。 | 実験ノートに測定データの記録までは完成させることができる。 |
学科の到達目標項目との関係
JABEE (c)
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JABEE B1
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教育方法等
概要:
熱力学、量子論の基礎概念を身に付け、専門科目への応用の基礎をつくる。実験により物理現象の理解をさらに深めるとともに、実験ノート提出を通じて実験結果を考察し、文章により表現する力を発展させる。
授業の進め方・方法:
実験においては各テーマごとに実験ノートを提出すること。実験ノート未提出者の単位取得はできないものとする。また、実験ノート未提出で単位が取得できなかった学生の再試験は実施しない。
座学においては授業プリントや課題を綴じるためのA4ファイルを用意すること。
座学においては、事後学習として授業ごとに課される課題、および教科書中の例題や章末問題に取り組むこと。実験においては、実験準備ノートと実験書を事前に読み、しっかりと理解しておくこと。
注意点:
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
授業計画の説明 |
授業計画・達成目標・成績の評価方法等の説明
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2週 |
1.熱力学 第一部 (1) 熱と温度、熱の移動 |
熱平衡状態、温度、熱などの基礎概念について学ぶ。
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3週 |
(2) 気体分子運動論 |
分子運動について特に気体の場合を考え、熱についての理解を深める。
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4週 |
(3) 熱力学第一法則 |
内部エネルギー、仕事などの基礎概念を理解し、熱力学第一法則について学ぶ。比熱について学ぶ。
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5週 |
(4) 理想気体の状態変化と比熱 |
理想気体の状態変化について学ぶ。準静的過程による理想気体の定圧変化、定積変化、等温変化、断熱変化を学ぶ。
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6週 |
(4) 理想気体の状態変化と比熱 |
理想気体の状態変化について学ぶ。準静的過程による理想気体の定圧変化、定積変化、等温変化、断熱変化を学ぶ。
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7週 |
(4) 理想気体の状態変化と比熱 |
理想気体の状態変化について学ぶ。準静的過程による理想気体の定圧変化、定積変化、等温変化、断熱変化を学ぶ。
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8週 |
(5) 熱力学第二法則 |
熱力学第二法則の様々な表現を学びその意味を理解する。
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2ndQ |
9週 |
前期中間試験 試験答案の返却及び解説 |
試験問題の解説及びポートフォリオの記入
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10週 |
(6) 熱機関 |
熱機関の構成と効率について学ぶ。
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11週 |
(6) 熱機関 |
熱機関の構成と効率について学ぶ。
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12週 |
応用物理実験1 |
熱に関する実験を行う。
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13週 |
2.量子論 (1) 物質の構造 |
物質の構造と、ミクロ世界とマクロ世界のつながりについて理解する。
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14週 |
(2) 粒子性と波動性 |
光の粒子性、電子の波動性について学び、粒子と波動の二重性を理解する。
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15週 |
(3) 波動関数とシュレディンガー方程式 |
波動関数とシュレディンガー方程式について学ぶ。
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16週 |
試験答案の返却及び解説 |
試験問題の解説及びポートフォリオの記入
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後期 |
3rdQ |
1週 |
3.応用物理実験2~6 |
実験内容の解説を行う。
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2週 |
3.応用物理実験2~6 |
1) ヤング率
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3週 |
3.応用物理実験2~6 |
2) 剛体の運動
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4週 |
3.応用物理実験2~6 |
3) 固体の線膨張率
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5週 |
3.応用物理実験2~6 |
4) ニュートンリング
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6週 |
3.応用物理実験2~6 |
5) 光電効果
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7週 |
3.応用物理実験2~6 |
実験内容のおさらいを行う
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8週 |
後期中間試験 試験答案の返却及び解説 |
試験問題の解説及びポートフォリオの記入
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4thQ |
9週 |
5.熱力学 第二部 (7) カルノー・サイクル |
カルノーサイクルとカルノー熱機関の効率、カルノーの原理について学ぶ。
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10週 |
(8) エントロピー |
クラウジウスの不等式と、不可逆過程におけるエントロピー増大則を理解する。
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11週 |
(8) エントロピー |
クラウジウスの不等式と、不可逆過程におけるエントロピー増大則を理解する。
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12週 |
(8) エントロピー |
クラウジウスの不等式と、不可逆過程におけるエントロピー増大則を理解する。
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13週 |
(9) 統計力学入門 |
統計的法則とはどのようなものか学ぶ。
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14週 |
(10) エントロピーの統計力学「による解釈 |
エントロピーと微視的状態の数の関係を理解する。
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15週 |
(11) フェルミ・ディラックの分布関数 |
フェルミ・ディラックの分布関数がどのような考察から得られるのかを学ぶ。
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16週 |
試験答案の返却及び解説 |
試験問題の解説及びポートフォリオの記入
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 自然科学 | 物理 | 熱 | 原子や分子の熱運動と絶対温度との関連について説明できる。 | 3 | |
時間の推移とともに、熱の移動によって熱平衡状態に達することを説明できる。 | 3 | |
物体の熱容量と比熱を用いた計算ができる。 | 3 | |
熱量の保存則を表す式を立て、熱容量や比熱を求めることができる。 | 3 | |
動摩擦力がする仕事は、一般に熱となることを説明できる。 | 3 | |
ボイル・シャルルの法則や理想気体の状態方程式を用いて、気体の圧力、温度、体積に関する計算ができる。 | 3 | |
気体の内部エネルギーについて説明できる。 | 3 | |
熱力学第一法則と定積変化・定圧変化・等温変化・断熱変化について説明できる。 | 3 | |
エネルギーには多くの形態があり互いに変換できることを具体例を挙げて説明できる。 | 3 | |
不可逆変化について理解し、具体例を挙げることができる。 | 3 | |
熱機関の熱効率に関する計算ができる。 | 3 | |
評価割合
| 定期試験 | レポート | 合計 |
総合評価割合 | 80 | 20 | 100 |
知識の基本的な理解 | 40 | 10 | 50 |
思考・推論・創造への適応力 | 40 | 10 | 50 |
汎用的技能 | 0 | 0 | 0 |
態度・志向性 (人間力) | 0 | 0 | 0 |
総合的な学習経験 と創造的思考力 | 0 | 0 | 0 |