電子回路

科目基礎情報

学校 都城工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 電子回路
科目番号 0038 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 電気情報工学科 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 電子回路【第2版・新装版】、森北出版、桜庭一郎、熊耳忠共著、ISBN978-4-627-70533-3
担当教員 白濵 正尋

到達目標

1)半導体素子の動作原理と電流電圧特性を理解できる。
2)種々の接地方式による増幅回路のバイアス回路計算、小信号交流特性解析ができ及びその増幅回路について理解できる。
3)オペアンプを用いた回路の特性について理解できる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安       A標準的な到達レベルの目安       B未到達レベルの目安     C(学生記入欄) 到達したレベルに〇をすること。
評価項目1半導体素子(ダイオード、バイポーラトランジスタ、電界効果トランジスタ)の動作原理と電流電圧特性を説明できる。半導体素子の一部の動作原理と電流電圧特性を説明できる。半導体素子の一部の動作原理は説明できる。  A ・ B ・ C
評価項目2種々の接地方式による増幅回路のバイアス回路計算、小信号交流特性解析,具体的な設計ができ及びその応用について説明できる。種々の接地方式による増幅回路のバイアス回路計算、小信号交流特性解析,具体的な設計ができる。特定の接地方式による増幅回路のバイアス回路が示せて、小信号交流特性解析はできる。  A ・ B ・ C
評価項目3オペアンプの構造と特徴について理解でき、その応用回路の諸特性について説明ができる.オペアンプの構造と特徴について理解でき、一部の応用回路の諸特性について説明ができる.オペアンプ応用回路の一部が示せ、その特性の概要について説明ができる.  A ・ B ・ C

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 2-2 説明 閉じる

教育方法等

概要:
 近年の電子機器の発展は目覚ましく,その重要な役割を担っている電子回路の設計・開発は今後さらに重要性を増すと考えられる.電子回路の基礎として,能動素子の動作原理と諸特性,およびトランジスタを用いた基本増幅回路の動作と諸特性について理解し,修得する.
授業の進め方・方法:
【事前に行う準備学習や自己学習】
準備学習:1)数学(代数学など)、電気回路を十分に理解しておくこと。
     2)当該授業時間で進行する部分の教科書の内容を予習しておくこと。 
 自己学習:1)例題、演習問題を解き、レポートを提出すること。
      2)課題レポートを提出すること。
【履修上の注意】
1)数学(代数学など)、電気回路を十分に理解しておくこと。
2)電卓を持ってくること。
注意点:

ポートフォリオ

(学生記入欄)
【理解の度合】理解の度合について記入してください。
      (記入例)ファラデーの法則、交流の発生についてはほぼ理解できたが、渦電流についてはあまり理解できなかった。
 ・前期中間試験まで: 
                                      
 ・前期末試験まで :
                                       
 ・後期中間試験まで:
                                       
 ・学年末試験まで :

                                       
【試験の結果】定期試験の点数を記入し、試験全体の総評をしてください。
       (記入例)ファラデーの法則に関する基礎問題はできたが、応用問題が解けず、理解不足だった。
 ・前期中間試験 点数:      総評:                                       

 ・前期末試験  点数:      総評:                                       

 ・後期中間試験 点数:      総評:                                       

 ・学年末試験  点数:      総評:                                       


【総合到達度】「到達目標」どおりに達成することができたかどうか、記入してください。
 ・総合評価の点数:      総評:                                       


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(教員記入欄)
【授業計画の説明】実施状況を記入してください。
  
  
【授業の実施状況】実施状況を記入してください。
  ・前期中間試験まで:  
                                     
  ・前期末試験まで :                                       

  ・後期中間試験まで:                                       

  ・学年末試験まで : 
        
                                
【評価の実施状況】総合評価を出した後に記入してください。
 
    

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 0.授業計画の説明・
(0.1) SI単位系【課題1】
授業計画を説明する。SI単位系を理解し、演習問題が解ける。
2週 (0.2)電気回路の復習
(0.2.1)単素子、キルヒホッフの法則【課題2】
電気回路に関する基礎知識を復習する.単素子、キルヒホッフの法則に関する知識を習得する.
3週 (0.2.2) 電圧源、電流源
(0.3)増幅率(利得[dB])【課題3】
電圧源、電流源に関する知識を習得する.
利得[dB]を習得する
4週 (0.4)伝達関数【課題4】 伝達関数について,理解を深める.ボーデ線図が描ける。
5週 1.演算増幅器オペアンプ【課題5】 オペアンプの構造と特徴、諸特性について理解する.
理想オペアンプ、非反転(正相)について理解する
6週 2.反転(逆相)【課題6】 反転(逆相)を理解する。
7週 3.加算・減算回路【課題7】 加算・減算回路を理解する。
8週 4.演習、小テスト、オペアンプの応用【課題8】 実習、演習、小テストを通して理解を深める。
ボルテージフォロア、インスツルメントアンプ、電圧電流コンバータ、比較回路について理解を深める。
2ndQ
9週 中間試験 中間テスト。
10週 5.フィルター回路【課題10】 RCフィルター回路、伝達関数について,理解を深める.
11週 6.アクティブフィルタ回路【課題11】 ローパスフィルタについて理解を深める。
12週 7.ハイパスフィルタ【課題12】 ハイパスフィルタについて理解を深める。
13週 8.積分器、微分器、その他【課題13】 積分器、微分器、その他演算回路について理解を深める。
14週 演習【課題14】 これまでの内容をまとめ、復習する。
15週 まとめ【小テスト】【課題15】 これまでの内容をまとめ、小テストする。
16週 期末試験 期末試験
後期
3rdQ
1週 (1.)オペアンプの復習【課題1】
1.6.4IA、1.6.5I/V
(1.6.6()オフセット調整回路<小テスト>【課題1】
1.半導体とダイオード
【課題1】
オペアンプの復習をする。
半導体、ダイオードについて理解する.
2週  1.1 ダイオード特性と等価回路
【課題2】
理想ダイオードを理解する
3週 1.1 ダイオード特性と等価回路(続)
【課題3】
ダイオード特性と等価回路を理解する.
4週 1.2 直流等価回路と交流等価回路【課題4】 直流等価回路と交流等価回路を理解する.
5週 2. トランジスタの基本特性
【課題5】
トランジスタに関する基礎知識を習得する.
6週 2.3エミッタ接地増幅回路と図式解析法【課題6】 【直流解析】直流バイアス回路を理解する。バイアス回路、エミッタ接地増幅器の直流解析できる。
7週 2.4 バイアス安定化と感度指数【課題7】 動作点が求められる。感度指数が求められる。
8週 中間試験 中間試験
4thQ
9週 3.hパラメータとトランジスタ増幅器【課題9】 【交流解析】小信号交流等価回路を理解する。
 TCMパラメータで表されるトランジスタの等価回路を用いて,増幅回路の計算をする.
10週 3.1 hパラメータ【課題10】 hパラメータについて理解する。
11週 3.2 エミッタ接地増幅器【課題11】  エミッタ接地増幅器を解析でき、利得、入出力抵抗が求められる。
12週 3.3ベース接地回路【課題12】 ベース接地増幅器を解析でき、利得、入出力抵抗が求められる。
13週 3.4コレクタ接地回路【課題13】 コレクタ接地増幅器を解析でき、利得、入出力抵抗が求められる。
14週 演習【課題14】 これまでの内容をまとめ、演習する。
15週 まとめ<小テスト>【課題15】 これまでの内容をまとめ、小テストする。
16週 学年末試験 学年末試験

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学電気・電子系分野電気回路電荷と電流、電圧を説明できる。3前2,後7
オームの法則を説明し、電流・電圧・抵抗の計算ができる。3前2
キルヒホッフの法則を用いて、直流回路の計算ができる。3前2
合成抵抗や分圧・分流の考え方を用いて、直流回路の計算ができる。3前2
ブリッジ回路を計算し、平衡条件を求められる。3前2,前7
正弦波交流の特徴を説明し、周波数や位相などを計算できる。2前2,後1
平均値と実効値を説明し、これらを計算できる。2前2,後1
正弦波交流のフェーザ表示を説明できる。2前2,前7,後1
R、L、C素子における正弦波電圧と電流の関係を説明できる。2前2,後1
キルヒホッフの法則を用いて、交流回路の計算ができる。2前2,後1
合成インピーダンスや分圧・分流の考え方を用いて、交流回路の計算ができる。2前2,後1
直列共振回路と並列共振回路の計算ができる。2前2
相互誘導を説明し、相互誘導回路の計算ができる。2前2
交流電力と力率を説明し、これらを計算できる。2
RL直列回路やRC直列回路等の単エネルギー回路の直流応答を計算し、過渡応答の特徴を説明できる。2前2,後11
RLC直列回路等の複エネルギー回路の直流応答を計算し、過渡応答の特徴を説明できる。2前2,前7,後11
重ねの理を用いて、回路の計算ができる。2前2,前3
網目電流法を用いて回路の計算ができる。2前2,前3
節点電位法を用いて回路の計算ができる。2前2,前3
テブナンの定理を回路の計算に用いることができる。2前2,前3
電磁気静電容量を説明でき、平行平板コンデンサ等の静電容量を計算できる。2後11,後12
コンデンサの直列接続、並列接続を説明し、その合成静電容量を計算できる。2後11,後12
電子回路ダイオードの特徴を説明できる。3前4,前7
バイポーラトランジスタの特徴と等価回路を説明できる。3前6,前7,前9,前10,前11,前12,前13,後1,後2,後4
FETの特徴と等価回路を説明できる。3前7,後5,後6,後7
利得、周波数帯域、入力・出力インピーダンス等の増幅回路の基礎事項を説明できる。3前9,前13,後1,後2,後3,後4
トランジスタ増幅器のバイアス供給方法を説明できる。3前9,前10,前11,前14
演算増幅器の特性を説明できる。3後9,後13,後14
演算増幅器を用いた基本的な回路の動作を説明できる。3後9,後13,後14
電子工学pn接合の構造を理解し、エネルギーバンド図を用いてpn接合の電流―電圧特性を説明できる。2前4,前7
バイポーラトランジスタの構造を理解し、エネルギーバンド図を用いてバイポーラトランジスタの静特性を説明できる。2前6,前9,前10
電界効果トランジスタの構造と動作を説明できる。2後5,後6,後7
電力半導体電力変換装置の原理と働きについて説明できる。2前4,前7
計測SI単位系における基本単位と組立単位について説明できる。2前1
A/D変換を用いたディジタル計器の原理について説明できる。2後14
情報系分野その他の学習内容オームの法則、キルヒホッフの法則を利用し、直流回路の計算を行うことができる。3前2
トランジスタなど、ディジタルシステムで利用される半導体素子の基本的な特徴について説明できる。3前4,前9,前10

評価割合

試験小テストレポート態度その他合計
総合評価割合151560010100
知識の基本的な理解88300046
思考・推論・創造への適応力77300044
汎用的技能000000
態度・志向性(人間力)000000
総合的な学習経験と創造的思考力00001010