電気磁気学

科目基礎情報

学校 都城工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 電気磁気学
科目番号 0039 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 電気情報工学科 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 基礎電磁気学 山口昌一朗 電気学会、電磁気学演習 後藤健二 他 共立出版㈱ 
担当教員 濵田 次男

到達目標

(1)教科書中にある式を、理論または法則と照らし合わせて導出できること。
(2)電界中で起こる現象を説明できること。
(3)基礎的なベクトル解析ができること。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1電界の示す現象や理論をモデルに合わせて、数式で表現できる。電界現象を表わす関係式を使って、計算ができる。電界の現象と数学の関係、および理論が全く理解できてない。
評価項目2例えば、平行平板の間に電圧を印加して、現象が現れることを数式で表現できる。電界の現象を表わす関係式を使って、それに関する計算問題を解ける。電界という量に関して、理解してなく、理論も適用できない。
評価項目3ベクトル解析と物理量との知識を持っている。例えば、発散や回転というような演算を理解している。数学的な解析が全くできない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育目標・サブ目標との対応 2-2 説明 閉じる

教育方法等

概要:
電気系科目の中でも基礎の部分を担った科目である。物理学や数学の知識から専門科目への架け橋の役割を持つ科目でもある。大きくは、電界と磁界が伴う諸現象を定量化することに主眼がおこれる。特に3学年では、電界に関する諸現象を定量化することを中心に学ぶ。最終的にはマクスウェル方程式の一つである拡張されたガウスの定理(電束に関するガウスの定理)などや静電容量などの様々な物理量の定義を理解する。
授業の進め方・方法:
授業は年間30回程度の座学を中心とした講義形式で行う。これまで学んだ数学や物理の知識を中心に必要となるので、復習をしっかり行うことが望ましい。また、1~2学年で学んだ電気回路の基礎的知識も章によっては必要となるので復習が必要となる。
注意点:
評価に関しては、年間4回の試験(前期中間、前期期末、後期中間、および後期期末)と提出物によって評価する。それらの割合は、90%:10%とする。なお、各4回の試験で得点分布が低いと思われる場合は、追試を実施する場合もある。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 授業計画の説明
電荷、物質の電気的性質、静電誘導
物質の成り立ちが理解できる。
2週 ベクトル演算、内積、外積
電気力線、、div、rot、grad
電界がベクトルであることを理解できる。
3週 電荷、物質の電気的性質、静電誘導 ものが電荷でできていることや電気的な性質を理解できる。
4週 クローンの法則 クーロン力の方向を理解できる。
5週 1個の電荷による電界と複数個による電界 電界をベクトル表記して求めることが出来る。
6週 電界強度と電気力線密度 電界と電気力線との関係を理解できる。
7週 電束と電束密度 誘電率の違いで変化する電界に代わる電束の概念を理解できる。
8週 ガウスの定理、演習問題 電気力線を考慮してガウスの定理を理解でき電界を求められる。
2ndQ
9週 前期中間試験
10週 試験答案の返却及び解説 試験問題の解説及びポートフォリオの記入
11週 電界中での電荷に働く力と仕事 電荷に力が作用して仕事される概念を理解できる。
12週 電位の定義、電位差 無限大を基準にして電位の定義を理解できる。
13週 電位の傾き 電位の位置的変化から電位の傾きの概念を理解できる。
14週 等電位面 等電位面と電界の向きを理解できる。
15週 電気力線と等電位面、演習問題 演習問題を解くことで、電位等の理解を深める。
16週 前期末試験
後期
3rdQ
1週 試験答案の返却及び解説 試験問題の解説及びポートフォリオの記入
2週 .電気双極子、一様に帯電した球の電界 複雑なモデルによる電界、および電位の求め方を理解できる。
3週 表面に一様に帯電した球の電界、電位 モデルの電荷分布の違いによる解析方法を理解できる。
4週 一様帯電の無限長円筒の電界、電位 電界分布を求めて電位の求め方を理解できる。
5週 一様帯電の無限平面の電界、電位 電界分布を求めて電位の求め方を理解できる。
6週 静電容量の定義、導体表面に働く力 静電容量の定義を理解できる。
7週 静電容量の計算、導体球、同心球間 同心球モデルについて静電容量の計算ができる。
8週 電気影像法、エネルギー密度、働く力 ガウスの閉曲面を適用できない場合の解析を理解できる。
4thQ
9週 後期中間試験
10週 試験答案の返却及び解説 試験問題の解説及びポートフォリオの記入
11週 誘電体の分極、電界、電束密度 誘電体中での電界、および電束密度の関係を理解できる。
12週 誘電体中の電荷に働く力 比誘電率の考え方が理解できる。
13週 誘電体中の境界でのDとE、エネルギー 異なる誘電率中での電界、電束密度の性質が理解できる。
14週 導体の抵抗と抵抗率、温度係数
直流回路網理論、電源と起電力
回路的素子の温度依存性が理解できる。
15週 学年末試験
16週 試験答案の返却及び解説 試験問題の解説及びポートフォリオの記入

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合90000010100
基礎的能力450000045
専門的能力450000045
分野横断的能力000001010