電子回路

科目基礎情報

学校 都城工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 電子回路
科目番号 0041 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 電気情報工学科 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 「電子回路の基礎マスター」* 船倉一郎 著,堀桂太郎 監修 (電気書院) *4学年時にも使用する
担当教員 白濵 正尋

到達目標

1)半導体素子の動作原理と電流電圧特性を理解できる。
2)種々の接地方式による増幅回路のバイアス回路計算、小信号交流特性解析ができ及びその増幅回路について理解できる。
3)オペアンプを用いた回路の特性について理解できる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1半導体素子(ダイオード、バイポーラトランジスタ、電界効果トランジスタ)の動作原理と電流電圧特性を説明できる。半導体素子の一部の動作原理と電流電圧特性を説明できる。半導体素子の一部の動作原理は説明できる。
評価項目2種々の接地方式による増幅回路のバイアス回路計算、小信号交流特性解析,具体的な設計ができ及びその応用について説明できる。種々の接地方式による増幅回路のバイアス回路計算、小信号交流特性解析,具体的な設計ができる。特定の接地方式による増幅回路のバイアス回路が示せて、小信号交流特性解析はできる。
評価項目3オペアンプの構造と特徴について理解でき、その応用回路の諸特性について説明ができる.オペアンプの構造と特徴について理解でき、一部の応用回路の諸特性について説明ができる.オペアンプ応用回路の一部が示せ、その特性の概要について説明ができる.

学科の到達目標項目との関係

学習・教育目標・サブ目標との対応 2-2 説明 閉じる

教育方法等

概要:
 近年の電子機器の発展は目覚ましく,その重要な役割を担っている電子回路の設計・開発は今後さらに重要性を増すと考えられる.電子回路の基礎として,能動素子の動作原理と諸特性,およびトランジスタを用いた基本増幅回路の動作と諸特性について理解し,修得する.
授業の進め方・方法:
【事前に行う準備学習や自己学習】
準備学習:1)数学(代数学など)、電気回路を十分に理解しておくこと。
     2)当該授業時間で進行する部分の教科書の内容を予習しておくこと。 
 自己学習:1)例題、演習問題を解き、レポートを提出すること。
      2)課題レポートを提出すること。
【履修上の注意】
1)数学(代数学など)、電気回路を十分に理解しておくこと。
2)電卓を持ってくること。
注意点:

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 授業計画の説明・
(0) 電気回路の復習
電気回路の復習を行い、重要なことを理解し、演習問題が解ける。
2週 (1) 電圧源と電流源 等価回路が求められる。
3週 (2) 半導体・ダイオード 動作原理を理解し、演習問題が解ける。
4週 (3) トランジスタ 動作原理を理解し、演習問題が解ける。
5週 (4) 電界効果トランジスタ(FET) 動作原理を理解し、演習問題が解ける。
6週 (5) 基本的な増幅回路 hパラメターが理解でき、問題が解ける。
7週 演習・小テスト 演習を行い、小テストを解く。
8週 中間試験 中間テスト。
2ndQ
9週 (6)バイアス回路Ⅰ 直流等価回路が描ける。
10週 (6)バイアス回路Ⅰ(続き) 直流等価回路が描ける。
11週 演習・小テスト 演習を行い、小テストを解く。
12週 (7) バイアス回路Ⅱ
直流等価回路が描ける。
13週 (7) バイアス回路Ⅱ(続き) 直流等価回路が描ける。
14週 演習・小テスト・まとめ・復習 演習を行い、小テストを解く。
15週 期末試験 期末試験
16週
後期
3rdQ
1週 (8)等価回路 交流等価回路が描ける。
2週 演習・小テスト 演習を行い、小テストを解く。
3週 演習・小テスト 演習を行い、小テストを解く。
4週 (9)等価回路Ⅰ 交流等価回路が描ける。
5週 演習・小テスト 演習を行い、小テストを解く。
6週 演習・小テスト 演習を行い、小テストを解く。
7週 まとめ・復習 まとめ、復習を行い、理解を深める。
8週 中間試験 中間試験
4thQ
9週 (10) 多段増幅回路Ⅰ 多段増幅回路を理解する。
10週 演習・小テスト 演習を行い、小テストを解く。
11週 (11) 多段増幅回路Ⅱ 多段増幅回路を理解する。
12週 演習・小テスト 演習を行い、小テストを解く。
13週 (12) オペアンプについて オペアンプを理解する。
14週 (13) オペアンプを用いた増幅回路の解析・演習・小テスト
まとめ・復習
演習を行い、小テストを解く。
15週 学年末試験 学年末試験
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学電気・電子系分野電気回路電荷と電流、電圧を説明できる。2前1
オームの法則を説明し、電流・電圧・抵抗の計算ができる。2前1
キルヒホッフの法則を用いて、直流回路の計算ができる。3前1
合成抵抗や分圧・分流の考え方を用いて、直流回路の計算ができる。3前1
重ねの理を説明し、直流回路の計算に用いることができる。3前2
ブリッジ回路を計算し、平衡条件を求められる。2前1,前7
電力量と電力を説明し、これらを計算できる。2前1
正弦波交流の特徴を説明し、周波数や位相などを計算できる。2後1,後7
平均値と実効値を説明し、これらを計算できる。2後1,後7
正弦波交流のフェーザ表示を説明できる。2前1,前7,後1,後7
R、L、C素子における正弦波電圧と電流の関係を説明できる。2後1,後7
瞬時値を用いて、簡単な交流回路の計算ができる。2前1,前7,後1,後7
フェーザを用いて、簡単な交流回路の計算ができる。2前1,前7,後1,後7
インピーダンスとアドミタンスを説明し、これらを計算できる。2前1,前7,後1,後7
正弦波交流の複素表示を説明し、これを交流回路の計算に用いることができる。2前1,前7,後1,後7
キルヒホッフの法則を用いて、交流回路の計算ができる。2後1,後7
合成インピーダンスや分圧・分流の考え方を用いて、交流回路の計算ができる。2後1,後7
網目電流法や節点電位法を用いて交流回路の計算ができる。2前1,前7,後1,後7
重ねの理やテブナンの定理等を説明し、これらを交流回路の計算に用いることができる。3後1,後7
直列共振回路と並列共振回路の計算ができる。2後7
相互誘導を説明し、相互誘導回路の計算ができる。2後7
交流電力と力率を説明し、これらを計算できる。2後7
RL直列回路やRC直列回路等の単エネルギー回路の直流応答を計算し、過渡応答の特徴を説明できる。2後7
RLC直列回路等の複エネルギー回路の直流応答を計算し、過渡応答の特徴を説明できる。2前7
電磁気静電容量を説明でき、平行平板コンデンサ等の静電容量を計算できる。2前1,前5
コンデンサの直列接続、並列接続を説明し、その合成静電容量を計算できる。2前1
電子回路ダイオードの特徴を説明できる。2前3,前7
バイポーラトランジスタの特徴と等価回路を説明できる。3前4,前6,前7
FETの特徴と等価回路を説明できる。3前5,前7
利得、周波数帯域、入力・出力インピーダンス等の増幅回路の基礎事項を説明できる。3後1
トランジスタ増幅器のバイアス供給方法を説明できる。3前9,前10,前12,前13,前14
演算増幅器の特性を説明できる。3後13,後14
反転増幅器や非反転増幅器等の回路を説明できる。3後13,後14
電子工学pn接合の構造を理解し、エネルギーバンド図を用いてpn接合の電流―電圧特性を説明できる。2前3,前7
バイポーラトランジスタの構造を理解し、エネルギーバンド図を用いてバイポーラトランジスタの静特性を説明できる。2前4,前6,前7
電界効果トランジスタの構造と動作を説明できる。2前5,前7
電力半導体電力変換装置の原理と働きについて説明できる。2前4
計測SI単位系における基本単位と組立単位について説明できる。2前1
A/D変換を用いたディジタル計器の原理について説明できる。2後14
情報系分野その他の学習内容オームの法則、キルヒホッフの法則を利用し、直流回路の計算を行うことができる。3前1
トランジスタなど、ディジタルシステムで利用される半導体素子の基本的な特徴について説明できる。3前3,前4,前5

評価割合

試験小テストレポート態度その他合計
総合評価割合601020010100
知識の基本的な理解305100045
思考・推論・創造への適応力305100045
汎用的技能000000
態度・志向性(人間力)000055
総合的な学習経験と創造的思考力000055