概要:
電気系科目の中でも基礎の部分を担った科目である。物理学や数学の知識から専門科目への架け橋の役割を持つ科目でもある。大きくは、電界と磁界が伴う諸現象を定量化することに主眼がおこれる。特に3学年では、電界に関する諸現象を定量化することを中心に学ぶ。最終的にはマクスウェル方程式の一つである拡張されたガウスの定理(電束に関するガウスの定理)などや静電容量などの様々な物理量の定義を理解する。
授業の進め方・方法:
授業は年間30回程度の座学を中心とした講義形式で行う。これまで学んだ数学や物理の知識を中心に必要となるので、復習をしっかり行うことが望ましい。また、1~2学年で学んだ電気回路の基礎的知識も章によっては必要となるので復習が必要となる。
注意点:
評価に関しては、年間4回の試験(前期中間、前期期末、後期中間、および後期期末)と提出物によって評価する。それらの割合は、90%:10%とする。なお、各4回の試験で得点分布が低いと思われる場合は、追試を実施する場合もある。
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
授業計画の説明 電荷、物質の電気的性質、静電誘導 |
物質の成り立ちが理解できる。
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2週 |
ベクトル演算、内積、外積 電気力線、、div、rot、grad |
電界がベクトルであることを理解できる。
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3週 |
電荷、物質の電気的性質、静電誘導 |
ものが電荷でできていることや電気的な性質を理解できる。
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4週 |
クローンの法則 |
クーロン力の方向を理解できる。
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5週 |
1個の電荷による電界と複数個による電界 |
電界をベクトル表記して求めることが出来る。
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6週 |
電界強度と電気力線密度 |
電界と電気力線との関係を理解できる。
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7週 |
電束と電束密度 |
誘電率の違いで変化する電界に代わる電束の概念を理解できる。
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8週 |
ガウスの定理、演習問題 |
電気力線を考慮してガウスの定理を理解でき電界を求められる。
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2ndQ |
9週 |
前期中間試験 |
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10週 |
試験答案の返却及び解説 |
試験問題の解説及びポートフォリオの記入
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11週 |
電界中での電荷に働く力と仕事 |
電荷に力が作用して仕事される概念を理解できる。
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12週 |
電位の定義、電位差 |
無限大を基準にして電位の定義を理解できる。
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13週 |
電位の傾き |
電位の位置的変化から電位の傾きの概念を理解できる。
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14週 |
等電位面 |
等電位面と電界の向きを理解できる。
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15週 |
電気力線と等電位面、演習問題 |
演習問題を解くことで、電位等の理解を深める。
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16週 |
前期末試験 |
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後期 |
3rdQ |
1週 |
試験答案の返却及び解説 |
試験問題の解説及びポートフォリオの記入
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2週 |
.電気双極子、一様に帯電した球の電界 |
複雑なモデルによる電界、および電位の求め方を理解できる。
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3週 |
表面に一様に帯電した球の電界、電位 |
モデルの電荷分布の違いによる解析方法を理解できる。
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4週 |
一様帯電の無限長円筒の電界、電位 |
電界分布を求めて電位の求め方を理解できる。
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5週 |
一様帯電の無限平面の電界、電位 |
電界分布を求めて電位の求め方を理解できる。
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6週 |
静電容量の定義、導体表面に働く力 |
静電容量の定義を理解できる。
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7週 |
静電容量の計算、導体球、同心球間 |
同心球モデルについて静電容量の計算ができる。
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8週 |
電気影像法、エネルギー密度、働く力 |
ガウスの閉曲面を適用できない場合の解析を理解できる。
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4thQ |
9週 |
後期中間試験 |
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10週 |
試験答案の返却及び解説 |
試験問題の解説及びポートフォリオの記入
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11週 |
誘電体の分極、電界、電束密度 |
誘電体中での電界、および電束密度の関係を理解できる。
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12週 |
誘電体中の電荷に働く力 |
比誘電率の考え方が理解できる。
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13週 |
誘電体中の境界でのDとE、エネルギー |
異なる誘電率中での電界、電束密度の性質が理解できる。
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14週 |
導体の抵抗と抵抗率、温度係数 直流回路網理論、電源と起電力 |
回路的素子の温度依存性が理解できる。
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15週 |
学年末試験 |
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16週 |
試験答案の返却及び解説 |
試験問題の解説及びポートフォリオの記入
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分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 電気・電子系分野 | 電磁気 | 電荷及びクーロンの法則を説明でき、点電荷に働く力等を計算できる。 | 4 | |
電界、電位、電気力線、電束を説明でき、これらを用いた計算ができる。 | 4 | |
ガウスの法則を説明でき、電界の計算に用いることができる。 | 4 | |
導体の性質を説明でき、導体表面の電荷密度や電界などを計算できる。 | 4 | 前1 |
誘電体と分極及び電束密度を説明できる。 | 4 | |
静電容量を説明でき、平行平板コンデンサ等の静電容量を計算できる。 | 4 | |
コンデンサの直列接続、並列接続を説明し、その合成静電容量を計算できる。 | 4 | |
静電エネルギーを説明できる。 | 4 | |
磁性体と磁化及び磁束密度を説明できる。 | 4 | |
電流が作る磁界をビオ・サバールの法則を用いて計算できる。 | 4 | |
電流が作る磁界をアンペールの法則を用いて計算できる。 | 4 | |
磁界中の電流に作用する力を説明できる。 | 4 | |
ローレンツ力を説明できる。 | 4 | |
磁気エネルギーを説明できる。 | 4 | |
電磁誘導を説明でき、誘導起電力を計算できる。 | 4 | |
自己誘導と相互誘導を説明できる。 | 4 | |
自己インダクタンス及び相互インダクタンスを求めることができる。 | 4 | |
電子工学 | 原子の構造を説明できる。 | 1 | |
パウリの排他律を理解し、原子の電子配置を説明できる。 | 1 | |
結晶、エネルギーバンドの形成、フェルミ・ディラック分布を理解し、金属と絶縁体のエネルギーバンド図を説明できる。 | 1 | |
金属の電気的性質を説明し、移動度や導電率の計算ができる。 | 1 | |
真性半導体と不純物半導体を説明できる。 | 1 | |
半導体のエネルギーバンド図を説明できる。 | 1 | |
pn接合の構造を理解し、エネルギーバンド図を用いてpn接合の電流―電圧特性を説明できる。 | 1 | |
バイポーラトランジスタの構造を理解し、エネルギーバンド図を用いてバイポーラトランジスタの静特性を説明できる。 | 1 | |
電界効果トランジスタの構造と動作を説明できる。 | 1 | |
電力 | 三相交流における電圧・電流(相電圧、線間電圧、線電流)を説明できる。 | 1 | |
電源および負荷のΔ-Y、Y-Δ変換ができる。 | 1 | |
対称三相回路の電圧・電流・電力の計算ができる。 | 1 | |
直流機の原理と構造を説明できる。 | 1 | |
誘導機の原理と構造を説明できる。 | 1 | |
同期機の原理と構造を説明できる。 | 1 | |
変圧器の原理、構造、特性を説明でき、その等価回路を説明できる。 | 2 | |
半導体電力変換装置の原理と働きについて説明できる。 | 1 | |
電力システムの構成およびその構成要素について説明できる。 | 1 | |
交流および直流送配電方式について、それぞれの特徴を説明できる。 | 1 | |
電力品質の定義およびその維持に必要な手段について知っている。 | 1 | |
電力システムの経済的運用について説明できる。 | 1 | |
水力発電の原理について理解し、水力発電の主要設備を説明できる。 | 1 | |
計測 | 計測方法の分類(偏位法/零位法、直接測定/間接測定、アナログ計測/ディジタル計測)を説明できる。 | 1 | |
電圧降下法による抵抗測定の原理を説明できる。 | 1 | |
電力量の測定原理を説明できる。 | 1 | |