論理回路

科目基礎情報

学校 都城工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 論理回路
科目番号 0043 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 電気情報工学科 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 「速解・論理回路」 宮田武雄 著 (コロナ社)
担当教員 田中 寿

到達目標

1)基数の異なる数の相互変換ができる。
2)組合せ論理回路が設計できる。
3)順序論理回路が設計できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安最低到達レベルの目安(可)
評価項目110進数,2進数,16進数以外の基数の異なる数の相互変換ができる。10進数,2進数,16進数で表現された整数や小数の相互変換ができる。10進数,2進数,16進数で数を表現でき,基数の異なる数の変換が一部できる。
評価項目2入力変数の多い組合せ論理回路において,論理式を求め簡単化を行い,論理記号を用いて回路図を図示できる。設計する組合せ論理回路の論理式を求めることができ,それを論理記号を用いて回路図を図示できる.組合せ論理回路の論理式を求めることはできる。
評価項目3順序論理回路の設計手順を理解し,学習した4種類のどのフリップフロップを用いても回路図で図示することができる。順序論理回路の設計手順に従い応用方程式を求めることができ,回路図で図示できる。フリップフロップの動作は理解できる。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育目標・サブ目標との対応 2-2 説明 閉じる

教育方法等

概要:
電子計算機のハードウェアを構成する基本となる論理回路の理解は,メカトロニクス,センサー,コンピュータ制御のインターフェース回路技術等においても必須条件である。ゲートレベル(MIL記号)の論理回路で,各種論理回路の設計が行えるようになることを目的とする。
授業の進め方・方法:
教科書の内容に沿って学習を進めるので,適宜関連する課題レポートを課すので,提出期限日までに提出すること。
準備学習:復習をし,次に実施する教科書の内容を事前に読み,分からないところはチェックをしておくこと。
自己学習:授業内容は,電子回路や電気情報工学実験にも関連しているので,課される課題や練習問題を解くことにより復習を行い,理解に努めること。
注意点:

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 前期授業計画の説明、アナログ信号とディジタル信号について アナログ信号とディジタル信号の特徴、違いが分かる。
2週 数系の相互変換(1) 整数、小数を2進数、10進数、16進数で表現することができる。
3週 数系の相互変換(2) 基数が異なる数の間で、相互に変換ができる。
4週 補数、符号(1) 補数を求めることができ、演算ができる。10進数とBCD符号の変換ができる。
5週 符号(2) BCD符号以外の符号について知る。
6週 ブール代数(1) 基本的な論理演算を行うことができる。ブール代数の公式を知る。
7週 ブール代数(2)、双対性 ブール代数を用いた論理式の簡単化ができる。
8週 標準展開 任意の論理式について、主加法標準展開を求めることができる。
2ndQ
9週 前期中間試験
10週 試験返却・解説、論理記号 MIL記号を使って図示された組合せ論理回路を論理式で表現する。
11週 論理式の合成(1) 論理式から真理値表を作ることができる。
12週 論理式の合成(2)、論理式の簡単化(1) カルノー図を用いた論理式の簡単化ができる。
13週 論理式の簡単化(2) 任意項を用いた論理式の簡単化ができる。また、クワイン・マクラスキーの方法についてその手順を知る。
14週 論理回路構成(1) ダイオードやトランジスタ,MOSFETで構成された論理回路の動作を理解する。
15週 論理回路構成(2) TTLおよびCMOSで構成された論理回路の動作をが分かる。
16週 試験返却・解説・復習
後期
3rdQ
1週 後期授業計画の説明、論理回路IC 論理回路ICの取り扱い方が分かる。
2週 組合せ論理回路1(デコーダ、エンコーダ) デコーダ、エンコーダについてその動作を理解し、MIL記号を使って図示することができる。
3週 組合せ論理回路2(マルチプレクサ、デマルチプレクサ) マルチプレクサ、デマルチプレクサについてその動作を理解し、MIL記号を使って図示することができる。
4週 加算回路(1) 加算回路についてその動作を理解し、MIL記号を使って図示することができる。
5週 加算回路(2) 前週の回路構成とは別の加算回路の構成について知る。
6週 パリティチェック回路 パリティチェック回路についてその動作を理解し、MIL記号を使って図示することができる。
7週 その他の組合せ論理回路 これまでに学習した組合せ論理回路を用いて、任意の組合せ論理回路の構成ができる。
8週 後期中間試験
4thQ
9週 試験返却・解説、フリップフロップ回路(1) RS-FF、JK-FF、T-FF、D-FFの特性および特性方程式について理解する。
10週 フリップフロップ回路(2) 信号の様子をタイミング図で表現できる。
11週 フリップフロップ回路(3)、状態遷移図,状態遷移表 状態遷移図、状態遷移表の概念を理解する。
12週 順序論理回路の設計 応用方程式および入力方程式について理解する。順序論理回路の設計の手順が分かる。
13週 非同期式カウンターの設計(1) 4進カウンタの設計ができる。
14週 非同期式カウンターの設計(2) リプルカウンタの設計ができる。
15週 同期式カウンターの設計 リングカウンタの設計ができる。
16週 試験返却・解説 試験問題の解説及びポートフォリオの記入

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学電気・電子系分野情報整数、小数を2進数、10進数、16進数で表現できる。2前2,前3
基数が異なる数の間で相互に変換できる。2前3
基本的な論理演算を行うことができる。2前6,前7
基本的な論理演算を組み合わせて任意の論理関数を論理式として表現できる。2前6,前7
MIL記号またはJIS記号を使って図示された組み合わせ論理回路を論理式で表現できる。1前10
論理式から真理値表を作ることができる。2前11
論理式をMIL記号またはJIS記号を使って図示できる。3前10,前11
情報系分野計算機工学整数・小数を2進数、10進数、16進数で表現できる。2前2,前3
整数・小数をコンピュータのメモリ上でディジタル表現する方法を説明できる。2前2,前4
基数が異なる数の間で相互に変換できる。2前3
基本的な論理演算を行うことができる。2前6
基本的な論理演算を組合わせて、論理関数を論理式として表現できる。2前6,前7
論理式の簡単化の概念を説明できる。2前7,前12,前13
論理ゲートを用いて論理式を組合せ論理回路として表現することができる。1前10,後2,後3,後4,後6
与えられた組合せ論理回路の機能を説明することができる。1後2,後3,後4,後6
組合せ論理回路を設計することができる。2後2,後3,後4,後6
フリップフロップなどの順序回路の基本素子について、その動作と特性を説明することができる。2後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15
レジスタやカウンタなどの基本的な順序回路の動作について説明できる。2後12,後13,後14,後15
与えられた順序回路の機能を説明することができる。2後13,後14,後15
順序回路を設計することができる。2後13,後14,後15
情報数学・情報理論ブール代数に関する基本的な概念を説明できる。1前6

評価割合

定期試験レポート合計
総合評価割合8020100
知識の基本的な理解651580
思考・推論・創造への適応力15520