概要:
近年の電子機器の発展は目覚ましく,その重要な役割を担っている電子回路の設計・開発は今後さらに重要性を増すと考えられる.電子回路の基礎として,能動素子の動作原理と諸特性,およびトランジスタを用いた基本増幅回路の動作と諸特性について理解し,修得する.
授業の進め方・方法:
【事前に行う準備学習や自己学習】
準備学習:1)数学(代数学など)、電気回路を十分に理解しておくこと。
2)当該授業時間で進行する部分の教科書の内容を予習しておくこと。
自己学習:1)例題、演習問題を解き、レポートを提出すること。
2)課題レポートを提出すること。
【履修上の注意】
1)数学(代数学など)、電気回路を十分に理解しておくこと。
2)電卓を持ってくること。
注意点:
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
授業計画の説明・ (0) SI単位系(0.1)電気回路の復習【課題1】
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SI単位系に関する基礎知識を習得する.電気回路に関する基礎知識を復習する.電気回路の重要なことを理解し、演習問題が解ける。
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2週 |
(0.2) 電圧源と電流源【課題2】 |
電圧源、電流源に関する知識を習得する.
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3週 |
(1) 半導体とダイオード (1.1) ダイオード特性と等価回路【課題3】 |
ダイオード特性と等価回路を理解し、演習問題が解ける。
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4週 |
(1.2) 直流等価回路と交流等価回路【課題4】 |
直流等価回路と交流等価回路をを理解し、演習問題が解ける。
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5週 |
(1.3) 動作点の安定度【課題5】 |
安定度について理解する。
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6週 |
(1.4) ツェナーダイオード課題6】 |
定電圧回路について理解する。
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7週 |
演習・小テスト【課題7】 |
演習を行い、小テストを解く。
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8週 |
(2)トランジスタの基本特性【課題8】 |
トランジスタに関する基礎知識を習得する.直流バイアス回路を理解する。感度指数が求められる。
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2ndQ |
9週 |
中間試験 |
中間テスト。
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10週 |
( 3.) hパラメータとトランジスタ増幅器 (3.1)hパラメータ(ハイブリッドパラメータ)【課題9、10】 |
h パラメータで表されるトランジスタの等価回路を用いて,増幅回路の計算をする.
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11週 |
(3.2) エミッタ接地増幅器 【課題11】 (3.2.1) hパラメータの決定 (3.2.3) 入出力特性 |
エミッタ接地増幅器を解析でき、利得、入出力抵抗が求められる。
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12週 |
(3.3) ベース接地増幅器【課題12】
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ベース接地増幅回路の計算をする.
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13週 |
(3.4) コレクタ接地増幅器【課題13】 |
コレクタ接地増幅回路の計算をする.
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14週 |
(3.5) 内部帰還増幅器 【課題14】 |
内部帰還増幅回路の計算をする.
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15週 |
演習、小テスト【課題15】 |
演習し、小テストを行い理解を深める。
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16週 |
期末試験 |
期末試験
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後期 |
3rdQ |
1週 |
(4.) 電界効果トランジスタ【課題16】 |
バイポーラトランジスタを用いた増幅FETの構造と特徴、諸特性について理解する.
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2週 |
(4.1) 接合形FET【課題17】 |
接合形FETの構造と特徴、諸特性について理解する.
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3週 |
(4.2) MOS FET【課題18】 |
MOS FETの構造と特徴、諸特性について理解する.
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4週 |
(4.3) FET増幅器の構成 【課題19】 (4.3.1) J-FETにおけるバイアス条件 |
FETを用いた増幅回路について,バイアス回路の計算をする.
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5週 |
(4.3.2) MOS FETにおけるバイアス条件 【課題20】 |
FETの等価回路を用いて,増幅回路の計算をする.
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6週 |
(4.4)小信号動作における等価回路 【課題21】 |
各接地回路増幅器の解析を行う。
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7週 |
(4.5) ソースホロワとソース抵抗【課題22】 |
各接地回路増幅器の解析を行う。
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8週 |
(5.) 差動増幅器 【演習】【課題23】 |
差動増幅器の構成と小信号動作について理解する。演習を行う。
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4thQ |
9週 |
中間試験 |
中間試験
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10週 |
(5.続) 差動増幅器 【課題24、25】 |
差動増幅器の構成と小信号動作について理解する。
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11週 |
(6) 増幅器の周波数特性【課題26】 |
RC結合増幅回路の結合方式の増幅回路について,特性の計算ができる.
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12週 |
演習、小テスト【課題27】 |
演習行い、小テストを解く。
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13週 |
(10.) 演算増幅器オペアンプを用いた増幅回路の解析【課題28】 |
オペアンプの構造と特徴、諸特性について理解する.
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14週 |
演習、小テスト【課題29】 |
オペアンプを用いた様々な回路について演習、小テストを行う.
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15週 |
演習(続)、小テスト(続)【課題30】 |
演習、小テストを行う。
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16週 |
学年末試験 |
学年末試験
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分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 電気・電子系分野 | 電気回路 | 電荷と電流、電圧を説明できる。 | 2 | 前2 |
オームの法則を説明し、電流・電圧・抵抗の計算ができる。 | 2 | 前2 |
キルヒホッフの法則を用いて、直流回路の計算ができる。 | 3 | 前2 |
合成抵抗や分圧・分流の考え方を用いて、直流回路の計算ができる。 | 3 | 前2 |
ブリッジ回路を計算し、平衡条件を求められる。 | 2 | 前2,前7 |
電力量と電力を説明し、これらを計算できる。 | 2 | 前2 |
正弦波交流の特徴を説明し、周波数や位相などを計算できる。 | 2 | 前2,後1 |
平均値と実効値を説明し、これらを計算できる。 | 2 | 前2,後1 |
正弦波交流のフェーザ表示を説明できる。 | 2 | 前2,前7,後1 |
R、L、C素子における正弦波電圧と電流の関係を説明できる。 | 2 | 前2,後1 |
キルヒホッフの法則を用いて、交流回路の計算ができる。 | 2 | 前2,後1 |
合成インピーダンスや分圧・分流の考え方を用いて、交流回路の計算ができる。 | 2 | 前2,後1 |
直列共振回路と並列共振回路の計算ができる。 | 2 | 前2 |
相互誘導を説明し、相互誘導回路の計算ができる。 | 2 | 前2 |
交流電力と力率を説明し、これらを計算できる。 | 2 | |
RL直列回路やRC直列回路等の単エネルギー回路の直流応答を計算し、過渡応答の特徴を説明できる。 | 2 | 前2,後11 |
RLC直列回路等の複エネルギー回路の直流応答を計算し、過渡応答の特徴を説明できる。 | 2 | 前2,前7,後11 |
重ねの理を用いて、回路の計算ができる。 | 2 | 前2,前3 |
網目電流法を用いて回路の計算ができる。 | 2 | 前2,前3 |
節点電位法を用いて回路の計算ができる。 | 2 | 前2,前3 |
テブナンの定理を回路の計算に用いることができる。 | 2 | 前2,前3 |
電磁気 | 静電容量を説明でき、平行平板コンデンサ等の静電容量を計算できる。 | 2 | 後11,後12 |
コンデンサの直列接続、並列接続を説明し、その合成静電容量を計算できる。 | 2 | 後11,後12 |
電子回路 | ダイオードの特徴を説明できる。 | 2 | 前4,前7 |
バイポーラトランジスタの特徴と等価回路を説明できる。 | 3 | 前6,前7,前9,前10,前11,前12,前13,後1,後2,後4 |
FETの特徴と等価回路を説明できる。 | 3 | 前7,後5,後6,後7 |
利得、周波数帯域、入力・出力インピーダンス等の増幅回路の基礎事項を説明できる。 | 3 | 前9,前13,後1,後2,後3,後4 |
トランジスタ増幅器のバイアス供給方法を説明できる。 | 3 | 前9,前10,前11,前14 |
演算増幅器の特性を説明できる。 | 2 | 後9,後13,後14 |
演算増幅器を用いた基本的な回路の動作を説明できる。 | 2 | 後9,後13,後14 |
電子工学 | pn接合の構造を理解し、エネルギーバンド図を用いてpn接合の電流―電圧特性を説明できる。 | 2 | 前4,前7 |
バイポーラトランジスタの構造を理解し、エネルギーバンド図を用いてバイポーラトランジスタの静特性を説明できる。 | 2 | 前6,前9,前10 |
電界効果トランジスタの構造と動作を説明できる。 | 2 | 後5,後6,後7 |
電力 | 半導体電力変換装置の原理と働きについて説明できる。 | 2 | 前4,前7 |
計測 | SI単位系における基本単位と組立単位について説明できる。 | 2 | 前1 |
A/D変換を用いたディジタル計器の原理について説明できる。 | 2 | 後14 |
情報系分野 | その他の学習内容 | オームの法則、キルヒホッフの法則を利用し、直流回路の計算を行うことができる。 | 3 | 前2 |
トランジスタなど、ディジタルシステムで利用される半導体素子の基本的な特徴について説明できる。 | 3 | 前4,前9,前10 |