到達目標
1) 配電線路に関連した用語と保護装置を説明できる。
2) 送電線路の線路定数を求めることができ、それを使って送電線路の電気特性を計算できる。
3) 対称座標法を使って故障時の基本的な計算ができる。
4) 高調波の発生原因と安定度の意味を説明できる。
5) 直流送電が必要な場面を説明できる。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 到達レベルの目安(可) |
| 評価項目1 | 配電線路の用語と保護装置を説明でき、関連する計算問題もできる。 | 配電線路の用語と保護装置を説明できる。 | 配電線路の用語を説明できる。 |
| 評価項目2 | 右に加え、電力円線図と調相設備を説明・計算することができる。 | 送電線路の線路定数を求めることができ、それを使って送電線の電気特性を計算することができる。 | 送電線路の線路定数を求めるができる。 |
| 評価項目3 | 対称座標法を使って実系統の送電線の１線地絡以外の故障計算もできる。 | 対称座標法を使って実系統の送電線の１線地絡時の故障計算ができる。 | 簡易回路を使って１線地絡時の地絡電流を計算できる。 |
| 評価項目4 | 高調波の発生原因及び安定度を式及びグラフを使って説明できる | 高調波の発生原因及び安定度を説明できる | 高調波の発生原因または安定度を説明できる |
| 評価項目5 | 直流度送電が行われている場所を２つ以上説明できる | 直流度送電が行われている場所を１つ説明できる | 直流度送電が必要な場面を説明できる |
学科の到達目標項目との関係
JABEE (d)
説明
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JABEE B2
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教育方法等
概要:
発電所で起こした電力を需要家に安定して届けるためには、送配電の技術が重要である。この科目では、広範囲かつ多岐に渡る電力輸送工学の基礎理論および基礎知識を習得することを目的とする。
授業の進め方・方法:
電力輸送に関連した日常見かける設備は、鉄塔、電柱、電線、家庭の配電盤、コンセント、電力会社からの請求書などであるが、普段から問題意識を持ってみておくこと。授業中は時間の関係で途中の計算過程を省略する場合があるので、必ず自分で計算して確認すること。
注意点:
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
| 前期 |
| 1stQ |
| 1週 |
1. 三相交流（１） |
・対称三相交流の基礎的な計算ができる。
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| 2週 |
1. 三相交流（２） |
・べクトルオペレータを使った対称三相交流の計算ができる。
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| 3週 |
1. 三相交流（２） |
・電源及び負荷のΔ-Ｙ変換を使って計算できる
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| 4週 |
2. 配電方式（１） |
・配電線路の電気方式について説明できる。
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| 5週 |
2. 配電方式（２） |
・配電線路の需要率などについて計算できる。
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| 6週 |
3. 配電線路の計算（１） |
・配電線路の電圧降下について数値的な計算ができる。
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| 7週 |
3. 配電線路の計算（２） |
・配電線路の力率改善について数値的な計算ができる。
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| 8週 |
3. 配電線路の計算（３） |
・配電線路の電圧降下、力率改善および電力損失について総合的な計算ができる。
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| 2ndQ |
| 9週 |
4. 配電線路の保護装置 |
・開閉器、遮断機、避雷器、接地工事などについて説明できる。
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| 10週 |
5. 送電線路の線路定数（１） |
・送電線路の線路定数を計算できる。
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| 11週 |
5. 送電線路の線路定数（２） |
・送電線路の構成と、送電線路を等価回路で表現する方法を説明できる。
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| 12週 |
6. 送電線路の電気的特性（１） |
・送電線路を等価回路に置き換えて解析する方法を説明できる。
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| 13週 |
6. 送電線路の電気的特性（２） |
・短距離～長距離の送電線路の等価回路を説明でき、模擬送電線を構成できる。
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| 14週 |
6. 送電線路の電気的特性（３） |
・送電線路の特性を等価回路に置き換えて計算できる。
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| 15週 |
6. 送電線路の電気的特性（４） |
・送電線路の特性を等価回路に置き換えて計算できる。
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| 16週 |
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| 後期 |
| 3rdQ |
| 1週 |
7. 電力円線図（１） |
・定電圧送電方式における電力円線図からわかることを説明できる。
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| 2週 |
7. 電力円線図（２） |
・電力円線図をかくことができ、調相設備について説明できる。
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| 3週 |
7. 電力円線図（３） |
・学生実験の「模擬送電線」の電力円線図をかき、調相設備について考察することができる。
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| 4週 |
8. 故障計算（１） |
・対称座標法の考え方を説明できる。
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| 5週 |
8. 故障計算（２） |
・対称座標法を使い、簡単な非対称三相回路の計算ができる。
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| 6週 |
8. 故障計算（３） |
・対称座標法を用いて無負荷発電機の１線地絡時の故障計算計算ができる。
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| 7週 |
8. 故障計算（４） |
・対称座標法を用いて無負荷発電機の１線地絡以外の故障計算計算ができる。
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| 8週 |
8. 故障計算（５） |
・実送電系統の１線地絡時の電流・電圧を対称座標法を用いて計算できる。
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| 4thQ |
| 9週 |
8. 故障計算（６） |
・実送電系統の様々な地絡・短絡時の電流・電圧を対称座標法を用いて計算できる。
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| 10週 |
9. 第３高調波および中性点接地（１） |
・第3高調波発生の原因と対策を説明できる。
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| 11週 |
9. 第３高調波および中性点接地（２） |
・各種中性点接地方法の特徴を説明できる。
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| 12週 |
10. 安定度（１） |
・送電系統における安定度を説明できる。
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| 13週 |
10. 安定度（２） |
・送電系統における安定度の向上策を説明できる。
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| 14週 |
11. 直流送電 |
・直流送電の特徴を理解し、使用されている場所を説明できる。
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| 15週 |
学年末試験 |
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| 16週 |
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
| 分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
| 専門的能力 | 分野別の専門工学 | 電気・電子系分野 | 電力 | 三相交流における電圧・電流(相電圧、線間電圧、線電流)を説明できる。 | 3 | 前1,前2,前3 |
| 電源および負荷のΔ-Y、Y-Δ変換ができる。 | 3 | 前3 |
| 対称三相回路の電圧・電流・電力の計算ができる。 | 3 | 前1,前2,前3 |
| 電力システムの構成およびその構成要素について説明できる。 | 3 | 前5,前8,前9,後3,後9 |
| 交流および直流送配電方式について、それぞれの特徴を説明できる。 | 3 | 前5,後14 |
| 高調波障害について理解している。 | 3 | 後11 |
| 電力品質の定義およびその維持に必要な手段について知っている。 | 3 | 前8,後9,後13 |
| 電力システムの経済的運用について説明できる。 | 3 | 前5,前8,後9 |
| 電気エネルギーの発生・輸送・利用と環境問題との関わりについて説明できる。 | 3 | 前9,後9 |
評価割合
| 試験 | レポート | 相互評価 | 態度 | ポートフォリオ | その他 | 合計 |
| 総合評価割合 | 70 | 30 | 0 | 0 | 0 | 0 | 100 |
| 基礎的能力 | 40 | 20 | 0 | 0 | 0 | 0 | 60 |
| 専門的能力 | 30 | 10 | 0 | 0 | 0 | 0 | 40 |
| 分野横断的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |