システムプログラミング

科目基礎情報

学校 都城工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 システムプログラミング
科目番号 0055 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 電気情報工学科 対象学年 5
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 「オペレーティングシステムの基礎」 大久保英嗣 著 (サイエンス社)
担当教員 丸田 要

到達目標

1)OSとはどのような役割を果たすものかがわかる。
2)どのようにしてマルチタスクが実現されているかの概要がわかる。
3)仮想記憶はどのようにして実現されているのかの概要がわかる。
4)ファイルシステムの概要がわかる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1OSとはどのような役割と計算機資源管理の重要性の概要を説明することができるOSとはどのような役割を果たすものかがわかるOSと計算機、アプリケーションプログラムとの関係がわかる
評価項目2代表的なCPU割付けアルゴリズムについて理解している、また、CPUスケジューラとディスパッチャについて説明できるどのようにしてマルチタスクが実現されているかの概要がわかるマルチタスクとどのようなものなのかがわかる
評価項目3セグメンテーションページングおよびページ化セグメンテーション、プログラムの参照の局所性について説明ができる仮想記憶はどのようにして実現されているのかの概要がわかる仮想記憶とは何かを理解している
評価項目4ファイル、ディレクトリ、割付け技法についての概要を説明できるファイルシステムの概要がわかるファイルとは何か理解している

学科の到達目標項目との関係

JABEE (c) 説明 閉じる
JABEE (d) 説明 閉じる
JABEE B2 説明 閉じる

教育方法等

概要:
計算機等のシステムを稼働・運用する際にオペレーティングシステム(OS)は重要な役割を果たす。本講義では、OS内部でどのようなことが行われているのかについての概要について講義し、OSのようなシステムや応用プログラムをプログラミングする際に必要となる基礎知識を獲得することを目的とする。
授業の進め方・方法:
本講義でのOSに関する内容は、特定のOSについてではなく、一般的にOS内部でどのようなことが行われているかを講義するものである。
注意点:
OSは計算機アーキテクチャと密接に関係する部分もあるので、計算機工学をしっかり理解しておくことが望ましい。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 授業計画の説明、OSの概略1 授業計画・達成目標・成績の評価方法等の確認、オペレーティングシステムとはなにか。
2週 OSの概略2、OSの構成法と運用1 歴史,構成要素、モジュールの概略理解
3週 OSの構成法と運用2、プロセス1 カーネル,OSの運用と管理、プロセスの状態と遷移の概要理解
4週 プロセス2 プロセスの制御、スレッドの概要理解
5週 CPUスケジューリング1 CPUスケジューラの概要理解
6週 CPUスケジューリング2 スケジューリングアルゴリズムの概要理解
7週 CPUスケジューリング3、並行プロセス1 スケジューリングアルゴリズム、並行プロセスの指定の概要理解、
8週 前期中間試験
2ndQ
9週 試験答案の返却及び解説、並行プロセス2 試験問題の解説及びポートフォリオの記入、並行プロセスの同期の概要理解
10週 並行プロセス3 並行プロセスの相互排除の概要理解
11週 プロセス間通信1 プロセス間の通信方式、デッドロックの概要理解
12週 プロセス間通信2、記憶管理の概要 デッドロック、記憶階層,管理技法の概要理解
13週 単一連続割付け 再配置,スワッピング,オーバレイの概要理解
14週 固定区画割付け 絶対アドレス指定および相対アドレス指定による割付けの概要理解
15週 可変区画割付け コンパクション,空き領域の割付け技法の概要理解
16週 前期末試験
後期
3rdQ
1週 試験答案の返却及び解説、記憶保護 試験問題の解説及びポートフォリオの記入、単一ユーザおよびマルチプログラミングシステムにおける保護の概要理解
2週 仮想記憶とは、仮想記憶の手法1 2階層記憶,動的アドレス変換、ページングの概要理解
3週 仮想記憶の手法2 セグメンテーションの概要理解
4週 仮想記憶の手法3 セグメンテーションページングの概要理解
5週 仮想記憶の手法4、管理技法1 ページ化セグメンテーション、フェッチ技法の概要理解
6週 管理技法2 置換え技法の概要理解
7週 管理技法3、プロセスの特徴1 割付け技法、スラッシングの概要理解
8週 プロセスの特徴2 局所性,ワーキングセットモデルの概要理解
4thQ
9週 ファイルシステム1 レコードとブロック,ファイル操作の概要理解
10週 ファイルシステム2、ディレクトリ1 アクセス法、ディレクトリの管理の概要理解
11週 ディレクトリ2、ファイル保護1 ディレクトリの階層、アクセス制御の概要理解
12週 ファイル保護2、割込みの制御1 バックアップと回復、割込みの種類の概要理解
13週 割込みの制御2 割込みの処理方式,処理の流れの概要理解
14週 入出力の制御1 入出力装置,処理の流れの概要理解
15週 入出力の制御2、タイマ管理 バッファリングとスプーリング、タイマ管理の機能,時間の監視法の概要理解
16週 学年末試験

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学情報系分野計算機工学メモリシステムを実現するために考案された主要な技術を説明できる。4前13,前14,前15,後1
システムプログラムコンピュータシステムにおけるオペレーティングシステムの位置づけを説明できる。4前1,前2,前3,前8
プロセス管理やスケジューリングなどCPUの仮想化について説明できる。4前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15,前16,後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15,後16

評価割合

試験レポート合計
総合評価割合8020100
基礎的能力401050
専門的能力401050
分野横断的能力000