半導体工学

科目基礎情報

学校 都城工業高等専門学校 開講年度 令和06年度 (2024年度)
授業科目 半導体工学
科目番号 0057 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 電気情報工学科 対象学年 4
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 「半導体工学」高橋清 著 (森北出版) 978-4-627-71043-6
担当教員 赤木 洋二

到達目標

1) エネルギー準位図を用いて金属、半導体、絶縁体を説明できること。
2) エネルギー準位図を用いてp型とn型の半導体を説明できること。
3) 半導体中のキャリア密度について説明できること。
4) pn接合ダイオードのエネルギー準位図と電流-電圧特性、接合容量について説明できること。
5) 金属と半導体の接触やヘテロ接合ダイオードのエネルギー準位図について説明できること。
6) トランジスタについて説明できること。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安(優) A       A標準的な到達レベルの目安(良) B       B最低到達レベルの目安(可) C未到達レベルの目安(不可) D(学生記入欄) 到達したレベルに〇をすること。
評価項目1 エネルギー準位図を用いて金属、半導体、絶縁体を十分に理解し、説明できる。 エネルギー準位図を用いて金属、半導体、絶縁体を理解し、説明できる。 エネルギー準位図を用いて金属、半導体、絶縁体を説明できる。 エネルギー準位図を用いて金属、半導体、絶縁体を説明できない。 A ・ B ・ C ・ D
評価項目2 エネルギー準位図を用いてp型とn型の半導体を十分に理解し、説明できる。 エネルギー準位図を用いてp型とn型の半導体を理解し、説明できる。 エネルギー準位図を用いてp型とn型の半導体を説明できる。 エネルギー準位図を用いてp型とn型の半導体を説明できない。 A ・ B ・ C ・ D
評価項目3 半導体中のキャリア密度について十分に理解し、説明できる。 半導体中のキャリア密度について理解し、説明できる。 半導体中のキャリア密度について説明できる。 半導体中のキャリア密度について説明できない。 A ・ B ・ C ・ D
評価項目4 pn接合ダイオードのエネルギー準位図と電流-電圧特性、接合容量について十分に理解し、説明できる。 pn接合ダイオードのエネルギー準位図と電流-電圧特性、接合容量について理解し、説明できる。 pn接合ダイオードのエネルギー準位図と電流-電圧特性、接合容量について説明できる。 pn接合ダイオードのエネルギー準位図と電流-電圧特性、接合容量について説明できない。 A ・ B ・ C ・ D
評価項目5 金属と半導体の接触やヘテロ接合ダイオードのエネルギー準位図について十分に理解し、説明できる。 金属と半導体の接触やヘテロ接合ダイオードのエネルギー準位図について理解し、説明できる。 金属と半導体の接触やヘテロ接合ダイオードのエネルギー準位図について説明できる。 金属と半導体の接触やヘテロ接合ダイオードのエネルギー準位図について説明できない。 A ・ B ・ C ・ D
評価項目6 トランジスタについて十分に理解し、説明できる。 トランジスタについて理解し、説明できる。 トランジスタについて説明できる。 トランジスタについて説明できない。 A ・ B ・ C ・ D

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 B 説明 閉じる
JABEE c 説明 閉じる
JABEE d 説明 閉じる

教育方法等

概要:
 現代のエレクトロニクスは半導体によって支えられており、半導体工学は現在の工学分野においてあらゆるところで非常に重要な位置づけとなっている分野である。本授業では量子力学の基礎から学ぶとともに、半導体をエネルギー準位図からその性質を理解するもので、ダイオードやトランジスタ等の半導体デバイスも理解できるように学んでいく。
授業の進め方・方法:
 事前に教科書等を読み、ノート等にまとめておくこと。なお、この科目は学修単位科目のため、適宜、レポートを課すので、期限厳守の上、提出すること。
注意点:
数学(微積分など)、電磁気学、電子回路を十分に理解しておくこと。

ポートフォリオ

(学生記入欄)
【授業計画の説明】実施状況を記入してください。

【理解の度合】理解の度合について記入してください。
      (記入例)ファラデーの法則、交流の発生についてはほぼ理解できたが、渦電流についてはあまり理解できなかった。
 ・前期中間試験まで: 
                                      
 ・前期末試験まで :
                                       
 ・後期中間試験まで:
                                       
 ・学年末試験まで :

                                       
【試験の結果】定期試験の点数を記入し、試験全体の総評をしてください。
       (記入例)ファラデーの法則に関する基礎問題はできたが、応用問題が解けず、理解不足だった。
 ・前期中間試験 点数:      総評:                                       

 ・前期末試験  点数:      総評:                                       

 ・後期中間試験 点数:      総評:                                       

 ・学年末試験  点数:      総評:                                       


【総合到達度】「到達目標」どおりに達成することができたかどうか、記入してください。
 ・総合評価の点数:      総評:                                       


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(教員記入欄)
【授業計画の説明】実施状況を記入してください。
  
  
【授業の実施状況】実施状況を記入してください。
  ・前期中間試験まで:  
                                     
  ・前期末試験まで :                                       

  ・後期中間試験まで:                                       

  ・学年末試験まで : 
        
                                
【評価の実施状況】総合評価を出した後に記入してください。
 
    

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 授業計画の説明 授業計画・達成目標・成績の評価方法等の説明をする。
2週 半導体の歴史および電気伝導現象とエネルギー準位  半導体の歴史およびざまざまな電気伝導現象について理解する。また、ボーアのモデルから電子のエネルギー準位を求める。
3週 固体の帯理論と統計力学の基礎  真性半導体および不純物半導体のエネルギー帯図について理解する。また、フェルミ・ディラックの分布則についてを理解する。
4週 真性半導体中のキャリア濃度  状態密度関数やフェルミディラックの分布関数を示し、フェルミ順位について理解する。また、真性半導体中のキャリア濃度を求める。
5週 外因性半導体中のキャリア濃度  外因性半導体中のキャリア濃度を求める。
6週 半導体の電気伝導  キャリア再結合、連続の方程式、キャリア移動度、格子散乱、アインシュタインの関係式について理解する。
7週 復習  復習を行う
8週 中間試験 中間試験
4thQ
9週 試験答案の返却及び解説  試験問題の解説及びポートフォリオの記入
10週 p-n接合  p-n接合のエネルギー準位図について理解する。また、整流性について定性的および定量的に理解する。
11週 p-n接合の逆方向降伏現象および接合容量とトンネルダイオード  逆方向の降伏現象および接合容量について理解する。また、トンネルダイオードについての定性的な原理を理解する。
12週 ヘテロ接合と金属ー半導体接触  ヘテロ接合のエネルギー準位図について理解する。また、金属と半導体における整流接触およびオーミック接触について理解する。
13週 トランジスタ  トランジスタにおける分類、構造、動作原理について理解する。
14週 出前授業  半導体に関する講演会
15週 復習  復習を行う
16週 学年末試験 学年末試験

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学電気・電子系分野電磁気静電容量を説明でき、平行平板コンデンサ等の静電容量を計算できる。2
電子回路ダイオードの特徴を説明できる。4
電子工学エレクトロンボルトの定義を説明し、単位換算等の計算ができる。3
パウリの排他律を理解し、原子の電子配置を説明できる。3
結晶、エネルギーバンドの形成、フェルミ・ディラック分布を理解し、金属と絶縁体のエネルギーバンド図を説明できる。4
真性半導体と不純物半導体を説明できる。4
半導体のエネルギーバンド図を説明できる。4
pn接合の構造を理解し、エネルギーバンド図を用いてpn接合の電流―電圧特性を説明できる。4
バイポーラトランジスタの構造を理解し、エネルギーバンド図を用いてバイポーラトランジスタの静特性を説明できる。3
電界効果トランジスタの構造と動作を説明できる。3
情報系分野その他の学習内容トランジスタなど、ディジタルシステムで利用される半導体素子の基本的な特徴について説明できる。3

評価割合

定期試験レポート合計
総合評価割合7030100
基礎的能力452065
専門的能力251035