到達目標
1) 与えられた周波数特性を実現する一端子対回路を構成できる。
2) Fパラメータを用いて二端子対回路の解析ができる。
3) 定Kフィルタの回路構成を説明でき、与えられた周波数特性を有する定Kフィルタを設計できる。
4) 分布定数回路での取り扱いが必要な場合を理解し、特性インピーダンス・伝搬定数・インピーダンス整合・SWRを計算できる。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安
A | 標準的な到達レベルの目安
B | 最低到達レベルの目安(可)
C | (学生記入欄)
到達したレベルに〇をすること。 |
評価項目1 | 複雑な周波数特性有する一端子対回路を構成することができる。 | 標準的な周波数特性有する一端子対回路を構成することができる。 | 簡単な周波数特性を有する一端子対回路を構成することができる。 | A ・ B ・ C |
評価項目2 | 複雑な二端子対回路の特性をF、Z、Yパラメータを用いて解析することができる。 | 標準的な二端子対回路をF、Z、Yパラメータを用いて解析することができる。 | 簡単な回路のF、Z、Yパラメータを求めることができる。 | A ・ B ・ C |
評価項目3 | 低域通過、高域通過、帯域通過、帯域除去の定Kフィルタを設計することができる。 | 低域通過と高域通過の定Kフィルタを設計することができる。 | 定Kフィルタの原理と特性を説明できる。 | A ・ B ・ C |
評価項目4 | 損失を有する伝送線路の基礎方程式を用いて回路の特性を解析できる。 | 損失の無い伝送線路の基礎方程式を用いて回路の特性を解析できる。 | 電線を分布定数回路として取り扱うことが必要になる場合を説明できる。 | A ・ B ・ C |
学科の到達目標項目との関係
学習・教育到達度目標 B
説明
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JABEE c
説明
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JABEE d
説明
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教育方法等
概要:
回路網の構成素子が時間的に変化せず、かつ内部に電源を含まない受動線形回路網(R,L,Cだけから成る回路網)の解析方法を習得する。特に入力端子と出力端子の電流・電圧に着目し、回路網内部の詳細を考慮せずに等価な回路に置き換えて解析する方法を習得することを目的とする。
授業の進め方・方法:
・電気回路Ⅰ、Ⅱを復習し、十分に理解しておくこと。複素数の計算が、筆算でも電卓でも正しくできること。
・この授業は対面と遠隔の両方で行う。遠隔時でも教室には顔を出すので、そのとき質問しても可。
・対面授業では電卓を持参すること。対面授業では時間の関係で途中の計算過程を省略する場合があるので、復習する時に必ず自分で計算して確認すること。
・授業だけでは演習が不足するので、レポート課題などで具体的な問題の解き方を練習すること。
・課題を適宜与えるので、期日までに提出すること。
注意点:
・公式の丸暗記ではなく、公式の導出、公式の意味、グラフによる直観的な理解に努めること。
・定期試験の点数70%、レポート30%により総合評価し、総合評価が60点以上を合格とする。なお、レポートの提出期限に無断で遅れた場合は、半分の点数で評価するので注意すること。成績不振の学生には課題を適宜与え、その出来で最終成績をつける。
・コロナウイルスの感染拡大などで定期試験が実施できなくなった場合は、レポートで成績をつける。
ポートフォリオ
(学生記入欄)
【理解の度合】理解の度合について記入してください。
(記入例)ファラデーの法則、交流の発生についてはほぼ理解できたが、渦電流についてはあまり理解できなかった。
・前期中間試験まで:
・前期末試験まで :
・後期中間試験まで:
・学年末試験まで :
【試験の結果】定期試験の点数を記入し、試験全体の総評をしてください。
(記入例)ファラデーの法則に関する基礎問題はできたが、応用問題が解けず、理解不足だった。
・前期中間試験 点数: 総評:
・前期末試験 点数: 総評:
・後期中間試験 点数: 総評:
・学年末試験 点数: 総評:
【総合到達度】「到達目標」どおりに達成することができたかどうか、記入してください。
・総合評価の点数: 総評:
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(教員記入欄)
【授業計画の説明】実施状況を記入してください。
【授業の実施状況】実施状況を記入してください。
・前期中間試験まで:
・前期末試験まで :
・後期中間試験まで:
・学年末試験まで :
【評価の実施状況】総合評価を出した後に記入してください。
授業の属性・履修上の区分
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
1.1 リアクタンス一端子対回路概論 |
簡単なリアクタンス回路の周波数特性の式とグラフをかける。
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2週 |
1.2 リアクタンス一端子対回路(1) |
一般的なリアクタンス関数の考え方がわかる。
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3週 |
1.2 リアクタンス一端子対回路(2) |
リアクタンス関数から一端子対回路を構成する手順がわかる。
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4週 |
1.2 リアクタンス一端子対回路(3) |
与えられた周波数特性のリアクタンス一端子対回路を構成できる。
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5週 |
1.3 R-L一端子対回路 |
R-L一端子対回路の考え方がわかる。
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6週 |
1.4 R-C一端子対回路 |
R-C一端子対回路の考え方がわかる。
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7週 |
1.5 総合演習(1) |
簡単なL-C、R-L及びR-C一端子対回路を構成できる。
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8週 |
1.5 総合演習(2) |
やや複雑なL-C、R-C、R-L一端子対回路を構成できる。
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2ndQ |
9週 |
中間試験 |
*中間試験の返却と解説を10週目の授業最初に行う。ポートフォリオ記入。
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10週 |
2.1 Z、Yパラメータ |
Z、Yパラメータを説明でき、簡単な回路のZ、Yパラメータを計算できる。
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11週 |
2.2 Fパラメータ(1) |
Fパラメータを説明でき、簡単な回路のFパラメータを計算できる。
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12週 |
2.2 Fパラメータ(2) |
Fパラメータが与えられた時、回路網の特性を計算できる。
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13週 |
2.3 影像パラメータ |
適切なパラメタを使って影像パラメータの意味を説明できる二端子対回路網を解析できる。
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14週 |
2.4 反復パラメータ、二等分定理 |
反復パラメータと二等分定理の意味を説明できる。
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15週 |
2.5 総合演習 |
F,Z,Yパラメータを使って回路網の計算ができる。
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16週 |
前期末試験 |
*前期末試験の返却と解説を後期1週目の授業最初に行う。ポートフォリオ記入。
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後期 |
3rdQ |
1週 |
3.1 フィルタ概論 |
フィルタの原理とフィルタが必要になる場面を説明できる。
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2週 |
3.2 定Kフィルタ |
定Kフィルタの影像パラメータと通過域・減衰域の関係がわかる。
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3週 |
3.3 定K低域通過フィルタ |
低域通過フィルタの原理を説明でき、低域通過フィルタを設計できる。
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4週 |
3.4 定K高域通過フィルタ |
高域通過フィルタの原理を説明でき、高域通過フィルタを設計できる。
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5週 |
3.5 定K帯域通過・帯域除去フィルタ |
帯域通過フィルターと帯域除去フィルタの原理を説明でき、両方のフィルタを設計できる。
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6週 |
3.6 定Kフィルタ演習 |
与えられた周波数特性を有する定Kフィルタを設計できる。
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7週 |
4.1 分布定数回路概論 |
電線を分布定数回路で取り扱うことが必要になる場合を説明できる。
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8週 |
4.2 伝送線路の基礎方程式 |
伝送線路の基礎方程式の導出過程を説明できる。
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4thQ |
9週 |
中間試験 |
*後期中間試験の返却と解説を10週目の授業最初に行う。ポートフォリオ記入。
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10週 |
4.3 特性インピーダンスと伝搬定数 |
特性インピーダンスと伝搬定数の意味を説明でき、線路定数から求めることができる。
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11週 |
4.4 境界条件による電圧電流分布 |
基礎方程式を使って伝送線路の計算ができる。
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12週 |
4.5 インピーダンス整合 |
インピーダンス整合が必要な理由を説明でき、整合回路を計算できる。
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13週 |
4.6 定在波比(SWR) |
SWRの意味を説明でき、簡単な計算ができる。
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14週 |
4.7 分布定数回路の総合演習(1) |
伝送線路で接続された回路の特性が計算できる。
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15週 |
4.7 分布定数回路の総合演習(2) |
整合とSWRに関する問題が解ける
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16週 |
学年末試験 |
*学年末試験の返却と解説を10週目の授業最初に行う。ポートフォリオ記入。
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
評価割合
| 定期試験 | レポート | 相互評価 | 態度 | ポートフォリオ | その他 | 合計 |
総合評価割合 | 70 | 30 | 0 | 0 | 0 | 0 | 100 |
知識の基本的な理解 | 50 | 20 | 0 | 0 | 0 | 0 | 70 |
"思考・推論・創造への適応力 | 20 | 10 | 0 | 0 | 0 | 0 | 30 |
総合的な学習経験と創造的思考力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |