概要:
計算機等のシステムを稼働・運用する際にオペレーティングシステム(OS)は重要な役割を果たす。本講義では、OS内部でどのようなことが行われているのかについての概要について講義し、OSのようなシステムや応用プログラムをプログラミングする際に必要となる基礎知識を獲得することを目的とする。
授業の進め方・方法:
内容が広範にわたり、動作の説明的な部分も多いため、事後学習により当該授業時間で進行した内容を授業後に配布する課題によりしっかりと復習すること。
注意点:
本講義でのOSに関する内容は、特定のOSについてではなく、一般的にOS内部でどのようなことが行われているかを講義するものである。OSは計算機アーキテクチャと密接に関係する部分もあるので、計算機工学をしっかり理解しておくことが望ましい
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
授業計画の説明 1.OSの概略、1.1 OSの概要、1.2 OSの構成法と運用 |
授業計画・達成目標・成績の評価方法等の確認、オペレーティングシステムとは 歴史,構成要素、モジュール、カーネル、OSの運用と管理
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2週 |
2.プロセスとスケジューリング、2.1 プロセス |
プロセスの状態と遷移および制御,スレッド
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3週 |
2.プロセスとスケジューリング、2.2 スケジューリング |
CPUスケジューラとスケジューラアルゴリズム
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4週 |
3.プロセスの同期と通信、3.1 並行プロセス |
並行プロセスの指定と同期と相互排除
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5週 |
3.プロセスの同期と通信、3.2 プロセス間通信 |
プロセス間の通信方式、デッドロック
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6週 |
4.実記憶の管理、4.1 記憶管理の概要、4.2 単一連続割り付け |
記憶階層、管理技法の概要、再配置、スワッピング、オーバーレイ
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7週 |
4.実記憶の管理、4.3 固定区画割り付け、4.4 可変区画割り付け |
絶対アドレス指定及び相対アドレス指定による割り付け コンパクション、空き領域の割り付け技法
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8週 |
5.仮想記憶の管理、5.1 仮想記憶とは、5.2 仮想記憶の手法1 |
2階層記憶、動的アドレス変換、セグメンテーション
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2ndQ |
9週 |
前期中間試験 |
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10週 |
試験答案の返却及び解説、5.仮想記憶の管理、5.2 仮想記憶の手法2 |
試験問題の解説及びポートフォリオの記入、 ページング
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11週 |
5.仮想記憶の管理、5.2 仮想記憶の手法2 |
セグメンテーションページング、ページ化セグメンテーション
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12週 |
5.仮想記憶の管理、5.3 管理技法、5.4 プロセスの特徴 |
フェッチ技法、置き換え技法、割り付け技法 スラッシング、局所性、ワーキングセットモデル
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13週 |
6.ファイルシステム、6.1 ファイルシステム |
レコードとブロック、ファイル操作、アクセス法
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14週 |
6.ファイルシステム、6.2 ディレクトリ、6.3 ファイル保護 |
ディレクトリの管理、ディレクトリの階層、アクセス制御、バックアップと回復
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15週 |
7.割り込みと入力制御、7.1 割込みの制御、7.2 入出力の制御 |
割込みの種類、割り込みの処理方式、処理の流れ、 入出力装置、処理の流れ、バッファリングとスプーリング
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16週 |
前期末試験 |
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分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 情報系分野 | 計算機工学 | メモリシステムを実現するために考案された主要な技術を説明できる。 | 4 | 前3,前5,前6,前7,前8,後1 |
システムプログラム | コンピュータシステムにおけるオペレーティングシステムの位置づけを説明できる。 | 4 | 前1,前2,前8 |
プロセス管理やスケジューリングなどCPUの仮想化について説明できる。 | 4 | 前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15,前16,後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15,後16 |
排他制御の基本的な考え方について説明できる。 | 4 | 前5,前8 |
記憶管理の基本的な考え方について説明できる。 | 4 | 前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14 |