到達目標
(1)惑星としての地球の特徴及び地球表層や内部に見られる地学的事象を理解し、地球表層や内部を相互に関連して、地球の歴史の経過の中でとらえること。
(2)地球の大気圏及び水圏での現象を理解し、それらが太陽放射エネルギーを原動力としていることを理解すること。
(3)地球上の生物が多様であり、かつ共通があることを理解し、遺伝子情報とDNAについて理解すること。
(4)日本および世界には様々なバイオームがあることを知り、生態系の成り立ちについて理解すること。
(5)人間活動と地球環境の保全について考えること。
(6)宇宙を理解することにより地球、地球生命の立ち位置を俯瞰的に理解すること。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安
A | 標準的な到達レベルの目安
B | 未到達レベルの目安
C | (学生記入欄)
到達したレベルに〇をすること。 |
評価項目1 | 惑星としての地球の特徴及び地球表層や内部に見られる地学的事象を理解し、地球表層や内部を相互に関連して、地球の歴史の経過の中でとらえることができる。 | 惑星としての地球の特徴及び地球表層や内部に見られる地学的事象を理解できる。 | 惑星としての地球の特徴及び地球表層や内部に見られる地学的事象をおおよそ理解できる。 | A ・ B ・ C |
評価項目2 | 地球の大気圏及び水圏での現象を理解し、それらが太陽放射エネルギーを原動力としていることを理解すること。また、気象との関係を説明できる。 | 地球の大気圏及び水圏での現象を理解し、それらが太陽放射エネルギーを原動力としていることを理解できる。 | 地球の大気圏及び水圏での現象を理解し、それらが太陽放射エネルギーを原動力としていることをおおよそ理解できる。 | A ・ B ・ C |
評価項目3 | 地球上の生物が多様であり、かつ共通があることを理解できる。また、遺伝子情報とDNAについて理解している。 | 地球上の生物が多様であり、かつ共通があることを理解できる。また、遺伝子情報とDNAについて80%理解している。 | 地球上の生物が多様であり、かつ共通があることを理解できる。また、遺伝子情報とDNAについて50%理解している。 | A ・ B ・ C |
評価項目4 | 日本および世界には様々なバイオームがあることを知り、その成因について理解していること。生態系の成り立ちについて理解している。 | 日本および世界には様々なバイオームがあることを知り、その成因について理解している。 | 日本および世界には様々なバイオームがあることを知り、その成因についておおよそ理解している。 | A ・ B ・ C |
評価項目5 | 人間活動と地球環境の保全について考えることができる。 | 人間活動と地球環境の保全について理解できる。 | 人間活動と地球環境の保全についておおよそ理解できる。 | A ・ B ・ C |
評価項目6 | 宇宙物理学の基礎的な項目を明確に説明できる。 | 宇宙物理学の基礎的な項目が理解できる。 | 宇宙物理学の基礎的な項目のいくつかのキーワードを知っている。 | A ・ B ・ C |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
宇宙・地球・生命をキーワードに、自然に対する総合的な見方や考え方を養うことを基本目標にする。また、生物分野および地学分野と人間生活とのかかわりについても理解する。
授業の進め方・方法:
前期は地学(宇宙科学と地球科学)、後期は生物(高校内容の生物学とアストロバイオロジー)の授業を行う。
◉授業内容
1. 宇宙科学:ビッグバンとよばれる宇宙の始まりから太陽系の形成までを学ぶ。さらにブラックホールに関する最新の研究についても易しく解説する。
2. 地球科学:地球の内部構造やプレートテクトニクス理論。また地震や気象など、我々が生活する上で重要なことを取り上げる。
3. 生物学:生物のエネルギー、遺伝子情報、DNA、植生、環境についての内容を取り上げる。
4. アストロバイオロジー:上記項目の知識を総動員して、地球外惑星探査と地球外生命について学ぶ。
◉方法と工夫
国立高専モデルコアカリキュラムの内容を全て含みつつ、担当教員の専門であるブラックホールや宇宙物理学に関する内容も楽しく学べるよう、スライドも用いて授業展開する。
毎回授業の途中では数分の休憩を挟み、都度授業の到達地点(あとどれを学べば今日の授業が終わるかなど)を認識させて、集中して授業に臨めるように工夫する。
また、数回グループワークを行い学習内容について理解を深める時間を作る。
注意点:
黒板やスライドによる座学を行うため、ノートを必ず用意すること。
何か質問があれば授業中でも遠慮せずに発言すること。
ポートフォリオ
(学生記入欄)
【授業計画の説明】実施状況を記入してください。
【理解の度合】理解の度合について記入してください。
(記入例)ファラデーの法則、交流の発生についてはほぼ理解できたが、渦電流についてはあまり理解できなかった。
・前期中間試験まで:
・前期末試験まで :
・後期中間試験まで:
・学年末試験まで :
【試験の結果】定期試験の点数を記入し、試験全体の総評をしてください。
(記入例)ファラデーの法則に関する基礎問題はできたが、応用問題が解けず、理解不足だった。
・前期中間試験 点数: 総評:
・前期末試験 点数: 総評:
・後期中間試験 点数: 総評:
・学年末試験 点数: 総評:
【総合到達度】「到達目標」どおりに達成することができたかどうか、記入してください。
・総合評価の点数: 総評:
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(教員記入欄)
【授業計画の説明】実施状況を記入してください。
【授業の実施状況】実施状況を記入してください。
・前期中間試験まで:
・前期末試験まで :
・後期中間試験まで:
・学年末試験まで :
【評価の実施状況】総合評価を出した後に記入してください。
授業の属性・履修上の区分
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
宇宙科学の概観、ブラックホール物理学、一般相対性理論 |
宇宙科学の概観と最新の研究(特にブラックホール研究)について知ること。また、アインシュタインの一般相対性理論に基づき、重力=時空の歪みであることを理解する。
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2週 |
宇宙の誕生と加速膨張、ダークエネルギー |
宇宙の誕生について学ぶ。特に、ビッグバンが観測的に裏付けられた事実であることを理解し、元素合成について学ぶ。 さらに現在の宇宙が加速膨張していることに触れて、正体不明のダークエネルギーが存在していることを理解する。
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3週 |
宇宙の大規模構造、ダークマター ここまでのまとめ |
宇宙の成長について学び、銀河団などの構造がどのようにして生まれたのかを理解する。その際に重要な役割を果たす正体不明のダークマターについても学ぶ。
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4週 |
星の形成とHR図
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星がどのように形成されるかについて学ぶ。また恒星のスペクトルと明るさの関係を表したヘルツシュプルング-ラッセル図(HR図)について学ぶ。
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5週 |
太陽系の形成と構成天体、地球の誕生と地球科学の概観 |
宇宙と地球のつながりを理解する。また地球科学の概観を知る。
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6週 |
地球内部の構造、ここまでのまとめと試験対策 |
地球の大きさや形がどのようにして観測されたか学ぶ。また、不連続面などの地球内部の構造について理解する。後半ではここまで学んだ内容のまとめをする。
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7週 |
試験対策 |
試験を想定した問題の演習と解説をして試験に備える。
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8週 |
前期中間試験 |
前期中間試験を受ける。
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2ndQ |
9週 |
プレートテクトニクス理論、不連続面の発見 |
中間試験前に学んだ地球の内部構造がどのように発見されたのかを詳しく学ぶこと。
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10週 |
地震波と大森公式 大地形の形成、火山活動 |
地震波の種類とその特徴について学ぶ。またそれらの違いに着目して得られる大森公式について学ぶ。また大地形の形成や火山の話題にも触れる。
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11週 |
大気 大気の構造 地球と大気のエネルギー収支 |
大気・空気・大気圏という言葉を理解し、地球をおおう大気の質量に重力が働くことで生じる圧力が気圧であることを理解する。 地球に降り注ぐ太陽放射と、地球が放出する地球放射があることを理解する。
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12週 |
大気大循環 温帯低気圧と熱帯低気圧 |
緯度による温度差を解消するため、大気や海洋でさまざまな循環がおこっていることを理解する。温帯低気圧や熱帯低気圧の発生する条件や、特徴を理解する。
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13週 |
海水の運動と循環、海洋の層構造
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海水温の鉛直分布について表面から海底に向かい表面混合層・水温躍層・深層へと区分されることを理解する。深層水の大循環について知る。
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14週 |
地球科学分野についてのまとめと試験対策 |
地球科学分野についてのまとめと試験を想定した問題を使って復習を行う。
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15週 |
試験対策 |
試験対策の問題を解説して試験に備える。
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16週 |
前期末試験 |
前期末試験を受ける。(17週目は試験答案の返却・解説及びポートフォリオの記入)
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後期 |
3rdQ |
1週 |
生物学の概観、生物の共通性、細胞 |
生物学の概観を説明する。その後、どの生物にも共通する特徴があることを理解する。
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2週 |
個々の成り立ちと多様性 細胞とエネルギー |
生物は代謝を行い、その際に放出されるエネルギーをりようして生活していることを理解する。
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3週 |
演習問題とまとめ |
問題を解くことができる。
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4週 |
生物と遺伝 DNAの構造 |
DNAが遺伝子の本体と考えられることを理解する。DNAはリン酸、糖、塩基が結合したヌクレオチドからなることを理解する。
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5週 |
遺伝情報とゲノム 遺伝情報の複製と分配 |
遺伝子、DNA、ゲノムの関係を理解する。DNAが複製され、娘細胞に分配されることに対応していることを理解する。
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6週 |
遺伝子の発現とタンパク質 タンパク質の合成 |
遺伝子情報をもとに合成されるタンパク質の合成の仕組みを理解する。
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7週 |
遺伝子の発現と維持 |
遺伝子の発現・分化全能性について理解する。
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8週 |
後期中間試験 |
後期中間試験を受ける。
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4thQ |
9週 |
多様な植生と遷移、試験返却と解説 |
環境によってさまざまな植生があり、その植生が遷移していくことを知る。
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10週 |
気候とバイオーム |
バイオームは降水量と気温が密接に関係していることを理解する。
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11週 |
生態系の成り立ち 物質の循環とエネルギー |
生態系とは何かを理解し、その構成についても理解する。生態系内における物質の循環とそれに伴うエネルギーの移動を理解する。
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12週 |
生態系のバランスと保全、日本の自然環境 地球環境の科学 |
人間の生活の影響が地球生態系の復元力をこえるほどになっていることを、地球温暖化やオゾン層の破壊の学習により理解する。また、日本列島が地球上でどのような特徴をもっている地域なのか理解する。エルニーニョ、地球温暖化などの気候変動を理解する。
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13週 |
アストロバイオロジー1 |
1年間で学んだ宇宙・地球・生物の知識を駆使して宇宙生物学について学ぶ。
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14週 |
アストロバイオロジー2 学年末試験対策 |
1年間で学んだ宇宙・地球・生物の知識を駆使して宇宙生物学について学ぶ。学年末試験の対策を行う。
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15週 |
試験対策 |
試験に向けて問題の解説をする。
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16週 |
学年末試験 |
学年末試験を受ける。(17週目は試験答案の返却・解説及びポートフォリオの記入)
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 自然科学 | ライフサイエンス/アースサイエンス | ライフサイエンス/アースサイエンス | 太陽系を構成する惑星の中に地球があり、月は地球の衛星であることを説明できる。 | 3 | 前1,前2,前3 |
地球は大気と水で覆われた惑星であることを説明できる。 | 3 | 前1,前2,前3 |
陸地および海底の大地形とその形成を説明できる。 | 3 | 前6 |
地球の内部構造を理解して、内部には何があるか説明できる。 | 3 | |
マグマの生成と火山活動を説明できる。 | 3 | 前6 |
地震の発生と断層運動について説明できる。 | 3 | |
地球科学を支えるプレートテクトニクスを説明できる。 | 3 | 前5 |
プレート境界における地震活動の特徴とそれに伴う地殻変動などについて説明できる。 | 3 | |
地球上の生物の多様性について説明できる。 | 3 | 後1 |
生物の共通性と進化の関係について説明できる。 | 3 | 後2 |
生物に共通する性質について説明できる。 | 3 | 後1,後2 |
大気圏の構造・成分を理解し、大気圧を説明できる。 | 3 | 前10 |
大気の熱収支を理解し、大気の運動を説明できる。 | 3 | 前11 |
大気の大循環を理解し、大気中の風の流れなどの気象現象を説明できる。 | 3 | 前12 |
海水の運動を理解し、潮流、高潮、津波などを説明できる。 | 3 | 前13 |
植生の遷移について説明でき、そのしくみについて説明できる。 | 3 | 後10 |
世界のバイオームとその分布について説明できる。 | 3 | 後11 |
日本のバイオームの水平分布、垂直分布について説明できる。 | 3 | 後11,後12 |
生態系の構成要素(生産者、消費者、分解者、非生物的環境)とその関係について説明できる。 | 3 | 後12,後13 |
生態ピラミッドについて説明できる。 | 3 | 後13 |
生態系における炭素の循環とエネルギーの流れについて説明できる。 | 3 | 後12 |
熱帯林の減少と生物多様性の喪失について説明できる。 | 3 | 後13,後14 |
有害物質の生物濃縮について説明できる。 | 3 | 後13,後14 |
地球温暖化の問題点、原因と対策について説明できる。 | 3 | 後13,後14 |
評価割合
| 試験 | レポート | 相互評価 | 態度 | 小テスト | その他 | 合計 |
総合評価割合 | 100 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 100 |
基礎的能力 | 100 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 100 |
専門的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
| 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |