概要:
第3学年では標準的な教材を用い、低学年教育を総括する。他科目における活動(文章表現・口頭発表・思考や発想)に繋げるための基礎的な国語力向上の「発展」と位置づける。低学年教育と高学年教育をスムーズに連結させるため、やや専門的な題材を選び実施する。
授業の進め方・方法:
現代文・古典教材の読解力を養う。教材に関連した課題において自身の考えを文章で表現する力を育む。併せて漢字小テストを定期的に実施し、語彙力を養成する。小レポート等の課題によって思考を整理し深化を促す。
注意点:
1.本文を事前に読んで授業に臨む習慣をつけること。
2.辞書・国語便覧を持参して授業に臨むこと
3.板書をきちんとノートにとり、試験時の復習などに役立てること。
4.提出課題においては分かりやすい文章の作成に努め確実に提出すること。口頭発表の機会があれば積極的に取り組むこと。
5.単元に関連する情報の収集など、自分でできることには進んで取り組むこと。
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
授業計画の説明 現代文:『月あかり雪あかり花あかり』 |
授業計画・達成目標・成績の評価方法等の説明を理解する。 随想を読み、筆者のものの見方・感じ方を読み取る。 文中の巧みで豊かな表現を理解する。
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2週 |
現代文:『月あかり雪あかり花あかり』 |
「しでこぶし」にまつわる思い出から、筆者の母親への思いを理解する。
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3週 |
現代文:『月あかり雪あかり花あかり』 研究4 記憶に残る風景をまとめる |
記憶に残る風景を文章化する。
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4週 |
古典:『竹取物語』(導入)通読・概要 「かぐや姫の昇天」 |
『竹取物語』の概要を理解する。 物語の展開・構成を理解する。 基本的な文法の理解を深める。
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5週 |
古典:『竹取物語』 「かぐや姫の昇天」 |
物語の展開・構成を理解する。 敬語表現についての理解を深める。 登場人物の心理・心情を読み取る。
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6週 |
古典:『竹取物語』 「かぐや姫の昇天」(最後の部分の紹介) |
物語の展開・構成を理解する。 敬語表現についての理解を深める。 登場人物の心理・心情を読み取る。
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7週 |
古典:『竹取物語』の感想文を書く 試験内容の確認 |
単元の学習を通じて感じたことを文章化する。 試験に向けて学習内容を振り返る。
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8週 |
前期中間試験 |
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2ndQ |
9週 |
試験問題の解説及びポートフォリオの記入 現代文:『山月記』 |
漢語の多用、漢文調の文体を味わう。 通読後、初発の感想をまとめる。
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10週 |
現代文:『山月記』 |
語句の意味を理解する。 主人公の性格や心理を読み取る。
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11週 |
現代文:『山月記』 |
主人公の性格や心理を読み取る。
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12週 |
現代文:『山月記』 |
主人公の性格や心理を読み取る。
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13週 |
現代文:『山月記』 |
主人公の性格や心理を更に読み深め、人間存在や自意識の問題について考察し、主題に近づく。
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14週 |
現代文:『山月記』まとめ |
主人公の性格や心理を更に読み深め、人間存在や自意識の問題について考察し、主題に近づく。
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15週 |
試験内容の確認 |
試験に向けて学習内容を振り返る。
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16週 |
前期末試験 (17週目は試験答案の返却・解説及びポートフォリオの記入) |
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後期 |
3rdQ |
1週 |
現代文:詩―前編3編、後編3篇― (導入)全6編通読、初発の感想 |
詩を朗読し、それぞれの個性豊かな表現を味わう。
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2週 |
現代文:詩―宮沢賢治『永訣の朝』、茨木のり子『私が一番きれいだったとき』など |
作者の心情を読み取り、観賞する。
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3週 |
現代文:詩―宮沢賢治『永訣の朝』、茨木のり子『私が一番きれいだったとき』など |
作者の心情を読み取り、観賞する。
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4週 |
現代文:詩―宮沢賢治『永訣の朝』、茨木のり子『私が一番きれいだったとき』など |
作者の心情を読み取り、観賞する。
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5週 |
古典:『方丈記』(導入)通読・概要 「ゆく川の流れ」「安元の大火」 |
中世文学において重要な文学概念である「無常観」について理解する。
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6週 |
古典:『方丈記』 「ゆく川の流れ」「安元の大火」 |
対句的表現や優れた写実的描写を味わう。
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7週 |
評論・コラム:『方丈記』と『徒然草』 言語活動「貴族の生活と年中行事」 試験内容の確認 |
『方丈記』のまとめを行う。 試験に向けて学習内容を振り返る。
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8週 |
後期中間試験
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4thQ |
9週 |
試験答案の返却・解説及びポートフォリオの記入 古典:『源氏物語』(導入)通読・概要 |
『源氏物語』の概要と作者紫式部について理解する。 敬語表現についての理解を深める。
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10週 |
古典:『源氏物語』 「光る君誕生」 |
長編物語の冒頭部における人間関係を把握し、それぞれの心情を読み取る。
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11週 |
古典:『源氏物語』 「光る君誕生」 |
桐壺更衣の出自、光源氏の誕生と周囲の人々の心情を把握する。
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12週 |
古典:『源氏物語』 「光る君誕生」 |
光源氏誕生後の周囲の人々の心情を把握する。
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13週 |
古典:『源氏物語』 「光る君誕生」「若紫」 |
物語中の人物の心情を把握し、表現を味わい観賞する。 物語のヒロイン紫の上について把握する。
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14週 |
古典:『源氏物語』「若紫」 評論・コラム:『源氏物語』と石山寺 言語活動「貴族の衣服と色」 |
物語のヒロイン紫の上について把握し鑑賞する。
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15週 |
古典:『源氏物語』(まとめ)感想文を書く 試験内容の確認 |
『源氏物語』の読解を通して、平安時代の宮廷生活や登場人物の心情を深く学び鑑賞する。 試験に向けて学習内容を振り返る。
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16週 |
学年末試験 (17週目は試験答案の返却・解説及びポートフォリオの記入) |
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分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 人文・社会科学 | 国語 | 国語 | 論理的な文章(論説や評論)の構成や展開を的確にとらえ、要約できる。 | 3 | 前1,前2,後7,後14 |
論理的な文章(論説や評論)に表された考えに対して、その論拠の妥当性の判断を踏まえて自分の意見を述べることができる。 | 3 | 前1,前2,後7,後14 |
文学的な文章(小説や随筆)に描かれた人物やものの見方を表現に即して読み取り、自分の意見を述べることができる。 | 3 | 前4,前9,前10,前11,前12,前13,後1,後5,後9 |
常用漢字の音訓を正しく使える。主な常用漢字が書ける。 | 3 | 前1,前2,前9,前10,前11,前12,前13 |
類義語・対義語を思考や表現に活用できる。 | 3 | 前9,前10,前11,前12,前13 |
社会生活で使われている故事成語・慣用句の意味や内容を説明できる。 | 3 | 前1,前2,前9,前10,前11,前12,前13 |
専門の分野に関する用語を思考や表現に活用できる。 | 3 | 前7,前14,後1,後15 |
実用的な文章(手紙・メール)を、相手や目的に応じた体裁や語句を用いて作成できる。 | 1 | |
報告・論文の目的に応じて、印刷物、インターネットから適切な情報を収集できる。 | 3 | 前3,後15 |
収集した情報を分析し、目的に応じて整理できる。 | 3 | 前3,後15 |
報告・論文を、整理した情報を基にして、主張が効果的に伝わるように論理の構成や展開を工夫し、作成することができる。 | 3 | 前3,後15 |
作成した報告・論文の内容および自分の思いや考えを、的確に口頭発表することができる。 | 3 | 前3,後15 |
課題に応じ、根拠に基づいて議論できる。 | 3 | 前14 |
相手の立場や考えを尊重しつつ、議論を通して集団としての思いや考えをまとめることができる。 | 3 | 前14 |
新たな発想や他者の視点の理解に努め、自分の思いや考えを整理するための手法を実践できる。 | 3 | 前14 |