応用物理

科目基礎情報

学校 都城工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 応用物理
科目番号 0053 科目区分 一般 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 物質工学科 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 物理学基礎 原康夫(学術出版社)
担当教員 阿部 裕悟

到達目標

1) 多くの物理概念や物理量を含んだ問題を解くことができる。
2) 物理の法則の数式を説明することができ、問題を解くことができる。
3) 微分積分を用いた物理の法則を導き、かつ論理的に説明できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安最低到達レベルの目安(可)
評価項目1多くの物理量を含んだ問題を解くことができる。物理量の意味をイメージでき、説明することができる。物理量を計算し、単位付きで表示することができる。物理量の定義を一部は説明することができる。定義式を用いた特定の計算はできる。
評価項目2物理法則の数式を説明することができ、問題を解くことができる。重要な物理法則を用いて、問題を解くことができる。重要な物理法則の一部の説明はできる。
評価項目3微分積分を用いた物理の法則を導き、かつ論理的に説明できる。微分積分を用いた物理の法則を導くことができる。微分積分を用いた物理の法則を一部導くことができる。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育目標・サブ目標との対応 2-1 説明 閉じる

教育方法等

概要:
 自然科学の基礎となる物理学の基本的な概念や原理に対する理解を深め、論理的に考える力と知識を応用する力を養成する。1、2年の物理における物体の運動についての基礎知識を踏まえて、ベクトル演算、微分、積分などの数学を用いて現象をより深く理解する方法を身に付ける。
授業の進め方・方法:
 演示実験などを通して比較的単純な現象にふれながら、その物理現象を理解する上で必要となる基本的な概念や原理を説明する。演習や視聴覚機材を用いビジュアルな観点からの物理現象の理解を深める。
 三角関数、2次関数、ベクトル及び微分積分については理解しておくこと。
注意点:

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 授業計画の説明
物理学について(科学史)
物理学の歴史と概論
2週 1.運動
1-1 位置、速度、加速度
運動の状態を位置、速度、加速度を用いて表現でき、それらの間の関係が分かる。
3週 1-1 位置、速度、加速度
4週 1-1 位置、速度、加速度
1-2 等速円運動
5週 1-2 等速円運動
6週 2.運動の法則と力の法則
2-1 ニュートンの運動法則
運動の法則を理解できる。
7週 2-2 重力、万有引力、ばねの復元力 基本的な力を数式で表現できる。
8週 2-2 重力、万有引力、ばねの復元力 基本的な力を数式で表現できる。
2ndQ
9週 前期中間試験
試験答案の返却及び解説
試験問題の解説及びポートフォリオの記入
10週 3.運動方程式を解く。 放物線運動や雨滴の落下について運動方程式を解くことができる。
11週 放物線運動、雨滴の落下等
12週 4.見かけの力(コリオリの力) 非慣性系での見かけの力やコリオリの力を理解する。
13週 5.振動(単振動、単振り子、減衰運動) 単振動の運動方程式や単振り子、減衰運動を理解する。
14週 6.仕事とエネルギー 仕事とエネルギーの定義を理解し、計算ができる。
15週 6-1 仕事と運動エネルギー 両者の関係を理解し、それらを用いて運動を求める。
16週 試験答案の返却及び解説 試験問題の解説及びポートフォリオの記入
後期
3rdQ
1週 6-2 保存力と位置エネルギー 保存力と位置エネルギーの関係を理解できる。
2週 6-2 保存力と位置エネルギー(重力、ばねの復元力、万有引力) 基本的な保存力について位置エネルギーが求められる。
3週 6-3 力学的エネルギー保存則 力学的エネルギー保存則を理解し、問題を解く。
4週 6-4 位置エネルギーと力の関係 位置エネルギーから力を求めることができる。
5週 7.質点の角運動量と回転運動の法則
7-1 力のモーメントと角運動量
力のモーメント、角運動量から回転の運動方程式を作る。
6週 7-2 角運動量保存則 角運動量保存則を理解できる。
7週 7-3 ケプラーの法則 ケプラーの法則を理解できる。
8週 後期中間試験
試験答案の返却及び解説
試験問題の解説及びポートフォリオの記入
4thQ
9週 8.質点系の力学
8-1 重心の位置ベクトル
質点系の重心の位置ベクトルが求められる
10週 8-2 重心の運動方程式 重心の運動方程式を導ける。
11週 8-3 質点系の運動量、質点系の角運動量 質点系の運動量保存則、角運動量保存則を理解し、これらを用いた問題が解ける。
12週 9.剛体の力学
9-1 剛体のつりあい
力のつりあい、力のモーメントのつりあいの式を立てて、問題が解ける。
13週 9-2 固定軸のまわりの回転運動 剛体の回転運動方程式が立てられる。
14週 9-3 慣性モーメント 慣性モーメントの役割が分かる。簡単な形状の剛体の慣性モーメントが計算できる。
15週 9-4 剛体の平面運動 平面上を自由に運動する剛体について、運動方程式を立てその運動を求められる。
16週 試験答案の返却及び解説 試験問題の解説及びポートフォリオの記入

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力自然科学物理力学速度と加速度の概念を説明できる。3
直線および平面運動において、2物体の相対速度、合成速度を求めることができる。2
等加速度直線運動の公式を用いて、物体の座標、時間、速度に関する計算ができる。3
平面内を移動する質点の運動を位置ベクトルの変化として扱うことができる。3
物体の変位、速度、加速度を微分・積分を用いて相互に計算することができる。3
自由落下、及び鉛直投射した物体の座標、速度、時間に関する計算ができる。3
鉛直投射した物体の座標、速度、時間に関する計算ができる。3
水平投射、及び斜方投射した物体の座標、速度、時間に関する計算ができる。3
物体に作用する力を図示することができる。3
力の合成と分解をすることができる。3
重力、抗力、張力、圧力について説明できる。3
フックの法則を用いて、弾性力の大きさを求めることができる。3
慣性の法則について説明できる。3
作用と反作用の関係について、具体例を挙げて説明できる。3
運動方程式を用いた計算ができる。3
簡単な運動について微分方程式の形で運動方程式を立て、初期値問題として解くことができる。3
静止摩擦力がはたらいている場合の力のつりあいについて説明できる。3
最大摩擦力に関する計算ができる。2
動摩擦力に関する計算ができる。2
仕事と仕事率に関する計算ができる。3
物体の運動エネルギーに関する計算ができる。3
重力による位置エネルギーに関する計算ができる。3
弾性力による位置エネルギーに関する計算ができる。3
力学的エネルギー保存則を様々な物理量の計算に利用できる。3
物体の質量と速度から運動量を求めることができる。3
運動量の差が力積に等しいことを利用して、様々な物理量の計算ができる。3
運動量保存則を様々な物理量の計算に利用できる。3
周期、振動数など単振動を特徴づける諸量を求めることができる。3
単振動における変位、速度、加速度、力の関係を説明できる。3
等速円運動をする物体の速度、角速度、加速度、向心力に関する計算ができる。3
万有引力の法則から物体間にはたらく万有引力を求めることができる.3
万有引力による位置エネルギーに関する計算ができる。3
力のモーメントを求めることができる。3
角運動量を求めることができる。3
角運動量保存則について具体的な例を挙げて説明できる。3
剛体における力のつり合いに関する計算ができる。2
重心に関する計算ができる。2
一様な棒などの簡単な形状に対する慣性モーメントを求めることができる。2
剛体の回転運動について、回転の運動方程式を立てて解くことができる。2

評価割合

定期試験小テスト(提出物含む)合計
総合評価割合9010100
知識の基本的な理解50555
思考・推論・創造への適応力40545
汎用的技能000
態度・志向性 (人間力000
総合的な学習経験 と創造的思考力000