応用数学

科目基礎情報

学校 都城工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 応用数学
科目番号 0054 科目区分 一般 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 物質工学科 対象学年 4
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材
担当教員 野町 俊文

到達目標

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
統計的推定母集団分布のいろいろな母数について推定できる特別な母数の推定ができる母数の推定ができない
統計的検定母集団分布のいろいろな母数について検定できる特別な母数の検定ができる統計量の分布を理解できる
複素関数複素関数の正則性を理解し、導関数を求めることができる正則関数を扱える特定の正則関数は扱える
複素積分留数の定理を理解し、複素積分を求めることができるコーシーの積分定理を理解している特定の関数の基本的な複素積分はできる

学科の到達目標項目との関係

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教育方法等

概要:
現代の工業・医療・政策等の現代社会を支えるプラントの管理、製品の品質、医薬品の効果の検証には検定の手法がよく用いられている。前期は現代社会を支える必須の統計的手法の基礎を学ぶ。後期は数学的に完成されている複素関数論を学び、現代数学で隆盛の力学系やカオス理論の序論を目指す。
授業の進め方・方法:
授業に於いては問題演習を重視し、学生自身がより深い理解を得られるための課題のプリントを復習すること。
1)統計的推定及び検定ができること(前期) 2)複素関数の導関数を求められ、正則性について理解する  3)複素積分ができる(後期)
注意点:
微分積分学ⅠおよびⅡ、線形代数の内容を十分理解することが必要である。また、数学特論で学習する確率や確率分布をよく理解し、応用できることが必要である。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 標本分布 正規分布,t分布の特徴について理解する
2週 母集団と標本 母集団と標本について説明し,標本から得られる統計量を考える
3週 点推定 母集団の平均の推定する方法の点推定を理解する
4週 区間推定(1) 母集団分布が正規分布にしたがうとき,平均を含む区間を推定すること
5週 区間推定(2)
分散が未知の正規分布にしたがうとき,平均を含む区間をt分布を利用して区間推定する
6週 母分散の区間推定する 母集団が正規分布にしたがうとき,分散をカイ2乗分布を利用して区間推定する
7週 中間試験
8週 仮説検定 母集団の母数について,仮説を作り検定する問題を考える
2ndQ
9週 t検定 分散が未知の正規分布にしたがうとき,母集団の平均をt分布を利用して検定することを理解する
10週 適合度検定 母集団分布の適合度検定を理解する
11週 重回帰分析 重回帰分析の考え方を理解する
12週 決定係数 重回帰分析の決定係数をもとめる
13週 複素数の基本的な性質 複素数の基本的な計算ができる.複素数の極形式が理解できる
14週 極形式 複素数を極形式を用いて計算を図示することができる
15週 期末試験
16週 複素数の演算 複素数の演算を図示することができる
後期
3rdQ
1週 複素数のn次方程式 複素数の簡単なn次方程式を極形式を用いて解くことがことができる
2週 複素関数の定義 複素関数の定義について理解する
3週 複素関数の導関数 複素関数の導関数について理解する
4週 複素関数の微分可能性 複素関数の微分可能について理解する
5週 コーシー・リーマンの関係式 コーシー・リーマンの関係式を理解し利用出来るようになる
6週 複素積分の定義 複素積分の定義について理解する
積分辞が円周上のとき,複素積分の値が求めることができ
7週 複素積分の性質を利用して簡単な複素積分の値を求めることができる 複素積分の性質を利用して簡単な複素積分の値を求めることができる
8週 中間試験
4thQ
9週 コーシーの積分定理 コーシーの積分定理を理解する
10週 コーシーの積分表示 コーシーの積分表示を理解する
11週 複素数列 複素数の数列の収束と発散を理解する
12週 複素関数のテイラー展開 複素関数のテイラー展開と特異点についてを理解する
13週 ローラン展開 複素関数のローラン展開と主要部について理解する
14週 留数 関数の留数を求め,複素積分ができるようになる
15週 期末試験
16週 留数定理 留数定理を理解する

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
分野横断的能力汎用的技能汎用的技能汎用的技能相手の意見を聞き、自分の意見を伝えることで、円滑なコミュニケーションを図ることができる。3
相手を理解した上で、説明の方法を工夫しながら、自分の意見や考えをわかりやすく伝え、十分な理解を得ている。3
集団において、集団の意見を聞き、自分の意見も述べ、目的のために合意形成ができる。3
目的達成のために、考えられる提案の中からベターなものを選び合意形成の上で実現していくことができ、さらに、合意形成のための支援ができる。3
ICTやICTツール、文書等を基礎的な情報収集や情報発信に活用できる。3
ICTやICTツール、文書等を自らの専門分野において情報収集や情報発信に活用できる。3
現状と目標を把握し、その乖離の中に課題を見つけ、課題の因果関係や優先度を理解し、そこから主要な原因を見出そうと努力し、解決行動の提案をしようとしている。3
現状と目標を把握し、その乖離の中に課題を見つけ、課題の因果関係や優先度を理解し、発見した課題について主要な原因を見出し、論理的に解決策を立案し、具体的な実行策を絞り込むことができる。3
事象の本質を要約・整理し、構造化(誰が見てもわかりやすく)できる。3
複雑な事象の本質を整理し、構造化(誰が見てもわかりやすく)できる。結論の推定をするために、必要な条件を加え、要約・整理した内容から多様な観点を示し、自分の意見や手順を論理的に展開できる。3
態度・志向性(人間力)態度・志向性態度・志向性身内の中で、周囲の状況を改善すべく、自身の能力を発揮できる。 3
集団の中で、自身の能力を発揮して、組織の勢いを向上できる。3
日常生活の時間管理、健康管理、金銭管理などができる。常に良い状態を維持するための努力を怠らない。3
ストレスやプレッシャーに対し、自分自身をよく知り、解決を試みる行動をとることができる。日常生活の管理ができるとともに、目標達成のために対処することができる。3
学生であっても社会全体を構成している一員としての意識を持って、行動することができる。3
市民として社会の一員であることを理解し、社会に大きなマイナス影響を及ぼす行為を戒める。人間性・教養、モラルなど、社会的・地球的観点から物事を考えることができる。3
チームワークの必要性・ルール・マナーを理解し、自分の感情の抑制、コントロールをし、他者の意見を尊重し、適切なコミュニケーションを持つとともに、当事者意識を持ち協調して共同作業・研究をすすめることができる。3
組織やチームの目標や役割を理解し、他者の意見を尊重しながら、適切なコミュニケーションを持つとともに、成果をあげるために役割を超えた行動をとるなど、柔軟性を持った行動をとることができる。3
先にたって行動の模範を示すことができる。口頭などで説明し、他者に対し適切な協調行動を促し、共同作業・研究をすすめことができる。3
目指すべき方向性を示し、先に立って行動の模範を示すことで他者に適切な協調行動を促し、共同作業・研究において、系統的に成果を生み出すことができる。リーダーシップを発揮するために、常に情報収集や相談を怠らず自身の判断力をも磨くことができる。3
法令を理解し遵守する。基本的人権について理解し、他者のおかれている状況を理解することができる。自分が関係している技術が社会や自然に及ぼす影響や効果を理解し、技術者が社会に負っている責任を認識している。3
法令を理解し遵守する。研究などで使用する、他者のおかれている状況を理解できる。自分が関係している技術が社会や自然に及ぼす影響や効果を理解し、技術者が社会に負っている責任を認識し、身近で起こる関連した情報や見解の収集に努めるなど、技術の成果が社会に受け入れられるよう行動できる。3
未来の多くの可能性から技術の発展と持続的社会の在り方を理解し、自らのキャリアを考えることができる。3
技術の発展と持続的社会の在り方に関する知識を有し、未来社会を考察することができるとともに、技術の創造や自らのキャリアをデザインすることが考慮できる。3

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合80150500100
基礎的能力305000035
専門的能力505000055
分野横断的能力05050010
0000000