分子生物学

科目基礎情報

学校 都城工業高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 分子生物学
科目番号 0057 科目区分 専門 / コース必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 物質工学科 対象学年 4
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 基礎分子生物学第4版 (東京化学同人)、(著) 田村隆明・村松正實、ISBN 9784807909025 / Life:The Science of Biology、(著) Sadavaら、ISBN 131912657X / 分子細胞生物学 第6版(東京化学同人)、(著) 石浦章一ら、ISBN 9784807907328 / 細胞の分子生物学 第7版、(著) Albertsら、ISBN 4315520624
担当教員 湯井 敏文

到達目標

1)分子生物学の成り立ちについて理解し、説明できるようになる。
2)セントラルドグマの各過程(複製、転写、翻訳)について理解し、説明できるようになる。
3)遺伝子工学の基礎知識および高次生命現象の原理を理解し、説明できるようになる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安       A標準的な到達レベルの目安       B未到達レベルの目安     C(学生記入欄) 到達したレベルに〇をすること。
評価項目1分子生物学における重要な多くの実験を紹介、説明できる。分子生物学発展の経緯を説明できる。分子生物学がどのような学問かは理解できる。  A ・ B ・ C
評価項目2セントラルドグマの過程に関わるタンパク質群の各々の役割と全体の反応を総合的に理解し、説明できる。セントラルドグマにおける各過程が生体分子により行われることを説明できる。セントラルドグマにおける各過程がどのような現象を指すのかは説明できる。  A ・ B ・ C
評価項目3遺伝子やDNAを用いた技術を理解し、遺伝子組換え実験の作業工程を提案できる。遺伝子操作とその利用方法について一通り説明できる。遺伝子が工学利用できることは理解できる。  A ・ B ・ C

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 B 説明 閉じる
JABEE c 説明 閉じる
JABEE d 説明 閉じる

教育方法等

概要:
  分子生物学とは「生物における諸過程や種々の生命現象を、単なる現象論的な視点にとどまらず、分子レベルでの実体的な把握に立脚した立場から解明しようとする現代生物学の一分野」である。本講義では、生物を構成している分子(特にDNA、RNA、蛋白質を中心に)の構造、性質、機能を学ぶ事で、生命現象を分子レベルで理解することを目標とする。また、分子生物学の工学への応用について、その原理を紹介する。
授業の進め方・方法:
・授業内容を予習し、内容が分からない箇所があった場合は授業で確認できるようにしておくこと。
・自己学習では教科書のみならず、参考書も利用すること。
・授業で説明した内容をまとめ、自分の言葉で説明出来るようにすること。
注意点:
生物化学を十分に理解しておく。

ポートフォリオ

(学生記入欄)
【授業計画の説明】実施状況を記入してください。

【理解の度合】理解の度合について記入してください。
      (記入例)ファラデーの法則、交流の発生についてはほぼ理解できたが、渦電流についてはあまり理解できなかった。
 ・前期中間試験まで: 
                                      
 ・前期末試験まで :
                                       
 ・後期中間試験まで:
                                       
 ・学年末試験まで :

                                       
【試験の結果】定期試験の点数を記入し、試験全体の総評をしてください。
       (記入例)ファラデーの法則に関する基礎問題はできたが、応用問題が解けず、理解不足だった。
 ・前期中間試験 点数:      総評:                                       

 ・前期末試験  点数:      総評:                                       

 ・後期中間試験 点数:      総評:                                       

 ・学年末試験  点数:      総評:                                       


【総合到達度】「到達目標」どおりに達成することができたかどうか、記入してください。
 ・総合評価の点数:      総評:                                       


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(教員記入欄)
【授業計画の説明】実施状況を記入してください。
  
  
【授業の実施状況】実施状況を記入してください。
  ・前期中間試験まで:  
                                     
  ・前期末試験まで :                                       

  ・後期中間試験まで:                                       

  ・学年末試験まで : 
        
                                
【評価の実施状況】総合評価を出した後に記入してください。
 
    

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 授業計画の説明
生物学を理解するための基礎知識1
授業計画・達成目標・成績の評価方法等の説明
分子生物学の概要、生物の分類について理解する。
2週 生物学を理解するための基礎知識2 水や生体分子間にはたらく力について理解する。
3週 細胞とその構成物質、膜輸送 細胞の構造や構成物質と機能、細胞膜で起こる物質輸送について理解する。
4週 メンデル遺伝学の基礎 遺伝現象に基礎について理解する。
5週 遺伝現象と染色体 染色体の挙動と遺伝現象との関係について理解する
6週 遺伝物質DNAの発見 DNAが遺伝情報を伝達する物質であることが証明された経緯を理解する。
7週 核酸(DNA,RNA)の基本構造 核酸の構造と性質について理解する。
8週 タンパク質の基本構造 タンパク質の階層構造と特徴について理解する。
2ndQ
9週 前期中間
10週 試験試験答案の返却及び解説
DNAの半保存的複製と複製機構1
試験問題の解説及びポートフォリオの記入
DNAの複製機構と半保存的について理解する。
11週 DNAの半保存的複製と複製機構2 DNAの複製機構と半保存的について理解する。
12週 DNAの変異と修復 DNAの変異の種類と修復機構について理解する
13週 遺伝子発現と転写1 遺伝子の発現と転写の原理について理解する。
14週 転写の調節 転写調節の分子機構について理解する。
15週 RNAの転写 転写の詳細なメカニズムについて理解する。
16週 前期末試験
試験答案の返却及び解説
試験問題の解説及びポートフォリオの記入
後期
3rdQ
1週 蛋白質の翻訳 リボソームにおける翻訳機構について理解する
2週 タンパク質の基本構造と機能
1.加水分解構想
蛋白質の立体構造と機能について理解する
3週 タンパク質の基本構造と機能
2.転移酵素、他
蛋白質の立体構造と機能について理解する
4週 タンパク質の基本構造と機能
3.輸送タンパク質、モータータンパク質
蛋白質の立体構造と機能について理解する
5週 酵素反応速度 酵素の反応速度の基礎について理解する。
6週 食品・医薬品工業での酵素利用 酵素と酵素技術の産業利用について理解する
7週 DNAの取り扱い1 DNAの取り扱い、遺伝子工学実験について理解する。
8週 DNAの取り扱い2 DNAの取り扱い、遺伝子工学実験について理解する。
4thQ
9週 後期中間試験
10週 試験答案の返却及び解説
細胞周期1
試験問題の解説及びポートフォリオの記入
細胞周期とそれぞれの期間における特徴について理解する。
11週 細胞周期2 細胞周期とそれぞれの期間における特徴について理解する。
12週 免疫1 特異的防御と非特異的防御について理解する。
13週 免疫2 細胞性免疫、液性免疫のメカニズムについて理解する。
14週 分化1 発生や分化について理解する。
15週 分化2 発生や分化について理解する。
16週 学年末試験
試験答案の返却及び解説
試験問題の解説及びポートフォリオの記入

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学化学・生物系分野基礎生物核、ミトコンドリア、葉緑体、細胞膜、細胞壁、液胞の構造と働きについて説明できる。4前3
葉緑体とミトコンドリアの進化の説について説明できる。4前1
DNAの構造について遺伝情報と結びつけて説明できる。4前11,後1
遺伝情報とタンパク質の関係について説明できる。4前13,前14
染色体の構造と遺伝情報の分配について説明できる。4前5
細胞周期について説明できる。4後11
分化について説明できる。4後14,後15
ゲノムと遺伝子の関係について説明できる。4前5
細胞膜を通しての物質輸送による細胞の恒常性について説明できる。4前4
フィードバック制御による体内の恒常性の仕組みを説明できる。4前4
情報伝達物質とその受容体の働きを説明できる。4前4
免疫系による生体防御のしくみを説明できる。4後12,後13
生物化学タンパク質、核酸、多糖がそれぞれモノマーによって構成されていることを説明できる。4前7,前8
生体物質にとって重要な弱い化学結合(水素結合、イオン結合、疎水性相互作用など)を説明できる。4前2
アミノ酸の構造とペプチド結合の形成について構造式を用いて説明できる。4前8
タンパク質の高次構造について説明できる。4前8
ヌクレオチドの構造を説明できる。4前7
DNAの二重らせん構造、塩基の相補的結合を説明できる。4前7
DNAの半保存的複製を説明できる。4前11
RNAの種類と働きを列記できる。4前8
コドンについて説明でき、転写と翻訳の概要を説明できる。4後1,後2
生物工学原核微生物の種類と特徴について説明できる。3前1,後3

評価割合

定期試験課題合計
総合評価割合1000100
知識の基本的な理解50050
思考・推論・創造 へ の 適 応 力50050