無機化学実験

科目基礎情報

学校 都城工業高等専門学校 開講年度 平成29年度 (2017年度)
授業科目 無機化学実験
科目番号 0063 科目区分 専門 / 必修
授業形態 実験・実習 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 物質工学科 対象学年 3
開設期 後期 週時間数 4
教科書/教材 無機化学研究会 「無機化学実験書」 (廣川書店)木田茂夫 「無機化学<改訂版>」 (裳華房)
担当教員 福留 功博,藤森 崇夫

到達目標

1)期日までにレポートを作成し提出することが出来る。
2)実験で起こる化学反応から正しく収率を求めることができる。
3)実験操作の意味を理解し、正しく安全に行うことができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1実験結果から自分の言葉で 考察をきちんと説明できる。参考文献等を用いて初めて使用した器具や試薬について調べることができる。提出期日までに実験結果を 整理し、レポートを完成させ提出することができる。
評価項目2与えられた化学式から化学 量論を理解し、正しく収率を 求めることができる。与えられた化学式から 正しい化学現象を説明 できる。与えられた化学式から反応物と生成物については説明できる
評価項目3実験操作の意味を理解し、 実験を安全に行い、正しい 結果にたどり着くことができる。実験操作を正しく行うことができる。実験操作のうちいくつかは正しく行うことができる。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育目標・サブ目標との対応 1-1 説明 閉じる
学習・教育目標・サブ目標との対応 2-3 説明 閉じる
学習・教育目標・サブ目標との対応 4-2 説明 閉じる

教育方法等

概要:
基本的な化学反応を利用して無機化合物を合成し、精製する技術を修得する。更に、無機化合物の合成、精製を行う中で化学反応の進行状況を的確に把握する観察力を養うと共に無機化合物の主要な性質、装置、器具の取り扱い方を学ぶ。
授業の進め方・方法:
1)レポートの提出期限を厳守すること
2)使用する試薬や器具の注意点や使用法をしっかりと理解し、安全に心がけること
3)事前学習として実験テキストを予習し、事前に予備レポートとしてまとめ提出すること
4)事後学習として収率や収量について実験の観察結果から考察し、レポートに記載すること
5)事後学習として新しく使用した試薬や器具について調査すること
注意点:

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 授業計画の説明、事前講義 金属イオンの溶媒和とイオン交換樹脂について
2週 1. 炭酸ナトリウムの合成 塩化ナトリウム→炭酸水素ナトリウム→炭酸ナトリウム
(アンモニアソーダ法)
3週 1. 炭酸ナトリウムの合成 塩化ナトリウム→炭酸水素ナトリウム→炭酸ナトリウム
(アンモニアソーダ法)
4週 2. 硫酸銅五水和物の合成 銅→硝酸銅→塩基性炭酸銅→硫酸銅五水和物
5週 2. 硫酸銅五水和物の合成 銅→硝酸銅→塩基性炭酸銅→硫酸銅五水和物
6週 3. 酸化亜鉛の合成 亜鉛→硫酸亜鉛七水和物→塩基性炭酸亜鉛
→酸化亜鉛
7週 3. 酸化亜鉛の合成 亜鉛→硫酸亜鉛七水和物→塩基性炭酸亜鉛
→酸化亜鉛
8週 4. 二酸化鉛の合成 一酸化鉛→酢酸鉛三水和物→二酸化鉛
4thQ
9週 5. 塩化コバルト(Ⅱ)無水物の合成 CoNO3→CoO(OH)→CoCl2
10週 5. 塩化コバルト(Ⅱ)無水物の合成 CoNO3→CoO(OH)→CoCl2
11週 6. イオン交換樹脂の性能評価 交換容量、選択係数、分配係数の測定
12週 6. イオン交換樹脂の性能評価 交換容量、選択係数、分配係数の測定
13週 7. イオン交換樹脂による種々の金属イオン
の分離
陰イオン交換樹脂を用いてFe(Ⅲ)、Ni(Ⅱ)、Co(Ⅱ)イオンの分離
14週 7. イオン交換樹脂による種々の金属イオン
の分離
陰イオン交換樹脂を用いてFe(Ⅲ)、Ni(Ⅱ)、Co(Ⅱ)イオンの分離
15週 試験答案の返却及び解説 試験問題の解説及びポートフォリオの記入
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力工学基礎工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)物理、化学、情報、工学についての基礎的原理や現象を、実験を通じて理解できる。3後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14
物理、化学、情報、工学における基礎的な原理や現象を明らかにするための実験手法、実験手順について説明できる。3後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14
実験装置や測定器の操作、及び実験器具・試薬・材料の正しい取扱を身に付け、安全に実験できる。3後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14
実験データの分析、誤差解析、有効桁数の評価、整理の仕方、考察の論理性に配慮して実践できる。3後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14
実験テーマの目的に沿って実験・測定結果の妥当性など実験データについて論理的な考察ができる。3後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14
実験ノートや実験レポートの記載方法に沿ってレポート作成を実践できる。3後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14
専門的能力分野別の工学実験・実習能力化学・生物系分野【実験・実習能力】有機化学実験収率の計算ができる。3後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14
分析化学実験中和滴定法を理解し、酸あるいは塩基の濃度計算ができる。4後11,後12
物理化学実験温度、圧力、容積、質量等を例にとり、測定誤差(個人差・器差)、実験精度、再現性、信頼性、有効数字の概念を説明できる。3後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14

評価割合

試験レポートその他合計
総合評価割合108010000100
知識の基本的な 理       解850000058
思考・推論・創造 へ の 適 応 力210000012
汎用的技能010000010
態度・志向性 (人間力)001000010
総合的な学習経験 と創造的思考力010000010