無機材料化学

科目基礎情報

学校 都城工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 無機材料化学
科目番号 0069 科目区分 専門 / コース必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 物質工学科 対象学年 4
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 「新無機材料科学」 足立吟也 島田昌彦 南努編書 株式会社化学同人 978-4-7598-0212-2
担当教員 野口 大輔

到達目標

1)材料科学で使われている諸原理を原子や分子の概念に基づいて説明できる。
2)固体化学から見た原子構造・化学結合・化学反応が説明できる。
3)機能性発現の原理が説明できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安       A標準的な到達レベルの目安       B未到達レベルの目安     C(学生記入欄) 到達したレベルに〇をすること。
評価項目1材料科学で使われている諸原理を用いて新規な材料設計の提案ができる。材料科学で使われている諸原理を原子や分子の概念に基づいて説明できる。原子や分子の概念について説明できる。  A ・ B ・ C
評価項目2無機材料の構造を固体化学からみた原子構造・化学結合・化学反応を用いて説明できる。固体化学から見た原子構造・化学結合・化学反応が説明できる。原子構造・化学結合・化学反応について説明できる。  A ・ B ・ C
評価項目3身近な無機材料の機能性について諸原理を利用して説明できる。機能性発現の原理が説明できる。無機材料の機能性について説明できる。  A ・ B ・ C

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 B 説明 閉じる
JABEE c 説明 閉じる
JABEE d 説明 閉じる

教育方法等

概要:
この科目は企業で材料開発・分析に従事していた教員が、その経験を活かし、化学の立場で材料をとらえ、固体の化学結合と構造および反応の基礎概念について講義を行うものである。さらに、その応用である無機材料の物性と合成方法について理解する。
授業の進め方・方法:
講義内容をまとめた資料に基づいて、プロジェクターを用いて説明を行う。事前学習により、当該授業時間で進行する部分を無機化学、物理化学にて復習すること。
注意点:
授業中に補足資料を配布し、ノートを作成する場合があるので、のりやはさみ等を用意する。

ポートフォリオ

(学生記入欄)
【理解の度合】理解の度合について記入してください。
      (記入例)ファラデーの法則、交流の発生についてはほぼ理解できたが、渦電流についてはあまり理解できなかった。
 ・前期中間試験まで: 
                                      
 ・前期末試験まで :
                                       
 ・後期中間試験まで:
                                       
 ・学年末試験まで :

                                       
【試験の結果】定期試験の点数を記入し、試験全体の総評をしてください。
       (記入例)ファラデーの法則に関する基礎問題はできたが、応用問題が解けず、理解不足だった。
 ・前期中間試験 点数:      総評:                                       

 ・前期末試験  点数:      総評:                                       

 ・後期中間試験 点数:      総評:                                       

 ・学年末試験  点数:      総評:                                       


【総合到達度】「到達目標」どおりに達成することができたかどうか、記入してください。
 ・総合評価の点数:      総評:                                       


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(教員記入欄)
【授業計画の説明】実施状況を記入してください。
  
  
【授業の実施状況】実施状況を記入してください。
  ・前期中間試験まで:  
                                     
  ・前期末試験まで :                                       

  ・後期中間試験まで:                                       

  ・学年末試験まで : 
        
                                
【評価の実施状況】総合評価を出した後に記入してください。
 
    

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 物質と材料(1) 固体とは何か及び物質と材料の定義について知る。
2週 物質と材料(2) 原子半径・イオン半径・共有結合半径について理解する。
3週 物質と材料(3) イオン結合・共有結合について理解する。
4週 物質と材料(4) 金属結合・配位結合について理解する。
5週 固体の構造(1) 構造の表現について理解する。
6週 固体の構造(2) 化学結合と結晶について理解する。
7週 固体の構造(3) 最密構造と結晶構造及び格子エネルギーついて理解する。
8週 固体の構造(4) 無機化合物の代表的な結晶構造について理解する。
2ndQ
9週 前期中間試験
10週 固体の熱力学(1) 相平衡と相図及び相転移について理解する。
11週 固体の熱力学(2) 純物質と固溶体及びアモルファスの熱力学について理解する。
12週 格子欠陥(1) 格子欠陥の種類について知る。
13週 格子欠陥(2) 点欠陥について理解する。
14週 格子欠陥(3) 線欠陥について理解する。
15週 格子欠陥(4) 面欠陥について理解する。
16週
後期
3rdQ
1週 固体の焼結(1) 焼結の理論について理解する。
2週 固体の焼結(2) 焼結法について理解する。
3週 固体のキャラクタリゼーション(1) XPS、XRD、TEMの原理について理解する。
4週 固体のキャラクタリゼーション(2) SEM、IR、Raman分光の原理について理解する。
5週 固体の電気的特性(1) 固体中の電子やイオンの動き、電子伝導について理解する。
6週 固体の電気的特性(2) 超伝導について理解する。
7週 固体の電気的特性(3) 誘電性について理解する。
8週 後期中間試験
4thQ
9週 固体の電気的特性(4) 半導体の製造方法及び機能について理解する。
10週 固体の電気的特性(5) 半導体の応用について理解する。
11週 固体の磁気的性質(1) 反磁性と常磁性について理解する。
12週 固体の磁気的性質(2) 磁気的相互作用と磁気配列について理解する。
13週 固体の磁気的性質(3) 磁性の測定法について理解する。
14週 固体の磁気的性質(4) 永久磁石と軟磁性体について理解する。
15週 固体の磁気的性質(5) 磁気記録材料と磁気冷凍について理解する。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学化学・生物系分野無機化学主量子数、方位量子数、磁気量子数について説明できる。4
電子殻、電子軌道、電子軌道の形を説明できる。4
パウリの排他原理、軌道のエネルギー準位、フントの規則から電子の配置を示すことができる。4
価電子について理解し、希ガス構造やイオンの生成について説明できる。4
元素の周期律を理解し、典型元素や遷移元素の一般的な性質を説明できる。4
イオン化エネルギー、電子親和力、電気陰性度について説明できる。4
イオン結合と共有結合について説明できる。4
基本的な化学結合の表し方として、電子配置をルイス構造で示すことができる。4
金属結合の形成について理解できる。4
代表的な分子に関して、原子価結合法(VB法)や分子軌道法(MO法)から共有結合を説明できる。4
電子配置から混成軌道の形成について説明することができる。4
結晶の充填構造・充填率・イオン半径比など基本的な計算ができる。4
配位結合の形成について説明できる。4
水素結合について説明できる。4
代表的な元素の単体と化合物の性質を説明できる。4
物理化学相律の定義を理解して、純物質、混合物の自由度(温度、圧力、組成)を計算し、平衡状態を説明できる。4
均一および不均一反応の平衡を説明できる。3

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合10000000100
知識の基本的な理解600000060
思考・推論・創造への適応力400000040
汎用的技能0000000
態度・志向性(人間力)0000000
総合的な学習経験と創造的思考力0000000