微分方程式

科目基礎情報

学校 都城工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 微分方程式
科目番号 0074 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 物質工学科 対象学年 4
開設期 通年 週時間数 前期:2 後期:2
教科書/教材 新応用数学 (大日本図書 )/ 新応用数学問題集 (大日本図書 )978-4477027166
担当教員 友安 一夫

到達目標

1)ラプラス変換の計算は定義による広義積分の計算や公式を利用した計算ができる.
2)ヘビサイド法による部分分数分解ができ,その結果,逆ラプラス変換が素早くできる.
3)1,2階の線形常微分方程式,高階の常微分方程式,連立微分方程式,積分方程式がラプラス変換を用いて解ける.
4)フーリエ級数の計算ができ,フーリエの収束定理を使いこなすことができる.
5)フーリエ変換が計算でき,フーリエの積分定理及び反転公式を使いこなすことができる.
6)線形偏微分方程式の一般解を求められ,拡散方程式や波動方程式を解くことができる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安       A標準的な到達レベルの目安       B未到達レベルの目安     C(学生記入欄) 到達したレベルに〇をすること。
評価項目1ラプラス変換の計算は定義による広義積分の計算や公式を利用した計算はもとより,直接公式が適用できないものも式変形を工夫して計算できる.ラプラス変換の計算は定義による広義積分の計算や公式を利用した計算ができる.ラプラス変換の計算は公式を利用した計算ができる.  A ・ B ・ C
評価項目2ラプラス変換表から逆ラプラス変換できるのに加えて,ヘビサイド法I, II,IIIを駆使して部分分数分解することにより,逆ラプラス変換が素早くできる.ラプラス変換表から逆ラプラス変換できるのに加えて,ヘビサイド法I, IIによる部分分数分解することにより,逆ラプラス変換が素早くできる.ラプラス変換表と逆ラプラス変換の線形性からすぐに逆ラプラス変換できるものに対しては求めることができる.  A ・ B ・ C
評価項目31,2階の線形常微分方程式,高階の常微分方程式の特殊解や一般解,連立微分方程式,積分方程式がラプラス変換を用いて求められる.1,2階の線形常微分方程式,高階の常微分方程式の特殊解や一般解を求めることができる.1,2階の線形常微分方程式の特殊解や一般解を求めることができる.  A ・ B ・ C
評価項目4一般の周期関数のグラフがかけ,またそのフーリエ級数が求められる.さらに,フーリエの収束定理を理解してその応用として級数の値を計算できる.一般の周期関数のグラフがかけ,またそのフーリエ級数が求められる.また,関数の偶奇性を判断し,余弦級数や正弦級数を求められる.周期2πの周期関数のフーリエ級数が求められ,区間毎に定義された周期関数のグラフがかける.  A ・ B ・ C
評価項目5フーリエ変換,余弦・正弦変換の計算,及びその応用として広義積分を計算できる.さらに,フーリエ変換の性質からいくつかの特徴的な関数のフーリエ変換を計算できたり,スペクトルを求めることができる.フーリエ変換,余弦変換及び,正弦変換を求められる.さらに,フーリエの積分定理及び反転公式を応用して広義積分を計算できる.フーリエ変換が計算でき,フーリエの積分定理及び反転公式を応用して広義積分を計算できる.  A ・ B ・ C
評価項目6線形偏微分方程式の求積法や変数変換により一般解を求められ,拡散方程式や波動方程式をフーリエ級数やフーリエ変換を応用し解くことができる.線形偏微分方程式の求積法や変数変換により一般解を求められ,拡散方程式や波動方程式をフーリエ級数を応用し解くことができる.線形偏微分方程式の求積法や変数変換により一般解を求められる.  A ・ B ・ C

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 B 説明 閉じる
JABEE c 説明 閉じる
JABEE d 説明 閉じる

教育方法等

概要:
工学や自然科学の分野に於ける現象の記述には微分方程式が用いられることが多い.ここでは微分積分学と線形代数学で学んだ内容を踏まえて,線形微分方程式,ラプラス変換,フーリエ解析の基礎を学ぶ.授業においては問題演習を重視し,学生自身がより深い理解を得られることを目標とする.
授業の進め方・方法:
1)微分積分学I, II及び代数学の内容を十分理解しておくことが求められる.また,3年次に学習した 1階及び2階の線形微分方程式の解法を復習しておくこと.
2)講義の単元毎に提示される課題のプリント等を復習をかねて勉強し,提出すること.
注意点:
定期試験は全学科で共通試験で実施する.

ポートフォリオ

(学生記入欄)
【理解の度合】理解の度合について記入してください。
      (記入例)ファラデーの法則、交流の発生についてはほぼ理解できたが、渦電流についてはあまり理解できなかった。
 ・前期中間試験まで: 
                                      
 ・前期末試験まで :
                                       
 ・後期中間試験まで:
                                       
 ・学年末試験まで :

                                       
【試験の結果】定期試験の点数を記入し、試験全体の総評をしてください。
       (記入例)ファラデーの法則に関する基礎問題はできたが、応用問題が解けず、理解不足だった。
 ・前期中間試験 点数:      総評:                                       

 ・前期末試験  点数:      総評:                                       

 ・後期中間試験 点数:      総評:                                       

 ・学年末試験  点数:      総評:                                       


【総合到達度】「到達目標」どおりに達成することができたかどうか、記入してください。
 ・総合評価の点数:      総評:                                       


-------------------------------------------------------------------------------------------------------------------
(教員記入欄)
【授業計画の説明】実施状況を記入してください。
  
  
【授業の実施状況】実施状況を記入してください。
  ・前期中間試験まで:  
                                     
  ・前期末試験まで :                                       

  ・後期中間試験まで:                                       

  ・学年末試験まで : 
        
                                
【評価の実施状況】総合評価を出した後に記入してください。
 
    

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ラプラス変換の定義 ラプラス変換の定義から基本的な関数のラプラス変換ができるようになる.
2週 相似性と移動法則 ラプラス変換の相似性と移動法則が使えるようになる.
3週 微分法則と積分法則 ラプラス変換の微分法則と積分法則が使えるようになる.
4週 逆ラプラス変換 逆ラプラス変換の計算ができるようになる.
5週 ヘビサイド法Iと逆ラプラス変換 ヘビサイド法Iによる部分分数分解と逆ラプラス変換の計算ができるようになる.
6週 ヘビサイド法IIと逆ラプラス変換 ヘビサイド法IIによる部分分数分解と逆ラプラス変換の計算ができるようになる.
7週 ヘビサイド法IIIと逆ラプラス変換 ヘビサイド法IIIによる部分分数分解と逆ラプラス変換の計算ができるようになる.
8週 ラプラス変換と逆ラプラス変換の復習 ラプラス変換や逆ラプラス変換を自由自在に計算できるようになる.
2ndQ
9週 前期中間試験
10週 微分方程式の初期値問題 1階,2階の微分方程式の初期値問題をラプラス変換より,解くことができるようになる.
11週 微分方程式の一般解 1階,2階の微分方程式の一般解をラプラス変換より,解くことができるようになる.
12週 畳込みと積分方程式 畳込みの計算と畳込みを含む形の積分方程式を解くことができるようになる.
13週 伝達関数とデルタ関数 伝達関数とインパルス応答,単位ステップ応答の計算ができるようになる.
14週 いろいろな微分方程式の解法 高階の常微分方程式や連立常微分方程式をラプラス変換により,解くことができるようになる.
15週 ラプラス変換の応用のまとめ ラプラス変換を用いて自由自在に線形の微分方程式が解けるようになる.
16週 前期末試験答案の返却及び解説
後期
3rdQ
1週 周期2πの関数のフーリエ級数 周期2πのフーリエ級数を求めることができるようになる.
2週 一般周期関数のフーリエ級数 一般周期のフーリエ級数を求めることができるようになる.
3週 余弦級数と正弦級数 隅関数・奇関数のフーリエ級数を求めることができるようになる.
4週 フーリエの収束定理とその応用 フーリエの収束定理を理解して,特殊な級数の和を計算できるようになる.
5週 偏微分方程式の一般解 線形偏微分方程式の一般解を求めることができるようになる.
6週 偏微分方程式の完全解 線形偏微分方程式の完全解を求めることができるようになる.
7週 フーリエ級数と拡散方程式 拡散方程式の解を求めることができるようになる.
8週 後期中間試験
4thQ
9週 複素フーリエ級数 複素フーリエ級数の計算ができるようになる.
10週 フーリエ変換の導入 フーリエ変換の計算ができるようになる.
11週 フーリエの積分定理 フーリエ変換の計算,及びフーリエ積分定理を適用し,ある種の広義積分を計算できるようになる.
12週 フーリエ余弦変換と正弦変換 偶関数,奇関数のフーリエ変換の計算ができるようになる.
13週 フーリエ変換の性質と公式 フーリエ変換の公式を理解し,適用することができるようになる.
14週 スペクトル スペクトルを求めることができるようになる.
15週 フーリエ変換と拡散方程式 フーリエ変換を用いて,拡散方程式の解を求められるようになる.
16週 学年末試験答案の返却及び解説

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力数学数学数学微分方程式の意味を理解し、簡単な変数分離形の微分方程式を解くことができる。3前9,前10,前13
簡単な1階線形微分方程式を解くことができる。3前9,前10,前13
定数係数2階斉次線形微分方程式を解くことができる。3前9,前10,前13,前14

評価割合

定期試験実力試験レポート課題合計
総合評価割合601030100
知識の基本的な理解50102585
思考・推論・創造への適応力100515