反応工学

科目基礎情報

学校 都城工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 反応工学
科目番号 0076 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 物質工学科 対象学年 5
開設期 通年 週時間数 1
教科書/教材 保田宏,関沢恒男著「反応工学概論」(日刊工業新聞)
担当教員 清山 史朗

到達目標

1)反応速度の量的関係が理解できること
2)各種反応速度式の導出が出来ること.
3)吸着機構を理解し,吸着速度式が導出できること.
4)等温回分操作および押出し流れ操作の速度式の積分形が導出できること.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1複合反応等の複雑な反応系で反応物の組成や濃度を算出できる.反応速度の量的関係が理解できる.単一反応の量的関係は理解できる.
評価項目2反応機構を理解し,定常状態近似法,律速段階近似法により正確に反応速度式が導出できる.反応速度式の導出が出来る.量論式は理解できる.
評価項目3ラングミュア型吸着等温式,Langmuir-Hinshelwood型速度式を理解し,いずれの型を用いても吸着速度式が導出できる.吸着速度式が導出できる.ラングミュア型吸着等温式は理解できる
評価項目4等温回分操作,押出し流れ操作および完全混合流れ操作の速度式が導出でき,反応装置の設計ができる.等温回分操作および押出し流れ操作の速度式の積分形が導出できる.完全混合流れ操作の速度式が理解できる.

学科の到達目標項目との関係

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教育方法等

概要:
1)化学反応速度の概念とその定量的取り扱い法を理解する.
2)化学反応速度の理論的解釈を理解し,速度式との関連を理解する.
3)化学反応速度の実験的解析法を理解し,利用できる.
授業の進め方・方法:
授業中に行った演習問題を繰り返し解き,理解を深めること.
注意点:
・前期中間試験,前期末試験および学年末試験の成績を平均する.
・学年成績60点以上を合格とする.

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 反応の量論的関係1(単一反応と複合反応) 単一反応と複合反応が理解できる
2週 反応の量論的関係2(変化率) 変化率が理解できる
3週 反応の量論的関係3(濃度と分圧) 濃度と分圧が理解できる
4週 反応の量論的関係4(対原料モル比) 対原料モル比が理解できる
5週 反応速度の実測(静止法ー回分式操作の基礎式,反応速度の求め方) 回分式操作の基礎式,反応速度の求め方が理解できる
6週 反応速度の定義1(反応速度の定義,均相内反応と界面反応) 反応速度の定義,均相内反応と界面反応が理解できる
7週 反応速度の定義2(反応速度式) 反応速度式が理解できる
8週 前期中間試験
2ndQ
9週 反応速度式1(量論式と速度) 量論式と速度が理解できる
10週 反応速度式2(中間生成物の擬定常状態) 中間生成物の擬定常状態が理解できる
11週 反応速度式3(連鎖反応の速度) 連鎖反応の速度が理解できる
12週 吸着速度と吸着平衡1(吸着速度と平衡) 吸着速度と平衡が理解できる
13週 吸着速度と吸着平衡2(界面反応速度式) 界面反応速度式が理解できる
14週 等温回分操作の設計1(単一反応の定密度系操作) 単一反応の定密度系操作が理解できる
15週 等温回分操作の設計2(複合反応の定密度系操作) 複合反応の定密度系操作が理解できる
16週 演習 演習により,前期末試験の範囲を復習する
後期
3rdQ
1週 押出し流れ操作1(液相反応系押出し流れ操作1) 液相反応系押出し流れ操作について理解する
2週 押出し流れ操作1(液相反応系押出し流れ操作2) 液相反応系押出し流れ操作について理解する
3週 押出し流れ操作1(液相反応系押出し流れ操作3) 液相反応系押出し流れ操作について理解する
4週 押出し流れ操作2(気相反応系押出し流れ操作1) 気相反応系押出し流れ操作について理解する
5週 押出し流れ操作2(気相反応系押出し流れ操作2) 気相反応系押出し流れ操作について理解する
6週 押出し流れ操作2(気相反応系押出し流れ操作3) 気相反応系押出し流れ操作について理解する
7週 完全混合流れ操作1(操作の基礎式1) 完全混合流れ操作の基礎式について理解する
8週 完全混合流れ操作1(操作の基礎式2) 完全混合流れ操作の基礎式について理解する
4thQ
9週 完全混合流れ操作1(操作の基礎式3) 完全混合流れ操作の基礎式について理解する
10週 完全混合流れ操作2(多段操作,反応速度の実測1) 完全混合流れ操作の多段操作について理解する
11週 完全混合流れ操作2(多段操作,反応速度の実測2) 完全混合流れ操作における反応速度の実測について理解する
12週 完全混合流れ操作2(多段操作,反応速度の実測3) 完全混合流れ操作における反応速度の実測について理解する
13週 反応工学の実例(特許・最先端研究から見た反応工学の応用1) 最新研究から分離(吸着・抽出)に関する文献を読み発表する
14週 反応工学の実例(特許・最先端研究から見た反応工学の応用2) 最新研究から分離(吸着・抽出)に関する文献を読み発表する
15週 反応工学の実例(特許・最先端研究から見た反応工学の応用3) 最新研究から分離(吸着・抽出)に関する文献を読み発表する
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学化学・生物系分野物理化学反応速度の定義を理解して、実験的決定方法を説明できる。4前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前9
反応速度定数、反応次数の概念を理解して、計算により求めることができる。4前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前9
微分式と積分式が相互に変換できて半減期が求められる。4前6,前14,前15,前16
律速段階近似、定常状態近似等を理解し、応用できる。4前11,前12,前13
化学工学バッチ式と連続式反応装置について特徴や用途を理解できる。4後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオ自己学習合計
総合評価割合70000030100
基礎的能力5000001060
専門的能力2000002040
分野横断的能力0000000