細胞・遺伝子工学

科目基礎情報

学校 都城工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 細胞・遺伝子工学
科目番号 0082 科目区分 専門 / コース必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 物質工学科 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 田村隆明・村松正實、「基礎分子生物学」東京化学同人 ISBN978-4-8079-0902-5
担当教員 濵田 英介

到達目標

1)遺伝子の取り扱い方と遺伝子工学で何ができるか、その可能性と意義を理解できること。
2)病気や生物の進化に大きな影響を及ぼす突然変異について理解できること。
3)遺伝子の検出や延期配列の決定法などの理論が理解できること。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安       A標準的な到達レベルの目安       B未到達レベルの目安     C(学生記入欄) 到達したレベルに〇をすること。
評価項目1細胞・遺伝子工学に関する現象・理論・技術を文章のみで説明できる。細胞・遺伝子工学に関する現象・理論・技術を文章と図を用いて説明できる。細胞・遺伝子工学に関する現象・理論・技術を図や表を用いて説明できる。  A ・ B ・ C
評価項目2遺伝子の変異とその修復、その検出法等を理解し、実用面での応用を提案できる。遺伝子の変異と生物の進化や遺伝子欠陥による病気との関連性を理解し、説明できる。伝子の変異について説明できる。  A ・ B ・ C
評価項目3遺伝子組み換え技術とその最新の応用に関して説明でき、課題と技術の将来性を考察できる。遺伝子組み換え技術とその最新の応用に関して説明できる。遺伝子組み換え技術を説明できる。  A ・ B ・ C

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 B 説明 閉じる
JABEE a 説明 閉じる
JABEE c 説明 閉じる

教育方法等

概要:
遺伝子の変異の意味と遺伝子上の塩基配列から何が判るかを解説する。また、非常に進歩の速い細胞・遺伝子工学の基本的な研究方法を具体的かつ平易に解説し、細胞・遺伝子工学で何ができるか理解する。さらにこの技術が社会に及ぼす影響について考える。
授業の進め方・方法:
1)分子生物学・生化学の基本的知識を必要とする。
2)自己学習においては、教科書、専門誌、URL等を利用して行うこと。
注意点:
1)前回の授業内容を復習しておくこと。
2) 教科書の授業範囲を熟読しておくこと。

ポートフォリオ

(学生記入欄)
【理解の度合】理解の度合について記入してください。
      (記入例)ファラデーの法則、交流の発生についてはほぼ理解できたが、渦電流についてはあまり理解できなかった。
 ・前期中間試験まで: 
                                      
 ・前期末試験まで :
                                       
                                       
【試験の結果】定期試験の点数を記入し、試験全体の総評をしてください。
       (記入例)ファラデーの法則に関する基礎問題はできたが、応用問題が解けず、理解不足だった。
 ・前期中間試験 点数:      総評:                                       

 ・前期末試験  点数:      総評:                                       


【総合到達度】「到達目標」どおりに達成することができたかどうか、記入してください。
 ・総合評価の点数:      総評:                                       


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(教員記入欄)
【授業計画の説明】実施状況を記入してください。
  
  
【授業の実施状況】実施状況を記入してください。
  ・前期中間試験まで:  
                                     
  ・前期末試験まで :                                       

                                        
【評価の実施状況】総合評価を出した後に記入してください。
 
    

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 授業計画の説明
1.転写・翻訳・複製に関する確認(演習と復習課題を課す)
授業計画・達成目標・成績の評価方法等の説明。転写・翻訳・複製に関して、基本的事項を確認・復習し、次の授業の準備をする。
2週 2. DNA突然変異の定義について・(前回の課題回答の説明と復習課題を課す) 進化と多様性、病気、育種に見られる突然変異の意味を理解する.突然変異と環境変異の違いを理解する.
3週 3. 突然変異の種類・(同上) 突然変異における塩基対置換、欠失、挿入、逆位、重複の5種類を知り、進化に伴なうDNAの増大や多様性等との関係を考察できる.
4週 4. 変異原物質と変異原性試験・(同上) DNA上に突然変異を引き起こす変異原物質と変異原性の確認試験法などを理解する.
5週 5. 変異速度の求め方・(同上) 突然変異が生ずる頻度、進化速度の求め方を個体および細胞レベルの生命現象やタンパクの種類と関連付けて理解できる.
6週 6. 変異の修復・(同上) DNAの変異を修復するメカニズムが多数存在することを知り、生命に重大な危害が生ずるのを防いでいることを理解する.
7週 7. DNAの取り扱い方・(同上) 実験におけるDNA取扱い上の注意事項を、タンパクやRNAと関連付けて理解する.細胞からDNAを抽出する技術とその理論的背景を理解する.
8週 8. 遺伝子の増幅と検出・(同上)
遺伝子を増幅する技術のPCR法とその応用例を理解する.
2ndQ
9週 前期中間試験
10週 試験答案の返却及び解説
11週 9. 遺伝子診断・ハイブリダイゼーションの応用・(同上) ハイブリダイゼーションの意味と応用等について理解する.特定DNAの検出法やマイクロアレイ法について理解する.
12週 10. DNA組換え技術Ⅰ・(同上) DNA組換え技術の原理と目的、組換えDNA実験に用いられる酵素類、宿主とベクターの関係、組換え体の作製等について理解する.
13週 11.DNA組換え技術Ⅱ・(同上) DNAクローニングとcDNAクローニングの違いを説明できる.マーカー遺伝子の設計思想を理解できる.
14週 12.ゲノム編集について・(同上) ゲノム編集技術の原理とその応用を理解する.ゲノム編集の課題を考察できる.
15週 13.DNA塩基配列決定法(前回の課題回答の説明と演習) DNA塩基配列決定法の原理を理解する.次世代シーケンサーの原理を理解できる.
16週 前期末試験
(17週目は試験答案の返却・解説及びポートフォリオの記入)

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学化学・生物系分野基礎生物原核生物と真核生物の違いについて説明できる。3前1,前15
核、ミトコンドリア、葉緑体、細胞膜、細胞壁、液胞の構造と働きについて説明できる。3前15
DNAの構造について遺伝情報と結びつけて説明できる。3前2,前4,前6,前7
遺伝情報とタンパク質の関係について説明できる。3前2,前5,前6,前7
ゲノムと遺伝子の関係について説明できる。3前2,前6,前7
生物化学タンパク質の機能をあげることができ、タンパク質が生命活動の中心であることを説明できる。3前4
ヌクレオチドの構造を説明できる。4前2,前6,前7
DNAの二重らせん構造、塩基の相補的結合を説明できる。4前2,前6,前7,前10
DNAの半保存的複製を説明できる。4前3
RNAの種類と働きを列記できる。4前3
コドンについて説明でき、転写と翻訳の概要を説明できる。4前3,前4
生物工学原核微生物の種類と特徴について説明できる。3前15

評価割合

試験小テストレポート態度合計
総合評価割合90550100
知識の基本的理解6050065
思考・推論・創造への適応力3005035
汎用的技能00000
態度・志向性(人間力)00000
総合的な学習経験と創造的思考力00000