細胞・遺伝子工学

科目基礎情報

学校 都城工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 細胞・遺伝子工学
科目番号 0086 科目区分 専門 / コース必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 物質工学科 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 田村隆明・村松正實、「基礎分子生物学」東京化学同人
担当教員 濵田 英介

到達目標

1)遺伝子の取り扱い方と遺伝子工学で何ができるか、その可能性と意義を理解できること。
2)病気や生物の進化に大きな影響を及ぼす突然変異について理解できること。
3)遺伝子の検出や延期配列の決定法などの理論が理解できること。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1細胞・遺伝子工学に関する現象・理論・技術を文章のみで説明できる。細胞・遺伝子工学に関する現象・理論・技術を文章と図を用いて説明できる。細胞・遺伝子工学に関する現象・理論・技術を図や表を用いて説明できる。
評価項目2遺伝子の変異とその修復、その検出法等を理解し、実用面での応用を提案できる。遺伝子の変異と生物の進化や遺伝子欠陥による病気との関連性を理解し、説明できる。伝子の変異について説明できる。
評価項目3遺伝子組み換え技術とその最新の応用に関して説明でき、課題と技術の将来性を考察できる。遺伝子組み換え技術とその最新の応用に関して説明できる。遺伝子組み換え技術を説明できる。

学科の到達目標項目との関係

JABEE (a) 説明 閉じる
JABEE (c) 説明 閉じる
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教育方法等

概要:
遺伝子の変異の意味と遺伝子上の塩基配列から何が判るかを解説する。また、非常に進歩の速い細胞・遺伝子工学の基本的な研究方法を具体的かつ平易に解説し、細胞・遺伝子工学で何ができるか理解する。さらにこの技術が社会に及ぼす影響について考える。
授業の進め方・方法:
1)分子生物学・生化学の基本的知識を必要とする。
2)自己学習においては、教科書、専門誌、URL等を利用して行うこと。
注意点:
1)前回の授業内容を復習しておくこと。
2) 教科書の授業範囲を熟読しておくこと。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 授業計画の説明
1. 遺伝子について
授業計画・達成目標・成績の評価方法等の説明
突然変異の起こるメカニズムとその修復、進化速度の求め方、DNAの組換えが自然界で起こるメカニズムについて解説する.
変異源物質や変異源性の確認試験法などを解説する。
2週 1. 遺伝子について 突然変異の起こるメカニズムとその修復、進化速度の求め方、DNAの組換えが自然界で起こるメカニズムについて解説する.
変異源物質や変異源性の確認試験法などを解説する。
3週 1. 遺伝子について 突然変異の起こるメカニズムとその修復、進化速度の求め方、DNAの組換えが自然界で起こるメカニズムについて解説する.
変異源物質や変異源性の確認試験法などを解説する。
4週 2. 遺伝子の取り扱い方 細胞からDNA,RNAの抽出と定量方法について解説する
5週 2. 遺伝子の取り扱い方 細胞からDNA,RNAの抽出と定量方法について解説する
6週 3. 遺伝子の解析 PCR法、塩基配列の決定の基礎と応用等について解説する.
7週 3. 遺伝子の解析 PCR法、塩基配列の決定の基礎と応用等について解説する.
8週 前期中間試験
2ndQ
9週 試験答案の返却及び解説
10週 4. 遺伝子の検出 ハイブリダイゼーションの意味と応用等について解説する.
11週 5. 遺伝子工学Ⅰ 組換えDNAの原理と目的、組換えDNA実験に用い
られる酵素類、宿主とベクターの関係、組換え体の作製、cDNAクローニング技術等を解説する。
12週 5. 遺伝子工学Ⅰ 組換えDNAの原理と目的、組換えDNA実験に用い
られる酵素類、宿主とベクターの関係、組換え体の作製、cDNAクローニング技術等を解説する。
13週 6.遺伝子工学Ⅱ 遺伝子組換えの実施例について解説する。
また、DNA組換え実験の安全性と社会的問題についても解説する。
14週 7.遺伝子工学Ⅲ 進化工学、マイクロアレイ、iPS細胞、細胞合
成など最近の技術的進歩について解説する。
15週 8.細胞培養と細胞融合 細胞培養技術と細胞融合技術の原理と目的、
その方法を解説した後、応用例と問題点を考える。
16週 試験答案の返却及び解説

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学化学・生物系分野基礎生物原核生物と真核生物の違いについて説明できる。3前1,前15
核、ミトコンドリア、葉緑体、細胞膜、細胞壁、液胞の構造と働きについて説明できる。3前15
DNAの構造について遺伝情報と結びつけて説明できる。3前2,前4,前6,前7
遺伝情報とタンパク質の関係について説明できる。3前2,前5,前6,前7
ゲノムと遺伝子の関係について説明できる。3前2,前6,前7
生物化学タンパク質の機能をあげることができ、タンパク質が生命活動の中心であることを説明できる。3前4
ヌクレオチドの構造を説明できる。4前2,前6,前7
DNAの二重らせん構造、塩基の相補的結合を説明できる。4前2,前6,前7,前10
DNAの半保存的複製を説明できる。4前3
RNAの種類と働きを列記できる。4前3
コドンについて説明でき、転写と翻訳の概要を説明できる。4前3,前4
生物工学原核微生物の種類と特徴について説明できる。3前15
遺伝子組換え技術の原理について理解している。4前10,前11,前12
バイオテクノロジーの応用例(遺伝子組換え作物、医薬品、遺伝子治療など)について説明できる。3前10,前11,前12
バイオテクノロジーが従来の技術に対して優れている点について説明できる。4前6,前7,前12,前13,前14
遺伝子組み換え技術のリスクと安全策について説明できる。3前10,前13,前14

評価割合

試験小テストレポート態度合計
総合評価割合8010100100
知識の基本的理解60105075
思考・推論・創造への適応力2005025
汎用的技能00000
態度・志向性(人間力)00000
総合的な学習経験と創造的思考力00000