食品工学

科目基礎情報

学校 都城工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 食品工学
科目番号 0088 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 物質工学科 対象学年 5
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 配布資料【参考資料:食品工業とバイオテクノロジー、貝沼圭二(明文書房)(ISBN: 9784839103132);食品機能科学、中村良ら(三共出版)(ISBN: 9784782702482);ワトソンの組換え DNA の分子生物学、著:Watson ら 訳:松橋ら (丸善)(ISBN: 9784621080436)】
担当教員 高橋 利幸

到達目標

1)食品工学に関する基礎知識について理解する。
2)食品工学におけるバイオテクノロジーの利用法について理解する。
3)様々な食品生産方法を自ら調査し、自主的に学習する能力を向上させる。また、その調査内容の発表と討議を通し、コミュニケーション能力を向上させる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安(A)標準的な到達レベルの目安(B)未到達レベルの目安(C)(学生記入欄) 到達したレベルに〇をすること。
評価項目1食品工学に関する基礎知識を理解し、その工学的意義を説明できる。食品工学に関する基礎知識を理解し、説明できる。食品工学に関する基礎知識の一部を理解し、説明できる。A ・ B ・ C
評価項目2食品工学におけるバイオテクノロジーの利用法について理解し、その工学的な意義を説明できる。食品工学におけるバイオテクノロジーの利用法について理解し、説明できる。食品工学におけるバイオテクノロジーの利用法の一部を理解し、説明できる。A ・ B ・ C
評価項目3食品生産方法を自ら調査し、その内容を分かり易くまとめ、発表できる。また、発表内容に関する詳細な討議を行うことができる。食品生産方法を自ら調査し、その内容を発表できる。また、発表内容に関する討議を行うことができる。食品生産方法を自ら調査し、調査不足はあるが、概ねその内容を発表できる。また、発表に関する一部の討議を行うことができる。A ・ B ・ C

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 B 説明 閉じる
JABEE b 説明 閉じる
JABEE c 説明 閉じる
JABEE d 説明 閉じる
JABEE f 説明 閉じる

教育方法等

概要:
本講義では、遺伝子組換え法や細胞融合法を利用した新規農作物・家畜作成及びバイオリアクターによる食品製造・加工技術の原理とこれらの安全性について理解する。また、様々な食品の製造法を学生自ら調査を行い、調査結果の発表と報告書を作成し、様々な食品の製造方法について理解を深める。
授業の進め方・方法:
1)配布資料を中心に授業を進めます。
2)自己学習としては、授業中に配布したプリントや紹介図書などを熟読すること。
3)事後学習としての授業内容の課題問題は、オンラインクイズ形式で行います。
注意点:
1)生物化学、化学工学の関連項目を十分に理解しておくこと。
2)復習に重点をおいて学習すること。
3)課されたグループワークや課題レポートは提出期限日までに提出すること。

ポートフォリオ

(学生記入欄)
【理解の度合】理解の度合について記入してください。
      (記入例)ファラデーの法則、交流の発生についてはほぼ理解できたが、渦電流についてはあまり理解できなかった。                                      
 ・後期中間試験まで:
                                       
 ・学年末試験まで :

                                       
【試験の結果】定期試験の点数を記入し、試験全体の総評をしてください。
       (記入例)ファラデーの法則に関する基礎問題はできたが、応用問題が解けず、理解不足だった。
 ・後期中間試験 点数:      総評:                                       

 ・学年末試験  点数:      総評:                                       


【総合到達度】「到達目標」どおりに達成することができたかどうか、記入してください。
 ・総合評価の点数:      総評:                                       


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(教員記入欄)
【授業計画の説明】実施状況を記入してください。
  
  
【授業の実施状況】実施状況を記入してください。
  ・後期中間試験まで:                                       

  ・学年末試験まで : 
        
                                
【評価の実施状況】総合評価を出した後に記入してください。
 
    

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 授業計画・達成目標・成績の評価方法等の説明と序論 食品工学の背景にあるニーズを説明できる。
2週 バイオテクノロジーと食品生産(遺伝子組換え技術の適用1) 遺伝子組換え技術に必要な遺伝子工学の基礎的知識を説明できる。
3週 バイオテクノロジーと食品生産(遺伝子組換え技術の適用2) 遺伝子組換え法による新規農作物・家畜・発酵細菌の作成法の原理を説明できる。
4週 バイオテクノロジーと食品生産(遺伝子組換え食品の安全性1) 食品の安全性評価方法の流れを説明できる。
5週 バイオテクノロジーと食品生産(遺伝子組換え食品の安全性2) 食品の安全性評価方法と関連して、疾病と食品との関係を説明できる。
6週 バイオテクノロジーと食品生産(細胞融合技術の適用1) 細胞融合技術の原理を説明できる、
7週 バイオテクノロジーと食品生産(細胞融合技術の適用2) 細胞融合法による新規農作物・発酵細菌の作成法の原理を説明できる。
8週 酵素利用と食品1 デンプン加工技術など酵素を利用した食品加工技術を挙げることができる。
4thQ
9週 酵素利用と食品2 酵素を利用した食品加工を含む物質生産技術として、固定化酵素法を説明できる。
10週 バイオリアクターと食品 固定化酵素法を活用した食品成分生産法として、バイオリアクターを用いた方法の説明ができる。
11週 様々な食品製造技術(グループワーク1:班編成と調査) 学生は少人数の班に分かれ、興味ある様々な食品生産方法について調査し、その内容を整理することができる。
12週 様々な食品製造技術(グループワーク2:発表内容の調査) 事前に調査した興味ある食品生産方法について、その内容を発表できるようにまとめることができる。
13週 様々な食品製造技術(グループワーク3:調査内容発表に関する配布資料とプレゼンテーション資料の作成) 事前に調査した興味ある食品生産方法について、その内容に関する配布資料(レジュメ)とプレゼンテーション資料を作成することができる。
14週 様々な食品製造技術(グループワーク4:調査内容の発表1) 事前に調査した興味ある食品生産方法について、グループでプレゼン発表することができる。
15週 様々な食品製造技術(グループワーク5:調査内容の発表2) 事前に調査した興味ある食品生産方法について、グループでプレゼン発表するとともに、他グループについて批評することができる。
16週 卒業試験

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学化学・生物系分野有機化学有機物が炭素骨格を持つ化合物であることを説明できる。2後8
分子の三次元的な構造がイメージでき、異性体について説明できる。2後8,後9
構造異性体、シスートランス異性体、鏡像異性体などを説明できる。2
高分子化合物がどのようなものか説明できる。3後9
代表的な高分子化合物の種類と、その性質について説明できる。3後9
高分子の分子量、一次構造から高次構造、および構造から発現する性質を説明できる。2後9
高分子の熱的性質を説明できる。2後9
重合反応について説明できる。2
化学工学バッチ式と連続式反応装置について特徴や用途を理解できる。2後10
基礎生物酵素とは何か説明でき、代謝における酵素の役割を説明できる。3後9,後10
DNAの構造について遺伝情報と結びつけて説明できる。2
遺伝情報とタンパク質の関係について説明できる。3後2
ゲノムと遺伝子の関係について説明できる。2
生物化学タンパク質、核酸、多糖がそれぞれモノマーによって構成されていることを説明できる。3後8
生体物質にとって重要な弱い化学結合(水素結合、イオン結合、疎水性相互作用など)を説明できる。2
単糖と多糖の生物機能を説明できる。3後8
単糖の化学構造を説明でき、各種の異性体について説明できる。2後8
グリコシド結合を説明できる。3後8
多糖の例を説明できる。3後8
脂質の機能を複数あげることができる。1
トリアシルグリセロールの構造を説明できる。脂肪酸の構造を説明できる。2
タンパク質の機能をあげることができ、タンパク質が生命活動の中心であることを説明できる。3
アミノ酸の構造とペプチド結合の形成について構造式を用いて説明できる。1
タンパク質の高次構造について説明できる。3
ヌクレオチドの構造を説明できる。2後2,後3,後5
DNAの二重らせん構造、塩基の相補的結合を説明できる。2後2,後3,後5
DNAの半保存的複製を説明できる。2後5
RNAの種類と働きを列記できる。2後2,後3
コドンについて説明でき、転写と翻訳の概要を説明できる。2後2,後3
酵素の構造と酵素-基質複合体について説明できる。3後8
酵素の性質(基質特異性、最適温度、最適pH、基質濃度)について説明できる。4後8
嫌気呼吸(アルコール発酵・乳酸発酵)の過程を説明できる。2後7
生物工学原核微生物の種類と特徴について説明できる。2
真核微生物(カビ、酵母)の種類と特徴について説明できる。2後7
アルコール発酵について説明でき、その醸造への利用について説明できる。3後7
食品加工と微生物の関係について説明できる。4後1,後6,後7,後10
抗生物質や生理活性物質の例を挙げ、微生物を用いたそれらの生産方法について説明できる。2
微生物を用いた廃水処理・バイオレメディエーションについて説明できる。2

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合502500025100
基礎的能力050001015
専門的能力50100001575
分野横断的能力010000010