生体材料化学

科目基礎情報

学校 都城工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 生体材料化学
科目番号 0093 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 物質工学科 対象学年 5
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 使用しない
担当教員 濵田 英介

到達目標

1)グループ討議への参加、プレゼンテーションの仕方を理解し、自ら実行できること.
2)器官・臓器の役割・特徴とその病気・損傷等について理解できること。
3)生体と生体反応および、生体に使用できる材料について理解できること。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1生体を構成する組織・器官と病症・傷害について説明でき、無機・有機材料を用いた治療の可能性を例をもって説明できる。生体を構成する組織・器官とその病症・傷害について、文章および口頭で説明できる。生体を構成する組織・器官について、文章で説明できる。
評価項目2生体に無機・有機材料を使用した際に生ずる各種の症状を物質の性状と関連付けて説明できる。生体に無機・有機材料を使用した際に生ずる各種の症状を説明できる。生体材料として用いられる無機・有機材料について説明できる。
評価項目3グループ作業で、各グループ員の作業をまとめ、生体材料に関する新たな提案を行うことができる。グループ作業で、課題を解析し、分担を決め、各グループ員の作業の進捗を調整できる。グループ作業で分担された内容を自ら調べ、時間内にまとめることができる。

学科の到達目標項目との関係

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教育方法等

概要:
生体についての知識を習得した後、異物に対する生体反応について考える.次いで生体に適する材料につい
て実用例を上げて理解する。これら修得した知識を学生自らが人に理解させるプレゼンテーション能力を養う.
授業の進め方・方法:
本科目の理解には無機化学、有機化学等の知識も必要である。受講する学生をグループに分け、課題をにそって学生自身で調べ、発表し質議応答する型式で行う。企業内における討議、プレゼンテーションに対応した技術を身につける.
注意点:
1)事前に、前回整理したことを確認する。
2)自己学習では担当教員と相談の上、専門書、URL等を使用して行うこと。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 授業計画の説明 授業計画・達成目標・成績の評価方法等の説明
2週 1.生体材料化学の特性 医療で使われている材料を人工心臓等を例にして解説する。
3週 2. 体組織 血液、皮膚、歯、骨、肝臓、心臓、腎臓、血管等の役割、位置、そこで起こる損傷等について考える課題に対するグループ討議とレポート提出. さらにレポートの内容をプレゼンテーションし質議応答と講評を行う.
4週 2. 体組織 血液、皮膚、歯、骨、肝臓、心臓、腎臓、血管等の役割、位置、そこで起こる損傷等について考える課題に対するグループ討議とレポート提出. さらにレポートの内容をプレゼンテーションし質議応答と講評を行う.
5週 2. 体組織 血液、皮膚、歯、骨、肝臓、心臓、腎臓、血管等の役割、位置、そこで起こる損傷等について考える課題に対するグループ討議とレポート提出. さらにレポートの内容をプレゼンテーションし質議応答と講評を行う.
6週 2. 体組織 血液、皮膚、歯、骨、肝臓、心臓、腎臓、血管等の役割、位置、そこで起こる損傷等について考える課題に対するグループ討議とレポート提出. さらにレポートの内容をプレゼンテーションし質議応答と講評を行う.
7週 3. 異物に対する反応 炎症反応、ガン化反応、免疫反応、血栓反応などの原因物質とそれに対する生体反応について考える.課題に対するグループ討議とレポート提出。さらにレポートの内容をプレゼンテーションし質議応答と講評を行う.
8週 3. 異物に対する反応 炎症反応、ガン化反応、免疫反応、血栓反応などの原因物質とそれに対する生体反応について考える.課題に対するグループ討議とレポート提出。さらにレポートの内容をプレゼンテーションし質議応答と講評を行う.
4thQ
9週 3. 異物に対する反応 炎症反応、ガン化反応、免疫反応、血栓反応などの原因物質とそれに対する生体反応について考える.課題に対するグループ討議とレポート提出。さらにレポートの内容をプレゼンテーションし質議応答と講評を行う.
10週 3. 異物に対する反応 炎症反応、ガン化反応、免疫反応、血栓反応などの原因物質とそれに対する生体反応について考える.課題に対するグループ討議とレポート提出。さらにレポートの内容をプレゼンテーションし質議応答と講評を行う.
11週 4 生体用材料 生体用材料として、金属材料、無機材料、高分子材料等について実用例を上げ、その利点と問題点を考える.同様に課題に対するグループ討議とレポート提出.さらにレポートの内容をプレゼンテーションし質議応答と講評を行う.
12週 4 生体用材料 生体用材料として、金属材料、無機材料、高分子材料等について実用例を上げ、その利点と問題点を考える.同様に課題に対するグループ討議とレポート提出.さらにレポートの内容をプレゼンテーションし質議応答と講評を行う.
13週 4 生体用材料 生体用材料として、金属材料、無機材料、高分子材料等について実用例を上げ、その利点と問題点を考える.同様に課題に対するグループ討議とレポート提出.さらにレポートの内容をプレゼンテーションし質議応答と講評を行う.
14週 4 生体用材料 生体用材料として、金属材料、無機材料、高分子材料等について実用例を上げ、その利点と問題点を考える.同様に課題に対するグループ討議とレポート提出.さらにレポートの内容をプレゼンテーションし質議応答と講評を行う.
15週 学年末試験 (授業の中で行う)
16週 試験答案の返却及び解説 試験問題の解説及びポートフォリオの記入

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学化学・生物系分野有機化学有機物が炭素骨格を持つ化合物であることを説明できる。3後2,後3,後13,後14
代表的な官能基に関して、その構造および性質を説明できる。3後3,後13,後14
それらの官能基を含む化合物の合成法およびその反応を説明できる。3後3,後4,後14
代表的な反応に関して、その反応機構を説明できる。3後5,後6,後14
高分子化合物がどのようなものか説明できる。4後6,後12,後13
代表的な高分子化合物の種類と、その性質について説明できる。4後7,後8,後12,後13
高分子の分子量、一次構造から高次構造、および構造から発現する性質を説明できる。3後9,後12
高分子の熱的性質を説明できる。3後10,後12
重合反応について説明できる。3後10,後12
重縮合・付加重合・重付加・開環重合などの代表的な高分子合成反応を説明でき、どのような高分子がこの反応によりできているか区別できる。3後13,後14
無機化学イオン結合と共有結合について説明できる。3後11
結晶の充填構造・充填率・イオン半径比など基本的な計算ができる。3後11
配位結合の形成について説明できる。3後11
水素結合について説明できる。3後11
代表的な元素の単体と化合物の性質を説明できる。3後11
セラミックス(ガラス、半導体等)、金属材料、炭素材料、半導体材料、複合材料等から、生活及び産業を支えるいくつかの重要な無機材料の用途・製法・構造等について理解している。3後11
現代を支える代表的な新素材を例に、その機能と合成方法、材料開発による環境や生命(医療)等、現代社会への波及効果について説明できる。4後14
単結晶化、焼結、薄膜化、微粒子化、多孔質化などのいくつかについて代表的な材料合成法を理解している。3後11
分析化学いくつかの代表的な陽イオンや陰イオンの定性分析のための化学反応について理解できる。3後11
無機および有機物に関する代表的な構造分析、定性、定量分析法等を理解している。3後11
基礎生物原核生物と真核生物の違いについて説明できる。3後2,後3
核、ミトコンドリア、葉緑体、細胞膜、細胞壁、液胞の構造と働きについて説明できる。3後2,後3
代謝、異化、同化という語を理解しており、生命活動のエネルギーの通貨としてのATPの役割について説明できる。3後2,後3
酵素とは何か説明でき、代謝における酵素の役割を説明できる。3後3
光合成及び呼吸の大まかな過程を説明でき、2つの過程の関係を説明できる。3後3
DNAの構造について遺伝情報と結びつけて説明できる。3後4
遺伝情報とタンパク質の関係について説明できる。3後4
分化について説明できる。3後5
細胞膜を通しての物質輸送による細胞の恒常性について説明できる。4後5
フィードバック制御による体内の恒常性の仕組みを説明できる。3後6
情報伝達物質とその受容体の働きを説明できる。4後7
免疫系による生体防御のしくみを説明できる。4後8
生物化学タンパク質、核酸、多糖がそれぞれモノマーによって構成されていることを説明できる。3後3
生体物質にとって重要な弱い化学結合(水素結合、イオン結合、疎水性相互作用など)を説明できる。3後3
単糖と多糖の生物機能を説明できる。3後4
単糖の化学構造を説明でき、各種の異性体について説明できる。3後4
脂質の機能を複数あげることができる。3後5
トリアシルグリセロールの構造を説明できる。脂肪酸の構造を説明できる。3後5
リン脂質が作るミセル、脂質二重層について説明でき、生体膜の化学的性質を説明できる。3後5
タンパク質の機能をあげることができ、タンパク質が生命活動の中心であることを説明できる。3後6
タンパク質を構成するアミノ酸をあげ、それらの側鎖の特徴を説明できる。3後6
アミノ酸の構造とペプチド結合の形成について構造式を用いて説明できる。3後6
タンパク質の高次構造について説明できる。3後6
ヌクレオチドの構造を説明できる。3後6
DNAの二重らせん構造、塩基の相補的結合を説明できる。3後6
酵素の構造と酵素-基質複合体について説明できる。3後7
酵素の性質(基質特異性、最適温度、最適pH、基質濃度)について説明できる。3後7
補酵素や補欠因子の働きを例示できる。水溶性ビタミンとの関係を説明できる。3後8
解糖系の概要を説明できる。3後8
クエン酸回路の概要を説明できる。3後9
酸化的リン酸化過程におけるATPの合成を説明できる。3後9
嫌気呼吸(アルコール発酵・乳酸発酵)の過程を説明できる。3後9
生物工学遺伝子組換え技術の原理について理解している。3後6
遺伝子組み換え技術のリスクと安全策について説明できる。3後6

評価割合

試験レポート口頭発表その他合計
総合評価割合10404010100
知識の基本的理解   102020050
思考・推論・創造への適応力0205025
汎用的技能0015015
態度・志向性(人間力)00055
総合的な学習経験と創造的思考力00055