建築デザイン基礎

科目基礎情報

学校 都城工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 建築デザイン基礎
科目番号 0015 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 建築学科 対象学年 1
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 建築概論(井上書院)
担当教員 杉本 弘文

到達目標

1)建築物の計画・設計・デザインに関する最低限必要な基本的な事項が説明できること。
2)建築物の計画・設計・デザインに求められている基本的な条件を把握できること。
3)著名な建築家のデザインの特徴や設計理念を理解し、説明できること。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1建築物のデザインに関する基礎的な知識を有し、各種建築物の計画・設計のポイントを説明できる。建築物のデザインに関する基礎的な知識を概ね理解している。建築物のデザインに関する最低限の知識を有している。
評価項目2建築の社会的役割や重要性を十分に理解し、自身の考えを踏まえた建築・都市の提案ができる。建築の社会的役割や重要性を理解し、自身の考えを説明できる。建築の社会的役割や重要性をおおよそ理解している。
評価項目3実在する建築物の計画・設計の要点を理解し、他人にも十分理解できるようプレゼンテーションできる。実在する建築物の計画・設計の要点を理解し、その特徴を説明できる。実在する建築物の計画・設計の要点をある程度理解し、その特徴を把握できる。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
建築のデザイン・設計・計画の基礎的な内容を知ることを目標とする
授業の進め方・方法:
1)本講義はスペースデザイン・インテリアデザイン・コミュニティデザイン等につながる科目である。自らの作品づくり・提案に必要な創造(想像)力や思考力を養う機会とすること。
2)建築デザインのプロセスやデザイン手法などの基礎的な事項を、パワーポイントを用いて事例を参照しながら学習するので、適宜メモやスケッチ等を用いて内容の理解に努めること
3)計画手法と事例を抽象的ではなく具体的に説明するために,PPTや配布資料などによって著名な建築家や都市の設計例をできる限り多く紹介するので、授業での理解を手掛かりに受講者自らが意識的・自発的に建築空間を体験したり、建築家がデザインした設計例を学習すること。
4)建築設計競技(コンペ)やコンテスト、資格試験(インテリアコーディネーター、カラーコーディネーター、福祉住環境コーディネーター等)にチャレンジするために、自宅学習など自主的に課題に取り組むことが望ましい。
注意点:

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 1.建築デザインへのアプローチ
(1)建築の分野とは何か①
建築の分野の広がりを理解する-1
2週 (1)建築の分野とは何か② 建築の分野の広がりを理解する-2
3週 (2)建築の原点としての住まい
①様々な住まいや集落のかたち-1
「住まう」ために必要な機能について理解する-1
4週 (2)建築の原点としての住まい
①様々な住まいや集落のかたち-2
「住まう」ために必要な機能について理解する-2
5週 (2)建築の原点としての住まい
②気候風土と住まい
気候風土と住まいの関連を理解する
6週 (3)建築の集合としての都市
①古代の都市・中世の都市・現代の都市
古代から現代までの都市の変遷と成り立ちの概要を理解する
7週 (3)建築の集合としての都市
②都市計画とまちづくり
都市計画やまちづくりの基礎を理解する
8週 中間試験
試験答案の返却及び解説
2ndQ
9週 2. 建築デザインのプロセス
(1)建築家の仕事
建築の分野にはどのような仕事があるのか、建築ができるまでの流れを理解する
10週 (2)建築設計のプロセス
①STAGE1・2 営業・企画
建築設計のプロセスを理解する-1
11週 (2)建築設計のプロセス
②STAGE3 職種
建築設計のプロセスを理解する-2
12週 (2)建築設計のプロセス
③STAGE4 設計・管理業務
建築設計のプロセスを理解する-3
13週 (3)建築の基本用語と基本ルール 建築の基本用語と基本ルールについて理解する
14週 (4)自然との共生を考える 建築と環境共生について、関連を理解する
15週 (5)建築家とデザイン 代表的な建築家の作品やその設計趣旨について理解する
16週 期末試験
試験答案の返却及び解説

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学建築系分野環境・設備風土と建築について説明できる。2前1,前5
パッシブデザインについて理解している。2前5
環境共生建築について理解している。2前5
地球環境について説明できる。2前1,前14
環境マネージメント(たとえば、環境負荷、省エネルギーなど)の概要について理解している。2前14
地球環境、環境共生建築について説明できる。2前14
ヒートアイランドの現象について説明できる。2前14
大気汚染の歴史と現象について説明できる。2前14
都市環境における緑の役割について説明できる。2前1,前7
自然再生可能エネルギー(例えば、風力発電、太陽光発電、太陽熱温水器など)の特徴について説明できる。2前13
省エネルギー(コジェネレーション等を含む)について説明できる。2前13
維持管理について理解している。2前13
計画・歴史現代社会における都市計画の課題の位置づけについて説明できる。2前7
近現代都市の特質と課題について説明できる。2前7
産業革命と理想社会論について理解している。2前7
近代の都市計画論について説明できる。2前7
現代にいたる都市計画論について説明できる。2前7
市街地形成と都市交通のあり方について説明できる。2前12
街路計画の手法と理念について説明できる。2前12
日本の土地利用計画の仕組みについて説明できる。2前12
市街地を開発する仕組みについて説明できる。2前11
土地区画整理事業について説明できる。2前11
市街地再開発事業について説明できる。2前11
市街地を開発する地域コミュニティー等による仕組みについて理解している。2前11
市街地の防災、保全・改善事業について説明できる。2前11
地区計画制度について説明できる。2前10
建築協定・緑化協定などの住民参加・協働のまちづくりの体制について説明できる。2前7
モデュールについて説明できる。2前13
建築設計に関わる基本的な家具をはじめとする住設備機器などの寸法を知っている。2前13
居住系施設(例えば、独立住宅、集合住宅など)の計画について説明できる。2前5
都市の形成について説明できる。2前7
都市環境を総合的に計画する手法を理解している。2前7
都市と農村の計画について説明できる。2前7
中世(例えば、ビザンチン、イスラム、ロマネスク、ゴシックなど)の特徴について説明できる。2前6
近世(例えば、ルネサンス、マニエリスム、バロック、ロココなど)の特徴について説明できる。2前6
原始(例えば、竪穴住居、高床建築、集落など)の特徴について説明できる。2前3
古代(例えば、住宅建築、寝殿造、都市計画、神社建築、寺院建築など)の特徴について説明できる。2前3
中世(例えば、住宅建築、神社建築、寺院建築(大仏様、禅宗様、折衷様など))の特徴について説明できる。2前6
近世(例えば、住宅建築、書院造、数寄屋風書院、町屋、農家、茶室、霊廟、社寺建築、城郭)の特徴について説明できる。2前6
現代におけるコミュニティの役割について説明できる。2前2
参加協働によるコミュニティ開発について説明できる。2前2
歴史的市街地について説明できる。2前7
中心市街地と郊外地域の関係について説明できる。2前7
環境対策と景観形成について説明できる。2前7
地域計画調査手法について説明できる。2前9,前10,前15
地域計画整備の実例について説明できる。2前9,前10,前15
景観計画と事例について説明できる。2前9,前10,前15
都市景観計画に関する法制度について説明できる。2前9,前10
地域資源(たとえば、指定・登録文化財、伝建制度・地区、観光資源、特産物など)について説明できる。2前2
地域資源の保存・再生(たとえば、リノベーション、コンバージョンなど)手法について理解している。2前2

評価割合

試験発表相互評価態度レポートその他合計
総合評価割合80000200100
基礎的能力6000010070
専門的能力2000010030
分野横断的能力0000000