科目基礎情報

学校 都城工業高等専門学校 開講年度 令和06年度 (2024年度)
授業科目 化学
科目番号 0017 科目区分 一般 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 4
開設学科 建築学科 対象学年 1
開設期 通年 週時間数 4
教科書/教材 化学基礎(数研出版)978-4-410-81236-1、Visual Select化学基礎ノート(数研出版)978-4-410-27216-5、新課程スクエア最新図説化学(第一学習社)978-4-8040-47-0
担当教員 中島 里紗

到達目標

1)原子番号1番から20番まで元素記号と名前を書くことができる。
2)イオン結合、共有結合、金属結合が理解でき、物質をそれぞれに区分することができる。
3)物質量(モル)を理解し、化学反応の量的関係に関する問題を解くことができる。
4)ボイルシャルルの法則、気体の状態方程式、熱化学方程式、中和反応、酸化還元反応を理解し、それぞれの計算問題を解くことができる。
5)無機物質、有機化合物のそれぞれの特徴を理解し、代表的な有機化合物の構造式と名前を書くことができる。
6)データ整理を行い、定められた形式の実験レポートを期日までに提出することができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安       A標準的な到達レベルの目安       B未到達レベルの目安(可)      C(学生記入欄) 到達したレベルに〇をすること。
評価項目1周期表の原子番号1番から20番までの元素記号と名前、および代表的な物質の化学式を書くことができる。周期表の原子番号1番から20番までの元素記号と名前、および代表的な物質の化学式を8割程度書くことができる。周期表の原子番号1番から20番までの元素記号と名前、および代表的な物質の化学式を6割程度書くことができる。  A ・ B ・ C
評価項目2イオン結合、共有結合、金属結合の特徴を理解し、物質をそれぞれに分類することができる。イオン結合、共有結合、金属結合の違いを説明することができ、代表的な物質を挙げることができる。イオン結合、共有結合、金属結合のそれぞれに物質を分類することが6割程度できる。  A ・ B ・ C
評価項目3物質量(モル)を理解し、化学反応の量的関係を様々な実験や応用問題で使うことができる。物質量(モル)を理解し、化学反応の量的関係を使って、教科書の問題を解くことができる。物質量(モル)を理解し、化学反応の量的関係を使って、教科書の問題を6割程度解くことができる。  A ・ B ・ C
評価項目4ボイルシャルルの法則、気体の状態方程式、熱化学方程式、中和反応、酸化還元反応を理解し、それぞれの問題を解くことができ、実験に応用できる。ボイルシャルルの法則、気体の状態方程式、熱化学方程式、中和反応、酸化還元反応を理解し、教科書の問題を解くことができる。ボイルシャルルの法則、気体の状態方程式、熱化学方程式、中和反応、酸化還元反応の教科書の問題を6割程度解くことできる。  A ・ B ・ C
評価項目5無機物質、有機化合物のそれぞれの特徴を理解し、代表的な有機化合物の構造式と名前をすべて書くことができる。無機物質、有機化合物のそれぞれの特徴を理解し、代表的な有機化合物の構造式と名前を8割ほど書くことができる。無機物質、有機化合物のそれぞれの特徴を理解し、代表的な有機化合物の構造式と名前を6割ほど書くことができる。  A ・ B ・ C
評価項目6実験結果を表やグラフで適切にまとめ、レポート中の「考察」を自分の言葉を用いて表現することができる。データ整理を行い、定められた形式で実験レポートを期日までに完成させることができる。実験レポート中の実験方法や結果までは自力で完成させることができる。  A ・ B ・ C

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 2-1 説明 閉じる

教育方法等

概要:
中学校で学んだ理科を基盤に、物質(イオン、分子、金属、無機物質、有機物質など)の性質や物質の化学変化(量的関係、反応熱、酸・塩基の中和反応、酸化還元反応)を知り、実験や身の回りの現象を注意深く観察し、新たな知識や考え方を身につけることを目標とする。
授業の進め方・方法:
教科書などを用いた講義を行う。講義の後に理解を深めるために、教科書の問題やワークの問題を解くので、ワークは毎回必ず持ってくること。この授業は週に2回開講されるので、自宅での復習をしっかり行うこと。実験の後には毎回実験レポートを課す(提出期限厳守)
注意点:
点数配分:試験80%、実験レポート20%
評価基準:60点以上を合格とする

ポートフォリオ

(学生記入欄)
【授業計画の説明】実施状況を記入してください。

【理解の度合】理解の度合について記入してください。
      (記入例)ファラデーの法則、交流の発生についてはほぼ理解できたが、渦電流についてはあまり理解できなかった。
 ・前期中間試験まで: 
                                      
 ・前期末試験まで :
                                       
 ・後期中間試験まで:
                                       
 ・学年末試験まで :

                                       
【試験の結果】定期試験の点数を記入し、試験全体の総評をしてください。
       (記入例)ファラデーの法則に関する基礎問題はできたが、応用問題が解けず、理解不足だった。
 ・前期中間試験 点数:      総評:                                       

 ・前期末試験  点数:      総評:                                       

 ・後期中間試験 点数:      総評:                                       

 ・学年末試験  点数:      総評:                                       


【総合到達度】「到達目標」どおりに達成することができたかどうか、記入してください。
 ・総合評価の点数:      総評:                                       


-------------------------------------------------------------------------------------------------------------------
(教員記入欄)
【授業計画の説明】実施状況を記入してください。
  
  
【授業の実施状況】実施状況を記入してください。
  ・前期中間試験まで:  
                                     
  ・前期末試験まで :                                       

  ・後期中間試験まで:                                       

  ・学年末試験まで : 
        
                                
【評価の実施状況】総合評価を出した後に記入してください。
 
    

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 授業計画の説明
化学と人間生活
物質の構成 純物質と混合物 物質の分離・精製法
授業計画・達成目標・成績の評価方法等の説明
物質を混合物と純物質に分け、さらにその分離法について学ぶ。
2週 化合物と単体 元素
同素体、成分元素の検出
元素と単体の違いがわかる。同素体の種類を説明できる。成分元素の確認方法を学ぶ。
3週 実験を安全に行うために
実験レポートの書き方
実験①(物質の分離と精製)
実験を安全に行うための基礎知識を学ぶ。また実験のレポートの書き方について基礎知識を学ぶ。
物質の分離と精製についての実験を行う。
4週 粒子の熱運動と物質の三態
原子の構造、電子配置と周期表
物質の三態と粒子の熱運動の関係を説明できる。原子の構造を知り、元素の周期表を原子番号1番の水素から20番のカルシウムまで覚える。
5週 同位体と放射性同位体
電子配置 イオンとイオン結合
陽イオンと陰イオンの成り立ちが理解でき、イオン結合でできる物質の組成式とその名前が書ける。
6週 イオン結合 組成式と名称 イオン結合を説明でき、代表的な物質の組成式とその名称を書くことができる。
7週 共有結合 電気陰性度と分子の極性 共有結合の成り立ちを知り、分子の結合の様子と分子の極性が理解できる。
8週 前期中間試験
前期中間の実施
2ndQ
9週 試験答案の返却及び解説
化学結合と物質の分類
試験問題の解説及びポートフォリオの記入。
金属結晶、イオン結晶、分子結晶、および共有結合の結晶の4つを分類し、代表的な物質を挙げることができる。
10週 相対質量 原子量 分子量
物質量
原子量から分子の分子量を求めることができる。
物質量、質量、個数および気体の体積に関する計算ができる。

11週 実験②(アボガドロ定数の測定)
化学反応式の立て方
アボガドロ定数の測定についての実験を行う。
化学変化を化学反応式で表すことができる。
12週 化学変化の量的関係
化学反応の量的関係を理解し、計算問題を解くことができる。
13週 溶液の濃度
実験③(化学反応式の量的関係)
水溶液の質量パーセント濃度とモル濃度を求めることができる。
化学反応式の量的関係についての実験を行う。
14週 酸と塩基 
水の電離とpH
酸と塩基の性質を知り、また酸塩基の強弱と価数でそれぞれ分類することができる。
水素イオン濃度や水酸化物イオン濃度からpHを求められる。
15週 酸・塩基の中和と塩、滴定曲線
中和反応の量的関係を用いた問題を解くことができる。中和反応で生成する塩の酸性・塩基性・中性の区別ができる。滴定曲線の説明ができる。
16週 前期末試験

前期末試験の実施(17週目は試験答案の返却・解説及びポートフォリオの記入)
後期
3rdQ
1週 酸化と還元① 酸化と還元の定義を、酸素、水素、電子、酸化数を用いて説明することができる。
2週 実力試験
実験④(中和滴定)
試験問題の解説
中和滴定についての実験を行う。
3週 酸化剤と還元剤
酸化剤と還元剤を選択できる。酸化剤と還元剤を使って酸化還元反応を組み立てることができる。
4週 金属のイオン化傾向
実験⑤(金属のイオン化傾向)
金属のイオン化傾向と水、酸、空気との反応性を説明できる。金属のイオン化傾向についての実験を行う。
5週 電池
電池の各電極(正極・負極)で起こる反応のイオン反応式を書くことができる。また電池全体で起こる反応の反応式を書くことができる。
6週 電気分解①

電気分解の陽極および陰極で起こる反応の化学反応式を書くことができる。
7週 電気分解②
ファラデーの法則を使って問題を解くことができる。
8週 後期中間試験 後期中間試験の実施
4thQ
9週 試験答案の返却及び解説
ボイル-シャルルの法則
試験問題の解説及びポートフォリオの記入
ボイルシャルルの法則を用いた計算問題を解くことができる。
10週 気体の状態方程
気体の状態方程式を使って、気体の圧力、体積、温度の計算ができる。
11週 ハロゲン元素
実験⑥(塩素の性質)
塩素の性質を知るための実験を行う。
12週 反応熱と熱化学方程式
熱化学方程式を理解し、ヘスの法則を用いて問題を解くことができる。
13週 有機化合物の特徴と分類①
有機化合物の特徴を知り、炭化水素のアルカン、アルケンの分子式と構造式、構造異性体を書くことができる。
14週 実験⑦(典型元素の性質)
典型金属元素(アルカリ金属・アルカリ土類金属)についての実験を行う。
15週 有機化合物の特徴と分類②
アルキン、アルコールの分子式と構造式、構造異性体を書くことができる。
16週 学年末試験 学年末試験の実施(17週目は試験答案の返却・解説及びポートフォリオの記入)

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力自然科学化学化学化学と現代の社会課題との関連性について説明できる。3前1
物質が原子からできていることについて説明できる。3前4
単体と化合物について説明できる。3前2
同素体について説明できる。3前2
純物質と混合物の区別について説明できる。3前1
混合物の分離法について理解し、適切な分離法を選択できる。3前1,前3
物質を構成する分子・原子が常に熱運動していることについて説明できる。3前4
水の状態変化について説明できる。3前4
物質の三態とその状態変化について説明できる。3前4
ボイル-シャルルの法則について説明でき、必要な計算ができる。3後9
気体の状態方程式について説明でき、必要な計算ができる。3後10
原子の構造(原子核・電子)や原子番号、質量数について説明できる。3前4
同位体・放射性同位体について説明できる。3前5
原子の電子配置について電子殻を用いて書き表すことができる。3前4,前5
価電子の働きについて説明できる。3前4,前5
イオン化エネルギーと電子親和力について説明できる。3前5
代表的なイオンを化学式で表すことができる。3前5,前6
原子番号と価電子の数との関係について考えることができる。3前4,前5
元素の性質について価電子と周期律から考えることができる。3前4,前5
イオンの化学式とイオンの名称について説明できる。3前6
イオン結合について説明できる。3前6
イオン結晶の性質について説明できる。3前6
共有結合について説明できる。3前7
極性と水素結合について説明できる。3前7
構造式や電子式により分子を書き表すことができる。3前7
自由電子と金属結合について説明できる。3前9
金属の性質について説明できる。3前9
原子の相対質量と原子量について説明できる。3前10,前12
物質量(mol)を用い物質の量を表すことができる。3前10,前12
分子量・式量について説明できる。3前10,前12
気体の体積と物質量の関係について説明できる。3前10,前12
化学反応式について反応物、生成物、係数を理解し、組み立てることができる。3前11,前12
化学反応式を用いて化学量論的な計算ができる。3前12
電離について説明でき、電解質と非電解質の区別ができる。3前13
質量パーセント濃度について説明でき、質量パーセント濃度の計算ができる。3前13
モル濃度について説明でき、モル濃度の計算ができる。3前13
酸・塩基の定義(アレニウスの定義、ブレンステッド・ローリーの定義)について説明できる。3前14
酸・塩基の化学式と酸・塩基の価数について説明できる。3前14
電離度と酸・塩基の強弱について説明できる。3前14
pHについて説明でき、pHと水素イオン濃度の計算ができる。3前14
中和反応を化学反応式で表すことができる。3前15,後2
中和滴定の計算ができる。3前15,後2
酸化還元反応について説明できる。3後1,後3
イオン化傾向について説明できる。3後3,後4
金属の反応性についてイオン化傾向に基づき説明できる。3後4,後5
一次電池についてその反応を説明できる。3後5
二次電池についてその反応を説明できる。3後5
電気分解反応について説明できる。3後6
ファラデーの法則による計算ができる。3後7
化学実験化学実験実験器具(電子天秤やガラス器具など)を目的と精度に応じて選択し正しく使うことができる。3前3,前11,前13,後2,後4,後11,後14
試薬(粉体及び液体)の取扱いができる。3前3,前11,前13,後2,後4,後11,後14
整理整頓により実験環境を適切に保ち、手順に従って安全に実験ができる。(物理実験と共通)3前3,前11,前13,後2,後4,後11,後14
事故への対処の方法(薬品の付着、引火、火傷、切り傷など)を説明できる。3前3,前11,前13,後2,後4,後11,後14
実験条件やデータなどを正確に記録できる。(物理実験と共通)3前3,前11,前13,後2,後4,後11,後14
実験結果を表やグラフなどに見やすく整理できる。3前3,前11,前13,後2,後4,後11,後14
適切な有効数字及び単位を用いて物理量を表すことができる。(物理実験と共通)3前3,前11,前13,後2,後4,後11,後14
観察・実験結果を座学などで学んだ内容と関連付けて説明できる。(物理実験と共通)3前3,前11,前13,後2,後4,後11,後14
工学基礎工学実験技術工学実験技術目的に応じて適切な実験手法を選択し、実験手順や実験装置・測定器等の使用方法を理解した上で、安全に実験を行うことができる。3前3,前11,前13,後2,後4,後11,後14
実験テーマの目的を理解し、適切な手法により取得したデータから近似曲線を求めるなど、グラフや図、表を用いて分かり易く効果的に表現することができる。3前3,前11,前13,後2,後4,後11,後14
必要に応じて適切な文献や資料を収集し、実験結果について説明でき、定量的・論理的な考察を行い、報告書を作成することができる。3前3,前11,前13,後2,後4,後11,後14
個人あるいはチームとして活動する際、自らの役割を認識して実験・実習を実施することができる。3前3,前11,前13,後2,後4,後11,後14
分野横断的能力汎用的技能チームワークとリーダーシップチームワークとリーダーシップチーム活動において意見の相違や対立を踏まえて合意形成に向けて行動できる。3前3,前11,前13,後2,後4,後11,後14
チームの協働関係の形成、維持、向上を促すための行動ができる。3前3,前11,前13,後2,後4,後11,後14
チーム活動の目標共有を図り、目標達成に向けた行動を実践し、また、チームの協働を促進するための行動ができる。3前3,前11,前13,後2,後4,後11,後14
情報収集・活用・発信力情報収集・活用・発信力ディジタルツールを含む種々の手段や各種メディアを活用し、情報を収集できる。3前3,前11,前13,後2,後4,後11,後14
信頼性・妥当性・有効性などを考慮しながら情報を検証・評価できる。3前3,前11,前13,後2,後4,後11,後14
自己及び他者の権利に配慮し、適切な方法を用いて情報を活用し、効果的に情報発信できる。3前3,前11,前13,後2,後4,後11,後14
基盤的資質・能力主体性主体性自分が果たすべき役割や行動について認識できる。3前3,前11,前13,後2,後4,後11,後14
自分が果たすべき役割や行動を実践できる。3前3,前11,前13,後2,後4,後11,後14

評価割合

定期試験レポート合計
総合評価割合8020100
知識の基本的な751085
汎用的技能055
態度・志向性5510