構造力学

科目基礎情報

学校 都城工業高等専門学校 開講年度 2018
授業科目 構造力学
科目番号 0019 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 建築学科 対象学年 2
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 「建築構造設計」、文部科学省検定済教科書、実教出版(株)、平成25年3月検定済
担当教員 加藤 巨邦

到達目標

1)力の基本を理解し、構造物に外力が働いた場合の反力を求めることができる。
2)集中荷重が静定梁及び静定ラーメンに作用した場合における各部材の応力(N,Q,M)を求めることができるとともに、それらの応力を正しく図示することができる。
3)分布荷重が静定梁及び静定ラーメンに作用した場合における各部材の応力(N,Q,M)を求めることができるとともに、それらの応力を正しく図示することができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安最低到達レベルの目標(可)
評価項目1力の基本と支点・節点の応力の状態を理解し、力の釣合条件を用いて静定構造物の反力を正しく求めることができる。力の基本は理解した上で、部材数が少ない静定構造物に対しては反力を求めることができる。力の基本は理解した上で、基本的な静定構造物の反力を求めることができる。
評価項目2集中荷重が作用する静定構造物に対して、N,Q,Mの応力を求めることができ、各応力を正しく図示することができる。部材数が少ない静定構造物においては、集中荷重時のN,Q,M図は、正しく図示することができる。集中荷重が作用する基本的な静定構造物に対して、N,Q,M図を正しく図示することができる。
評価項目3分布荷重が作用する静定構造物に対して、N,Q,Mの応力を求めることができ、各応力を正しく図示することができる。部材数が少ない静定構造物においては、分布荷重時のN,Q,M図は、正しく図示することができる。分布荷重が作用する基本的な静定構造物に対して、N,Q,M図を正しく図示することができる。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
建築物にはさまざまな力が外から作用するため、それらの力に耐えることができるように建築構造物を設計しなければならない。そこで、本授業では、建築構造物に働く力の基本的な知識を習得し、静定構造物の部材に生じる力の求め方と表し方を習得することを目的とする。
授業の進め方・方法:
1)反力や部材に生じる力を求める際には、力の釣り合い状態を、力の向きを正確に捉えながら自ら図中に記入して解法に努めること。
2)電卓を持参すること。
3)事前学習により、当該授業時間で進行する部分を予習しておくこと。
4)自己学習として、参考書等に記載されている例題を、自ら解いて復習すること。
5)実際に建っている建築構造物を、モデル化された架構と対比させながら観察することにより、本科目で学修する内容について理解を深めること。
注意点:

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 授業計画・内容の説明、建築物に働く力 建築物に働くさまざまな力、力学的に見た建築物について理解する。
2週 力の基本-1 力の表し方、力のモーメントを理解する。
3週 力の基本-2 力の合成と分解を理解する。
4週 力の基本-3 力の釣合いを理解する。
5週 構造物と荷重および外力-1 支点と節点、荷重および外力を理解する。
6週 構造物と荷重および外力-2 支点と節点、荷重および外力を理解する。
7週 反力-1 反力、反力の求め方を理解する。
8週 反力-2 反力、反力の求め方を理解する。
2ndQ
9週 前期中間試験 1週から8週までの内容を理解する。
10週 前期中間試験における、試験答案の返却及び解説 前期中間試験の内容を理解する。また、ポートフォリオを記入する。
11週 安定・静定-1 構造物の安定・不安定、構造物の静定・不静定を理解する。
12週 安定・不安定-2 構造物の安定・不安定、構造物の静定・不静定を理解する。
13週 構造物に生じる力-1 構造物に生じる力の種類を理解する。
14週 構造物に生じる力-2 構造物に生じる力の種類を理解する。
15週 構造物に生じる力-3 部材に生じる軸方向力の求め方と表し方を理解する。
16週 前期末試験における、試験答案の返却及び解説 前期末試験の内容を理解する。また、ポートフォリオを記入する。
後期
3rdQ
1週 構造物に生じる力-4 部材に生じるせん断力・曲げモーメントの求め方と表し方を理解する。
2週 静定梁(単純梁)-1 単純梁に集中荷重・等分布荷重が作用する場合を理解する。
3週 静定梁(単純梁)-2 単純梁に集中荷重・等分布荷重が作用する場合を理解する。
4週 静定梁(単純梁)-3 単純梁にモーメントが作用する場合を理解する。
5週 静定梁(片持梁)-1 片持梁に集中荷重・等分布荷重が作用する場合を理解する。
6週 静定梁(片持梁)-2 片持梁に集中荷重・等分布荷重が作用する場合を理解する。
7週 静定梁(片持梁)-3 片持梁にモーメントが作用する場合を理解する。
8週 後期中間試験 1週から7週までの内容を理解する。
4thQ
9週 後期中間試験における、試験答案の返却及び解説 後期中間試験の内容を理解する。また、ポートフォリオを記入する。
10週 静定ラーメン-1 片持梁系ラーメンの解法を理解する。
11週 静定ラーメン-2 片持梁系ラーメンの解法を理解する。
12週 静定ラーメン-3 単純梁系ラーメンの解法を理解する。
13週 静定ラーメン-4 単純梁系ラーメンの解法を理解する。
14週 静定ラーメン-5 3ピン式のラーメンの解法を理解する。
15週 静定ラーメン-6 3ピン式のラーメンの解法を理解する。
16週 学年末試験における、試験答案の返却及び解説 学年末試験の内容を理解する。また、ポートフォリオを記入する。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
分野横断的能力態度・志向性(人間力)態度・志向性態度・志向性自身の将来のありたい姿(キャリアデザイン)を明確化できる。3
その時々で自らの現状を認識し、将来のありたい姿に向かっていくために現状で必要な学習や活動を考えることができる。3
キャリアの実現に向かって卒業後も継続的に学習する必要性を認識している。3
これからのキャリアの中で、様々な困難があることを認識し、困難に直面したときの対処のありかた(一人で悩まない、優先すべきことを多面的に判断できるなど)を認識している。3
高専で学んだ専門分野・一般科目の知識が、企業や大学等でどのように活用・応用されるかを説明できる。3
企業等における技術者・研究者等の実務を認識している。3
企業人としての責任ある仕事を進めるための基本的な行動を上げることができる。3
企業における福利厚生面や社員の価値観など多様な要素から自己の進路としての企業を判断することの重要性を認識している。3
企業には社会的責任があることを認識している。3
企業が国内外で他社(他者)とどのような関係性の中で活動しているか説明できる。3
調査、インターンシップ、共同教育等を通して地域社会・産業界の抱える課題を説明できる。3
企業活動には品質、コスト、効率、納期などの視点が重要であることを認識している。3
社会人も継続的に成長していくことが求められていることを認識している。3
技術者として、幅広い人間性と問題解決力、社会貢献などが必要とされることを認識している。3
技術者が知恵や感性、チャレンジ精神などを駆使して実践な活動を行った事例を挙げることができる。3
高専で学んだ専門分野・一般科目の知識が、企業等でどのように活用・応用されているかを認識できる。3
企業人として活躍するために自身に必要な能力を考えることができる。3
コミュニケーション能力や主体性等の「社会人として備えるべき能力」の必要性を認識している。3

評価割合

定期試験レポート合計
総合評価割合8020100
基礎的能力401050
専門的能力401050
分野横断的能力000