建築設計演習

科目基礎情報

学校 都城工業高等専門学校 開講年度 令和06年度 (2024年度)
授業科目 建築設計演習
科目番号 0019 科目区分 専門 / 必修
授業形態 演習 単位の種別と単位数 履修単位: 3
開設学科 建築学科 対象学年 2
開設期 通年 週時間数 前期:2 後期:4
教科書/教材 建築製図 基本の基本(櫻井 良明(著), 学芸出版社) 978-4761531898,住宅をデザインする―はじめての建築学 建築デザイン基礎編 , (建築学教育研究会編,鹿島出版会)978-4306044838,コンパクト建築設計資料集成(日本建築学会編、丸善出版 )978-4621075098
担当教員 横山 秀樹,冨久 亜以

到達目標

1) 実際の建築図面(平面図・立面図・断面図など)を模写することにより、建築図面の読み方を理解し、描くことができること。
2) 様々な図面(平面図・立面図・断面図・詳細図・矩計図など)の目的や表記されている空間的相互関係について理解し、与えられた課題の図面を描くことができること。
3)設計課題の設計条件を理解・調査・分析し、適切な設計目標をたてることができること。
4)住宅の様々な機能,階層を系統づけて整理し,建築としてまとめることができること。
5)設計条件を的確に把握・理解し、条件に合致したプランニングを行うことができ、それぞれの図面を適切に表現できること。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安       A標準的な到達レベルの目安       B未到達レベルの目安     C(学生記入欄) 到達したレベルに〇をすること。
評価項目1標準的な到達レベルを前提とし、第三者が読み取りやすい図面として仕上げることができる。模写する建築図面に記載されている基本的な記号や図面間の相互関係について理解し、正確な建築図面を描くことができる。建築図面に記載されている基本的な記号について理解し、建築図面を模写できる。  A ・ B ・ C
評価項目2平面図、立面図、断面図など、建築図面を理解し、目的に応じた各種図面を、説得力のある表現での図面となっている。平面図、立面図、断面図など、各種の建築図面を理解し、目的に応じた図面を正確に描くことができる。平面図、立面図、断面図など、各種の建築図面を理解し、目的に応じた図面を概ね描くことができる。  A ・ B ・ C
評価項目3一般的な住宅において、建築依頼の趣旨を理解し、適切な居住環境を理解し、説得力のあるプランニングとなっている。一般的な住宅において、建築依頼の趣旨を理解し、適切な居住環境を理解し、プランニングを行うことができる。平立断面図などから、立体としての建築を理解し、模型を作ることができる。  A ・ B ・ C
評価項目4 RC造併用住宅において、建築依頼の趣旨を理解し、適切な居住環境を理解し、説得力のあるプランニングとなっている。RC造併用住宅において、建築依頼の趣旨を理解し、適切な居住環境を理解し、プランニングを行うことができる。RC造併用住宅において、建築依頼の趣旨を理解し、適切な居住環境を理解し、概ねプランニングできる。  A ・ B ・ C

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 2-2 説明 閉じる

教育方法等

概要:
建築を表現するための基本的な作図方法を学習する。
前期は、建築製図の一般的ルールを理解し、設計提案するものを客観的に伝達できる技術を習得する。
後期は、現代一般(専用・併用)住宅について、設計条件を的確に把握・理解して、オリジナルのプランニングを行い、具体的な表現の方法を学習する。
授業の進め方・方法:
製図作品を制作する。時間内に終了しなかった作業については、次週まで必ず自宅にて実施しておくこと。後期設計授業においては、建築の専門雑誌などで住宅の事例を収集し資料としてまとめ、オリジナルのプランニングを準備しておくこと。
注意点:
毎回、作業に必要な用具(製図器具など)を忘れず持参すること。各種提出物は提出期限日までに提出すること。(求められた内容が未達成の場合でも、その時点でできている図面などを提出すること。提出期限時点での評価を行う。)

ポートフォリオ

(学生記入欄)
【授業計画の説明】実施状況を記入してください。

【理解の度合】理解の度合について記入してください。
      (記入例)ファラデーの法則、交流の発生についてはほぼ理解できたが、渦電流についてはあまり理解できなかった。
 ・前期中間試験まで: 
                                      
 ・前期末試験まで :
                                       
 ・後期中間試験まで:
                                       
 ・学年末試験まで :

                                       
【試験の結果】定期試験の点数を記入し、試験全体の総評をしてください。
       (記入例)ファラデーの法則に関する基礎問題はできたが、応用問題が解けず、理解不足だった。
 ・前期中間試験 点数:      総評:                                       

 ・前期末試験  点数:      総評:                                       

 ・後期中間試験 点数:      総評:                                       

 ・学年末試験  点数:      総評:                                       


【総合到達度】「到達目標」どおりに達成することができたかどうか、記入してください。
 ・総合評価の点数:      総評:                                       


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(教員記入欄)
【授業計画の説明】実施状況を記入してください。
  
  
【授業の実施状況】実施状況を記入してください。
  ・前期中間試験まで:  
                                     
  ・前期末試験まで :                                       

  ・後期中間試験まで:                                       

  ・学年末試験まで : 
        
                                
【評価の実施状況】総合評価を出した後に記入してください。
 
    

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 授業計画の説明
建築図面表記内容の概説
授業計画・達成目標・成績の評価方法等の説明、国家技術検定と授業との関係を解説
2週 トレース対象の平屋住宅建築についての説明
建築図面のトレース(1)
木造平屋住宅平面図の表現方法を理解し、作図する。3つの壁の表現方法の説明、作図できる。
出入口・設備・備品と構造、それらの表現方法の理解し、作図する。
3週 建築図面のトレース(2) 木造平屋住宅平面図の表現方法を理解し、作図する。先週の作図表現方法を確認し、平面図を完成する。
4週 建築図面のトレース(3) 平屋住宅の断面図について作図する。基準線・躯体(壁・床などの構造体)を理解する。
平屋住宅の平面図上での断面線と断面図の関係を理解し作図する。
5週 建築図面のトレース(4) 平屋住宅の配置図について作図する。隣地境界線と外壁・躯体との寸法などを理解する。
平屋住宅の平面図と外構との関係を理解し作図する。
6週 建築図面のトレース(5) 木造2階建住宅平面図の表現方法を理解し、作図する。木造平屋での作図表現方法を改めて確認し、1階平面図と2階平面図を作図する。
7週 建築図面のトレース(6) 木造2階建住宅平面図の表現方法を理解し、作図する。木造平屋での作図表現方法を改めて確認し、先週に引き続き1階平面図と2階平面図を作図する。
8週 建築図面のトレース(7) 木造2階建住宅平面図の表現方法を理解し、作図する。前2週に引き続き1階平面図と2階平面図を完成する。
2ndQ
9週 建築図面のトレース(8) 木造平屋住宅立面図の表現方法を理解し、作図する。外壁の表現方法の説明、デザインとの関係性も理解する。
10週 建築図面のトレース(9) 木造平屋住宅小屋組図の表現方法を理解し、作図する。軸組などの構造材の表現方法の説明、構造力学との関係性も理解する。
11週 建築図面のトレース(10) 木造平屋住宅基礎伏図の表現方法を理解し、作図する。軸組などの構造材を支える基礎の表現方法の説明、構造力学との関係性も理解する。
12週 建築図面のトレース(11) 木造平屋住宅床伏図の表現方法を理解し、作図する。軸組などの構造材を支える床関係部材の表現方法の説明、構造力学との関係性も理解する。
13週 建築図面のトレース(12) 木造平屋住宅矩計図の表現方法を理解し、作図する。断面図とその詳細を表現する矩計図との関係性を説明、造り手が分かる仕上材料や寸法との関係性も理解する。
14週 建築図面のトレース(13) 木造平屋住宅矩計図の表現方法を理解し、作図する。先週に引き続き、断面図詳細図としての矩計図を作図する。一般的な使用材料や寸法なども理解する。
15週 建築図面のトレース(14) 木造平屋住宅矩計図の表現方法を理解し、作図する。先の2週に引き続き、断面図詳細図としての矩計図を完成する。一般的な使用材料や仕上寸法なども理解する。
16週 建築図面についてのまとめ 各種設計図面に記入が必要となる記載事項の確認を行う。ポートフォリオの記入
後期
3rdQ
1週 木造専用住宅のプランニングについて
課題説明、作品解説、木造軸組工法についての解説
プランニングの目的と留意点についての解説
2週 木造専用住宅の平面プランニングの作成(1) 二階建専用住宅(庶民住宅)のプランニングの実践。
配置図兼1階平面図と2階平面図のエスキス。
3週 木造専用住宅の平面プランニングの作成(2) 二階建専用住宅(庶民住宅)のプランニングの実践。
初めてのエスキスのポイントチェックとフィード・バック後の作図。
4週 木造専用住宅の配置図・平面図等の作図(1) 二階建専用住宅(庶民住宅)のプランニング図をトレースし、配置図兼1階平面図と2平面図兼1階屋根伏せ図の作図。基本的骨格図の作図
5週 木造専用住宅の配置図・平面図等の作図(2) 二階建専用住宅(庶民住宅)のプランニング図をトレースし、配置図兼1階平面図と2平面図兼1階屋根伏せ図の作図。家具類・寸法線・外構・植栽等の作図
6週 木造専用住宅の立面図・断面図等の作図(1) 二階建専用住宅(庶民住宅)の立面図と断面図のレイアウト図の作図。
エレベーション・デザインと生活イメージできる断面図の作図。
7週 木造専用住宅の立面図・断面図等の作図(2)  二階建専用住宅(庶民住宅)の立面図と断面図の作図。
立面図と断面図の作図。必要寸法の説明と作図。
8週 木造専用住宅のプランニングで学んだことについて(振り返っての整理)  初めてのプランニングで学んだことについて説明。
プランニングを基に、作図したオリジナルの平面図・立面図・断面図についての説明。
4thQ
9週 RC造の併用住宅の平面プランニングの作成(1)  1階別用途(店舗等)併用住宅 ➀ (北側道路) 
10週 RC造の併用住宅の平面プランニングの作成(2)  1階別用途(店舗等)併用住宅 ② (北側・南側道路)
11週 RC造の併用住宅の平面プランニングの作成(3) 
1階別用途(店舗等)併用住宅 ③ (南側道路)
12週 RC造の併用住宅の平面プランニングの作成(4)  1階別用途(店舗等)併用住宅 ④ (西側道路)
13週 RC造の併用住宅の平面プランニングの作成(5)   1階別用途(店舗等)併用住宅 ➄ (東側道路)
14週 RC造の併用住宅の平面プランニングの作成(5)の平面図  1階別用途(店舗等)併用住宅 ➄ 
プランニングからの配置図・平面図の作図
15週 RC造の併用住宅の平面プランニングの作成(5)の立面図・断面図・部分詳細図 1階別用途(店舗等)併用住宅 ➄ 
プランニングからの立面図・断面詳細図の作成
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学建築系分野計画・歴史建築設計に関わる基本的な家具をはじめとする住設備機器などの寸法を知っている。3
建築計画・設計の手法一般について説明できる。3後1
設計・製図製図用具の特性を理解し、使用できる。3前6,前8,前10,後11
線の描き分け(3種類程度)ができる。3前6,前8,前10,後11
文字・寸法の記入を理解し、実践できる。3前6,前8,前10,後11
建築の各種図面の意味を理解し、描けること。3前6,前8,前10,後11
図面の種類別の各種図の配置を理解している。3前6,前8,前10,後11
図面の尺度・縮尺について理解し、図面の作図に反映できる。3前6,前8,前10,後11
立体的な発想とその表現(例えば、正投象、単面投象、透視投象などを用い)ができる。3前15
各種模型材料(例えば、紙、木、スチレンボードなど)を用い、図面をもとに模型を製作できる。または、BIMなどの3D-CADにより建築モデルを作成できる。3後12,後15
与えられた条件をもとに、コンセプトがまとめられる。2後1
与えられた条件をもとに、動線・ゾーニングのエスキスができる。2後3
与えられた条件をもとに、配置図、各階平面図、立面図、断面図などがかける。2後7,後11
設計した建築物の模型またはパースなどを製作できる。3後15
講評会等において、コンセプトなどをまとめ、プレゼンテーションができる。2後15
敷地と周辺地域および景観などに配慮し、配置、意匠を検討できる。2後7,後15

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合00000100100
基礎的能力000003030
専門的能力000004040
分野横断的能力000003030