科目基礎情報

学校 都城工業高等専門学校 開講年度 2018
授業科目 国語
科目番号 0022 科目区分 一般 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 建築学科 対象学年 2
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 『現代文B』(教育出版)『新編古典B改訂版』(大修館)新版四訂『新訂総合国語便覧』(第一学習社)『セレクト漢字検定三訂版』(桐原書店)
担当教員 内田 凉子

到達目標

1.論理的文章の読解を通して、要旨や筆者の主張を把握し、それについて自分なりに考察することができる。
2.文学的作品の読解を通して、想像力や感性を磨き、心情を豊かにすることができる。
3.古典に親しむための教養を身に付け、伝統的な言語文化に興味・関心を持つことができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安(可)
評価項目1論理の展開を十分に理解し、要旨を把握して、それに対する自分の意見を持つことができる。読解に必要な知識・語彙力を備え、文意を理解することができる。読解に必要な知識・語彙力をある程度備え、文意を少しは理解することができる。
評価項目2優れた表現に着目するとともに、表現の奥に潜む筆者の意図を考えることができる。場面や情景を想像し、人物の行動の意味や心情を理解することができる。場面や情景を少しは想像でき、人物の行動の意味や心情について考えようとすることができる。
評価項目3古典の面白さと意義を理解し、伝統的な言語文化に興味・関心を持つことができる。古典を学ぶための基本事項を理解し、古典に親しむ素地を作ることができる。古典を学ぶための基本事項を少しは理解し、古典に親しむ努力をすることができる。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
近代以降の様々な文章を読む能力を高めるとともに、物の見方、感じ方、考え方を深め、進んで表現し、言語文化への関心を深め、国語力の向上を図る態度や人間性を豊かにする態度を育てる。
古典においては、それぞれの時代背景や生き方に関心を持たせ、言葉の響きを味わいながら鑑賞する。
授業の進め方・方法:
1.新しい単元に入る時は、必ず読んでおくこと。
2.漢字テスト(20点満点)は毎回15点以上取れるようにすること。
注意点:
夏休み課題の読書感想文は、提出点(提出期限厳守)、内容点を成績に加味するので、必ず提出すること。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 授業計画の説明
随想『大人への丸太たじろがずに渡ってみよう』 導入・通読
授業計画・達成目標・成績の評価方法等の説明
在日コリアン二世である著者の思春期の悩みや心情を読み取り、筆者の思いを感じ、理解する。

2週 同 各段落 解読 在日コリアン二世である著者の思春期の悩みや心情を読み取り、筆者の思いを感じ、理解する。
3週 同 各段落 解読、「学習の手引き」
同上
4週 『竹取物語』より「かぐや姫の昇天」 導入・通読 第一段落読解 伝奇物語の紹介と鑑賞。
登場人物の心情を理解し、当時の人々が物語にこめた思いを考察。
5週 同 第二・第三段落読解 同上
6週 『方丈記』より「ゆく河の流れ」 導入・ 通読、読解 『方丈記』の代表的な部分を鑑賞し、基本主題「無常」について理解する。
7週 小説『山月記』 導入・通読 小説の範読を通してその全体を把握させる。
8週 通読 同上

2ndQ
9週 前期中間試験
10週 試験答案の返却及び解説        小説『山月記』 第一段落 読解 試験問題の解説及びポートフォリオの記入 漢語の多用、漢文調の文体を味わう。
11週 同 第一・第二段落 読解 同上
12週 同 第二・第三段落 読解
同上
13週 同 第三・第四段落 読解   同上
14週 同 第四段落 読解        『枕草子』より「中納言参りたまひて」 導入・読解 同上
清少納言のものの見方、考え方や宮廷生活における立場などを読み取り作品を鑑賞する。


15週 「中納言参りたまひて」 読解
「雪のいと高う降りたるを」読解
清少納言のものの見方、考え方や宮廷生活における立場などを読み取り作品を鑑賞する。


16週 前期末試験答案の返却及び解説 試験問題の解説及びポートフォリオの記入
後期
3rdQ
1週 小説『山月記』より  第四段落続き 読解 主人公の心理や性格を更に読み深め、人間存在や自意識の問題について考察し、主題に近づく。



2週 同 第五段落 読解 同上
3週 同 第六段落 読解 同上
4週 同 第七段落 読解、まとめ 同上
5週 『源氏物語』より 導入・通読
紫式部が描く王朝絵巻に興味を持ち、作中の人物像や心情を味わう。

6週 同「桐壺」読解   同上
7週 同上 同上
8週 同「若紫」読解 同上


4thQ
9週 後期中間試験 試験問題の解説及びポートフォリオの記入

10週 試験答案の返却及び解説
『源氏物語』より「若紫」続き 読解
試験問題の解説及びポートフォリオの記入

紫式部が描く王朝絵巻に興味を持ち、作中の人物像や心情を味わう。

11週 同上 同上
12週 同上
評論「記号の世界を生きる」 通読
同上
評論を読み、筆者の考え方や論の進め方を読み取る。
13週 「記号の世界を生きる」第一段落 読解  評論を読み、筆者の考えたや論の進め方を読み取る。
14週 同 第二段落 読解 同上
15週 同 第三段落 読解 同上
16週 前期末試験答案の返却及び解説 試験問題の解説及びポートフォリオの記入



モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力人文・社会科学国語国語論理的な文章(論説や評論)の構成や展開を的確にとらえ、要約できる。2前2,後12
論理的な文章(論説や評論)に表された考えに対して、その論拠の妥当性の判断を踏まえて自分の意見を述べることができる。2前1,前2,前3
文学的な文章(小説や随筆)に描かれた人物やものの見方を表現に即して読み取り、自分の意見を述べることができる。2前7,前8,前10,前11,前12,前13,後1,後2,後3,後4
常用漢字の音訓を正しく使える。主な常用漢字が書ける。2前1,前2,前3,前7,前8,前10,前11,前12,前13,後1,後2,後3,後4
類義語・対義語を思考や表現に活用できる。2
社会生活で使われている故事成語・慣用句の意味や内容を説明できる。2前6
専門の分野に関する用語を思考や表現に活用できる。2前7,前10,前11,前12,前13,後1,後2,後3,後4,後5
報告・論文の目的に応じて、印刷物、インターネットから適切な情報を収集できる。2後4
収集した情報を分析し、目的に応じて整理できる。2後4
報告・論文を、整理した情報を基にして、主張が効果的に伝わるように論理の構成や展開を工夫し、作成することができる。2後4
作成した報告・論文の内容および自分の思いや考えを、的確に口頭発表することができる。2前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前10,前11,前12,前13,後1,後2,後3,後4,後6,後7,後8,後10,後11
課題に応じ、根拠に基づいて議論できる。2前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前10,前11,前12,前13,後1,後2,後3,後4,後6,後7,後8,後10,後11
相手の立場や考えを尊重しつつ、議論を通して集団としての思いや考えをまとめることができる。2後4
新たな発想や他者の視点の理解に努め、自分の思いや考えを整理するための手法を実践できる。2後4

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合80000020100
基礎的能力4000002060
専門的能力400000040
分野横断的能力0000000