到達目標
1) 日本建築において、建築史的に重要な作品の名称や、建築の特徴を示す専門用語を示せること。
2) 日本の建築文化の発展や、各時代での建築様式や構造形式などについて理解し、説明できること。
3) 日本建築史で学んだ知識を元にして、現代社会における建築の価値や意義について、論じることができること。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
評価項目1 | 日本建築史的に重要な作品の名称、設計者の名前や、建築の特徴を示す専門用語を、それぞれ関連づけながら正確に示せる。 | 日本建築において、建築史的に重要な作品の名称や、建築の特徴を示す主要な専門用語を示せる。 | 日本建築において、有名な歴史的建築作品の名称や、その特徴を示す主要な専門用語が、判別できる。 |
評価項目2 | 日本の建築文化の発展や、各時代での建築様式や構造形式などについて総合的に理解し、自己の考察を含めて説明できる。 | 日本の建築文化の発展や、各時代での建築様式や構造形式などについて、総合的に理解して、説明できる。 | 日本の建築文化の発展や、各時代での建築様式や構造形式などについて、概略を説明できる。 |
評価項目3 | 日本建築史で学んだ知識と明確な関連性を示しながら、現代社会における建築の価値や意義について、独自の視点から論じることができる。 | 日本建築史で学んだ知識を元にして、現代社会における建築の価値や意義について、論じることができる。 | 日本建築の価値や意義について、論じることができる。 |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
日本では、大陸から輸入した建築文化を、日本特有の美意識や生活習慣に適合する物へと変化させ、独自の建築文化を形成してきた。この授業では、日本の伝統的な建築文化が完成したと考えられる江戸時代までの発展過程を概観しながら、日本の建築文化の本質について理解する。
授業の進め方・方法:
授業は、各学習項目に沿った内容の画像や文書を、プロジェクターで示しながら実施する。基本的に板書は行わないが、授業中にプロジェクターで提示するスライドは、授業担当者のHPに掲載している。準備学習として、日本の歴史に関する授業等の復習をしておくこと。また、授業前には、教科書を読み、纏めておくこと。授業を受けた日には、必ず、復習し、自分なりにノートを整理しておくこと。自己学習の成果として、レポートを作成すること。
注意点:
日本史の理解を必要とする。
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
後期 |
3rdQ |
1週 |
建築の発生と発達の要因・神社建築の成立 |
仏教建築が輸入される前の日本に成立していた建築について、縄文・弥生・古墳時代の建造物などを含めて、理解する。
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2週 |
飛鳥・奈良時代の仏教建築 |
日本にもたらされた仏教建築の基本的な構成や装飾形式・構造形式について理解する。
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3週 |
飛鳥・奈良時代の仏教建築 |
日本における仏教建築の発展と、仏教建築がもたらした建築的影響について理解する。
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4週 |
都城の制 |
古代の都市計画について理解する。
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5週 |
古代の住宅建築 |
寝殿造の発生から成立までの発展過程やその基本的な構成について理解する。
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6週 |
平安時代の仏教建築 |
平安時代に入って以降の仏教建築の日本的な発展過程について理解する。
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7週 |
神社建築の発展 |
日本独自の建築的特徴と仏教文化の影響を受けながら展開していく神社建築について理解する。
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8週 |
日本の古代建築に関する試験 |
日本の古代建築に関して整理する。
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4thQ |
9週 |
新しい仏寺建築様式 |
古代仏教に代わり、武家により輸入された大仏様や禅宗様の建築について理解する。
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10週 |
和様と新様式の影響 |
中世に新しく大陸から輸入された建築様式や建築技術の、日本建築における影響について理解する。
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11週 |
中世の住宅建築 |
古代の寝殿造りから、近世の書院造りに至る変遷過程について理解する。
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12週 |
城郭建築 |
戦乱の世から近世初頭における城郭建築の変遷について理解する。
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13週 |
近世の住宅 |
近世初頭に成立した書院造りについて理解する。
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14週 |
数寄屋建築 |
草庵風茶室の成立や、茶室建築が他の建築に与えた影響について理解する。
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15週 |
城下町及びその他の建築 |
近世において発展した城下町や、中世以降の農村住宅、聖堂や学校建築や、霊廟・宗教建築、能舞台や劇場建築について理解する。
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16週 |
試験答案の返却及び解説 |
試験問題の解説及びポートフォリオの記入
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 建築系分野 | 計画・歴史 | 原始(例えば、竪穴住居、高床建築、集落など)の特徴について説明できる。 | 4 | 後1 |
古代(例えば、住宅建築、寝殿造、都市計画、神社建築、寺院建築など)の特徴について説明できる。 | 4 | 後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8 |
中世(例えば、住宅建築、神社建築、寺院建築(大仏様、禅宗様、折衷様など))の特徴について説明できる。 | 4 | 後9,後10,後11,後16 |
近世(例えば、住宅建築、書院造、数寄屋風書院、町屋、農家、茶室、霊廟、社寺建築、城郭)の特徴について説明できる。 | 4 | 後12,後13,後14,後15,後16 |
評価割合
| 試験 | 発表 | 相互評価 | 態度 | ポートフォリオ | その他 | 合計 |
総合評価割合 | 70 | 0 | 0 | 0 | 0 | 30 | 100 |
基礎的能力 | 20 | 0 | 0 | 0 | 0 | 10 | 30 |
専門的能力 | 50 | 0 | 0 | 0 | 0 | 10 | 60 |
分野横断的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 10 | 10 |