構造力学Ⅱ

科目基礎情報

学校 都城工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 構造力学Ⅱ
科目番号 0039 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 建築学科 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 前期:2 後期:2
教科書/教材 「建築構造設計」、文部科学省検定済教科書、実教出版(株)、平成25年3月検定済 / ISBN:978-4-407-20301-1
担当教員 大岡 優

到達目標

1)トラスの基本的な解法である”節点法”、”切断法”について理解し、それらの解法を用いて部材に生じる力を求めることができる。
2)梁のたわみ曲線の微分方程式(弾性曲線式)を理解し、その解法を用いて、梁のたわみやたわみ角を求めることができる。
3)モールの定理を理解し、その解法を用いて梁のたわみやたわみ角を求めることができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安(優)       A標準的な到達レベルの目安(良)       B最低到達レベルの目標(可)      C(学生記入欄) 到達したレベルに〇をすること。
評価項目1さまざまな形状のトラスにおいて、部材に生じている軸力を正しく求めることができる。基本的なトラス架構においては、部材に生じている軸力を求めることができる。解法のうち1つは理解した上で、基本的なトラス架構の部材に生じている軸力を求めることができる。  A ・ B ・ C
評価項目2弾性曲線式を理解し、各種の荷重が作用している場合における、梁のたわみやたわみ角を正しく求めることができる。弾性曲線式を理解し、基本的な荷重が作用している場合は、梁のたわみやたわみ角を求めることができる。弾性曲線式は理解した上で、梁のたわみ、または、たわみ角のどちらかは求めることができる。  A ・ B ・ C
評価項目3モールの定理を理解し、各種の荷重が作用している場合における、梁のたわみやたわみ角を求めることができる。モールの定理を理解し、基本的な荷重が作用している場合は、梁のたわみやたわみ角を求めることができる。モールの定理は理解した上で、梁のたわみ、または、たわみ角のどちらかは求めることができる。  A ・ B ・ C

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 2-2 説明 閉じる

教育方法等

概要:
大空間構造物を実現させる架構によく用いられている構造形式の1つである”トラス”について、基本的な解法を習得することを目的とする。また、部材に発生する曲げモーメント・せん断力・変位(たわみ、たわみ角)について、それぞれの力学的な関係を理解するとともに、それらの関係式を数学の微分方程式と対比させることにより求める解法を習得することを目的とする。
授業の進め方・方法:
1)反力や部材に生じる力を求める際には、力の釣り合い状態を、力の向きを正確に捉えながら自ら図中に記入して解法に努めること。
2)電卓及び定規を持参すること。
3)事前学習により、当該授業時間で進行する部分を予習しておくこと。
4)自己学習として、参考書等に記載されている例題を、自ら解いて復習すること。
5)実際に建っている建築構造物を、モデル化された架構と対比させながら観察することにより、本科目で学修する内容について理解を深めること。
注意点:
参考図書:「図解入門 よくわかる構造力学の基本」、松本慎也 著、(株)秀和システム、2003年11月 / ISBN:4-7980-0649-1                                

ポートフォリオ

(学生記入欄)
【理解の度合】理解の度合について記入してください。
      (記入例)ファラデーの法則、交流の発生についてはほぼ理解できたが、渦電流についてはあまり理解できなかった。
 ・前期中間試験まで: 
                                      
 ・前期末試験まで :
                                       
 ・後期中間試験まで:
                                       
 ・学年末試験まで :

                                       
【試験の結果】定期試験の点数を記入し、試験全体の総評をしてください。
       (記入例)ファラデーの法則に関する基礎問題はできたが、応用問題が解けず、理解不足だった。
 ・前期中間試験 点数:      総評:                                       

 ・前期末試験  点数:      総評:                                       

 ・後期中間試験 点数:      総評:                                       

 ・学年末試験  点数:      総評:                                       


【総合到達度】「到達目標」どおりに達成することができたかどうか、記入してください。
 ・総合評価の点数:      総評:                                       


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(教員記入欄)
【授業計画の説明】実施状況を記入してください。
  
  
【授業の実施状況】実施状況を記入してください。
  ・前期中間試験まで:  
                                     
  ・前期末試験まで :                                       

  ・後期中間試験まで:                                       

  ・学年末試験まで : 
        
                                
【評価の実施状況】総合評価を出した後に記入してください。
 
    

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 授業計画・内容の説明、部材にかかる力について-1 部材にかかる力について理解できる。
2週 部材にかかる力について-2 部材にかかる力について理解できる。
3週 静定トラス-1 トラス部材に生じる力とその力の表し方を理解する。
4週 静定トラス/節点法による算式解法-1 接点法による算式解法を理解し、その解法を用いてトラス部材の軸力を求めることができる。
5週 静定トラス/節点法による算式解法-2 接点法による算式解法を理解し、その解法を用いてトラス部材の軸力を求めることができる。
6週 静定トラス/節点法による算式解法-3 接点法による算式解法を理解し、その解法を用いてトラス部材の軸力を求めることができる。
7週 静定トラス/節点法による算式解法-4 接点法による算式解法を理解し、その解法を用いてトラス部材の軸力を求めることができる。
8週 前期中間試験
2ndQ
9週 前期中間試験における、試験答案の返却及び解説 前期中間試験の内容を理解する。また、ポートフォリオを記入する。
10週 静定トラス/切断法-1 切断法(リッター法)を理解し、その解法を用いてトラス部材の軸力を求めることができる。
11週 静定トラス/切断法-2 切断法(リッター法)を理解し、その解法を用いてトラス部材の軸力を求めることができる。
12週 静定トラス/切断法-3 切断法(リッター法)を理解し、その解法を用いてトラス部材の軸力を求めることができる。
13週 静定トラス/切断法-4 切断法(リッター法)を理解し、その解法を用いてトラス部材の軸力を求めることができる。
14週 静定トラス/解法の解き比べ-1 それぞれの解き方を比べることにより、各解法の利点を理解する。
15週 静定トラス/解法の解き比べ-2 それぞれの解き方を比べることにより、各解法の利点を理解する。
16週 前期末試験
(17週目は、前期末試験の試験答案の返却・解説及びポートフォリオの記入)
前期末試験の内容を理解する。また、ポートフォリオを記入する。
後期
3rdQ
1週 梁のたわみ曲線の微分方程式(弾性曲線式)-1 梁に荷重が作用している場合における、梁のたわみとたわみ角について理解する。
2週 梁のたわみ曲線の微分方程式(弾性曲線式)-2 支点のたわみとたわみ角について理解する。また、反曲点について理解する。
3週 梁のたわみ曲線の微分方程式(弾性曲線式)-3 たわみ曲線の微分方程式の導入について理解する。
4週 梁のたわみ曲線の微分方程式(弾性曲線式)/単純梁-1 弾性曲線式を用いて、単純梁のたわみとたわみ角を求めることができる。
5週 梁のたわみ曲線の微分方程式(弾性曲線式)/単純梁-2 弾性曲線式を用いて、単純梁のたわみとたわみ角を求めることができる。
6週 梁のたわみ曲線の微分方程式(弾性曲線式)/片持梁-1 弾性曲線式を用いて、片持梁のたわみとたわみ角を求めることができる。
7週 梁のたわみ曲線の微分方程式(弾性曲線式)/片持梁-2 弾性曲線式を用いて、片持梁のたわみとたわみ角を求めることができる。
8週 後期中間試験 1週から8週までの内容を理解する。
4thQ
9週 後期中間試験における、試験答案の返却及び解説 後期中間試験の内容を理解する。また、ポートフォリオを記入する。
10週 梁の変形(モールの定理)-1 弾性曲線式との関係性を踏まえて、モールの定理について理解する。
11週 梁の変形(モールの定理)-2 モールの定理について理解する。
12週 梁の変形(モールの定理)/単純梁-1 モールの定理を用いて、単純梁のたわみとたわみ角を求めることができる。
13週 梁の変形(モールの定理)/単純梁-2 モールの定理を用いて、単純梁のたわみとたわみ角を求めることができる。
14週 梁の変形(モールの定理)/片持梁-1 モールの定理を用いて、片持梁のたわみとたわみ角を求めることができる。
15週 梁の変形(モールの定理)/片持梁-2 モールの定理を用いて、片持梁のたわみとたわみ角を求めることができる。
16週 学年末試験
(17週目は、学年末試験の試験答案の返却・解説及びポートフォリオの記入)
学年末試験の内容を理解する。また、ポートフォリオを記入する。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学建築系分野構造力の定義、単位、成分について説明できる。3前1,前2
力のモーメントなどを用い、力のつり合い(合成と分解)に関する計算ができる。3前1,前2
骨組構造物に作用する荷重の種類について説明できる。3前1,前2,前3
各種構造の設計荷重・外力を計算できる。3前1,前2
トラスの種類を説明でき、トラスの部材力の意味について説明できる。3前3,前4,前5,前6,前7,前10,前11,前12,前13,前14,前15
節点法や切断法を用いて、トラスの部材応力を計算できる。3前3,前4,前5,前6,前7,前10,前11,前12,前13,前14,前15
はりの支点の種類、対応する支点反力、およびはりの種類やその安定性について説明できる。3前1,前2
はりの断面に作用する内力としての応力(軸力、せん断力、曲げモーメント)、応力図(軸力図、せん断力図、曲げモーメント図)について説明することができる。3前1,前2
応力と荷重の関係、応力と変形の関係を用いてはりのたわみの微分方程式を用い、幾何学的境界条件と力学的境界条件について説明でき、たわみやたわみ角を計算できる。3後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後10,後11,後12,後13,後14,後15
ラーメンやその種類について説明できる。3前1,前2
ラーメンの支点反力、応力(軸力、せん断力、曲げモーメント)を計算し、その応力図(軸力図、せん断力図、曲げモーメント図)をかくことができる。3前1,前2

評価割合

定期試験合計
総合評価割合100100
基礎的能力4040
専門的能力6060
分野横断的能力00