科目基礎情報

学校 都城工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 国語
科目番号 0049 科目区分 一般 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 建築学科 対象学年 4
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 『論語』はプリント配布。夏目漱石『こころ』(新潮文庫)
担当教員 望月 高明

到達目標

1)訓点の指示に従って、『論語』の原文を読むことができる。                                                                  2)孔子及び朱子の言説を通して、儒家思想を理解し、更には中国思想・文化の特徴を理解することができる。
3)言葉に対して鋭敏な感覚をもち、日本語の表現に対する基礎知識・技術を習得し、自分の考えを論理的に正確に表現することができる。                                4)作品の主題を適格に把握し、登場人物の心理を読み取り、鑑賞することができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1原文を返り点の指示に従って書き下し文に直し、また、正確に日本語訳することができる。ある程度は原文を返り点の指示に従って書き下し文に直し、日本語訳することができる。一部は原文を返り点の指示に従って書き下し文に直し、また、日本語訳することができる。
評価項目2孔子や朱子の言説を通して、儒教思想の思惟方法を理解し、更には中国思想・文化について関心を広げることができる。ある程度は孔子や朱子の言説を通して、儒教思想の思惟方法を理解し、更には中国思想・文化について関心を広げることができる。一部は孔子や朱子の言説を通して、儒教思想の思惟方法を理解し、更には中国思想・文化について関心を広げることができる。
評価項目3文学的文章を的確に理解し、筆者の考え方を読み取り、自分の考えを正確に表現することができる。ある程度は文学的文章を理解し、筆者の考え方を読み取り、自分の考えを表現することができる。一部は文学的文章を理解し、筆者の考え方を読み取り、自分の考えを表現することができる。

学科の到達目標項目との関係

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教育方法等

概要:
前期は儒家の開祖孔子の言行録『論語』の講義、後期は夏目漱石の『こころ』を講義する。このように古典の講読を通して、われわれが人間であることの根源的な意味について考える。
授業の進め方・方法:
講義は1年を通じて古典を扱うので、決して理解は容易ではない。そのため、学業に対する情熱を必要とする。
注意点:
1)『論語』は訓点の指示に従って事前に読んでくること。                                                                     2)『こころ』は事前に一度通読しておくこと。                                                                         3)国語辞典を常に持参して授業に臨むこと。                                 

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 古典を読むことの意義 ・渡邊二郎氏の「登攀すべき高き峰々」を読んで、古典の定義及び古典を読むことの意義について学ぶ。
2週 宋人の『論語』の読み方
:二程子の場合
原文を介して、程氏兄弟が『論語』をいかなる性格の書として理解しているかを読み取る。
3週 ・「闕党童子」章~「季氏将伐」章 ・訓点の指示に従って『論語』の原文を正確に読み、その口調に慣れる。併せて日本語に翻訳できる力を養う。 
4週 ・「季氏将伐」章
・訓点の指示に従って『論語』の原文を正確に読み、その口調に慣れる。併せて日本語に翻訳できる力を養う。 
5週 ・「季氏将伐」章

・訓点の指示に従って『論語』の原文を正確に読み、その口調に慣れる。併せて日本語に翻訳できる力を養う。 
6週 ・「天下有道」章~「禄之去公」章
・訓点の指示に従って『論語』の原文を正確に読み、その口調に慣れる。併せて日本語に翻訳できる力を養う。 
7週 ・「益者三友」章~「侍於君子」章
・訓点の指示に従って『論語』の原文を正確に読み、その口調に慣れる。併せて日本語に翻訳できる力を養う。 
8週 ・「君子有三」章~「君子三畏」章
・訓点の指示に従って『論語』の原文を正確に読み、その口調に慣れる。併せて日本語に翻訳できる力を養う。 
2ndQ
9週 前期中間試験
10週 試験答案の返却及び解説 試験問題の解説及びポートフォーリオの記入
11週 ・「生而知之」章~「見善如不」章
・孔子や朱子の言説を介して、儒家思想の本質を理解する力を養う。
12週 ・「斉景公有」章~「陳亢問有」章
・孔子や朱子の言説を介して、儒家思想の本質を理解する力を養う。
13週 ・「陳公問有」章~「邦君之妻」章 

・孔子や朱子の言説を介して、儒家思想の本質を理解する力を養う。
14週 ・「 子張曰士」章 ~ 「執徳不弘」章
・孔子や朱子の言説を介して、儒家思想の本質を理解する力を養う。
15週 ・「子夏之門」章 ~「子夏曰雖」章
・孔子や朱子の言説を介して、儒家思想の本質を理解する力を養う。
16週 試験答案の返却及び解説 試験問題及びポートフォーリオの記入
後期
3rdQ
1週 夏目漱石を読むことの意義 ・教授者の「読書する力」を読んで、前期に『論語』、後期に夏目漱石の作品を読むことの意義について考える。
2週 ・『こころ』 上 先生と私 一

・漱石の作品の文体に慣れるとともに、難しい言葉は辞書を丹念にひいてその意味を正確に理解する。
3週 ・『こころ』 上 先生と私 二~三
・漱石の作品の文体に慣れるとともに、難しい言葉は辞書を丹念にひいて、その意味を正確に理解する。 
4週 ・『こころ』 上 先生と私 三~四
・漱石の作品の文体に慣れるとともに、難しい言葉は辞書を丹念にひいて、その意味を正確に理解する。 
5週 ・『こころ』 上 先生と私 五~六
・教授者がその都度提示する問題について、適格に答えられるように表現できる力を養う。
6週 ・『こころ』 上 先生と私 七~八
・教授者がその都度提示する問題について、適格に答えられるように表現できる力を養う。
7週 『こころ』 上 先生と私 九~十
・教授者がその都度提示する問題について、適格に答えられるように表現できる力を養う。
8週 『こころ』 上 先生と私 十一~十二
・教授者がその都度提示する問題について、適格に答えられるように表現できる力を養う。
4thQ
9週 前期中間試験
10週 試験答案の返却及び解説
試験問題の解説及びポートフォーリオの記入
11週 『こころ』 上 先生と私 十三~十四
・本文を読んで、作者の意図を読み取り、それを正確に文章表現できる力を養う。
12週 『こころ』 上 先生と私 十五~十六
・本文を読んで、作者の意図を読み取り、自分の考えを正確に文章表現できる力を養う。

13週 『こころ』 上 先生と私 十七~十八
・本文を読んで、作者の意図を読み取り、自分の考えを正確に文章表現できる力を養う。

14週 『こころ』 上 先生と私 十九~二十
・本文を読んで、作者の意図を読み取り、自分の考えを正確に文章表現できる力を養う。

15週 『こころ』 上 先生と私 二十一~二十二
・本文を読んで、作者の意図を読み取り、自分の考えを正確に文章表現できる力を養う。

16週 試験答案の返却及び解説 試験問題の解説及びポートフォーリオの記入

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力人文・社会科学国語国語論理的な文章を読み、論理の構成や展開の把握にもとづいて論旨を客観的に理解し、要約し、意見を表すことができる。また、論理的な文章の代表的構成法を理解できる。3
代表的な文学作品を読み、人物・情景・心情の描写ならびに描写意図などを理解して味わうとともに、その効果について説明できる。3
文章を客観的に理解し、人間・社会・自然などについて考えを深め、広げることができる。3後2,後5,後6,後7
文学作品について、鑑賞の方法を理解できる。また、代表的な文学作品について、日本文学史における位置を理解し、作品の意義について意見を述べることができる。3前15
鑑賞にもとづく批評的な文章の執筆や文学的な文章(詩歌、小説など)の創作をとおして、感受性を培うことができる。3
読書習慣の形成をとおして感受性を培い、新たな言葉やものの見方を習得して自らの表現の向上に生かすことができる。3
現代日本語の運用、語句の意味、常用漢字、熟語の構成、ことわざ、慣用句、同音同訓異義語、単位呼称、対義語と類義語等の基礎的知識についての理解を深め、その特徴を把握できる。また、それらの知識を適切に活用して表現できる。3
代表的な古文・漢文を読み、言葉や表現方法の特徴をふまえて人物・情景などを理解し、人間・社会・自然などについて考えを深めたり広げたりすることができる。3
古文・漢文について、音読・朗読もしくは暗唱することにより、特有のリズムや韻などを味わうことができる。3
代表的な古文・漢文について、日本文学史および中国文学史における位置を理解し、作品の意義について意見を述べることができる。また、それらに親しもうとすることができる。3後15
教材として取り上げた作品について、用いられている言葉の現代の言葉とのつながりや、時代背景などに関する古文・漢文の基礎的知識を習得できる。3
他者の口頭によるものを含む表現について、客観的に評価するとともに建設的に助言し、多角的な理解力、柔軟な発想・思考力の涵養に努めるとともに、自己の表現の向上に資することができる。3
相手の意見を理解して要約し、他者の視点を尊重しつつ、建設的かつ論理的に自らの考えを構築し、合意形成にむけて口頭によるコミュニケーションをとることができる。また、自らのコミュニケーションスキルを改善する方法を習得できる。3
社会で使用される言葉を始め広く日本語を習得し、その意味や用法を理解できる。また、それらを適切に用い、社会的コミュニケーションとして実践できる。3

評価割合

定期試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合0000000
知識の基本的な理解30000000
思考・推論・創造への適応能力30000000
人間力20000000
総合的な学習経験と創造的思考力20000000