到達目標
・法律の条文を読むことに慣れており、初めて読む条文の意味を理解することができる。
・法的三段論法に従って結論を導くことができる。
・所与の条文について、その条文が何のために存在するのかを理解し、妥当な解釈を導くことができる。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
評価項目1 | 法が何のために存在しているのかについて説明することができる。 | 法と道徳の違いについて説明することができる。 | 法と法律の違いについて説明することができる。 |
評価項目2 | 「六法」と呼ばれる6つの法について、それぞれが持つ基本的な理念を理解し、その理念が個別の条文にどのように現れているかを説明することができる。 | 「六法」と呼ばれる6つの法について、それぞれがどのような問題について規定しているものなのかを説明することができる。 | 「六法」と呼ばれる6つの法の名称を答えることができ、それぞれの違いを説明できる。 |
評価項目3 | 解釈に幅のある条文にを何らかの出来事に照らし合わせた際に、どのような解釈をとればどのような結論が導かれるのかを説明することができる。 | ある一連の出来事と法律の条文を見て、条文上の要件に該当する事実と該当しない事実を判別することができる。 | 法律の条文を見て、どのような要件の下でどのような効果が生じるのかを理解することができる。 |
学科の到達目標項目との関係
JABEE (b)
説明
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JABEE C2
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教育方法等
概要:
法律の規定を覚えるだけではなく、法について考える力を身につけることを目的とする。
法は、社会のルールであると同時に、社会におけるトラブルを解決するために先人たちが編み出してきた試行錯誤の産物でもある。このため、法をきちんと学んでおけば、自分自身が新たなトラブルに直面した場合に、妥当な解決を導きやすくなる。受講生の諸君には、是非ともそのような知恵を身につけていただきたい。
授業の進め方・方法:
教科書は一見簡単そうだが、内容的には深いので、油断しないこと。
尚、この科目は5年で開講される『産業財産権』受講の際の必修科目となるので、注意すること。
参考資料の欄にある『ポケット六法』を携帯し、条文が登場するたびに引く癖をつけておくと、理解が早い(とくに『産業所有権』の履修を予定している者は、訓練の意味も兼ねて実践すること)。
とくに後期中間試験後は授業の内容が難しくなるので、しっかり復習すること。また、後から復習できるようにするために、授業の内容をメモするように努めること。
日常生活で起こる様々な出来事を、授業で学んだことに照らし合わせて考えるようにすると、理解が早い。
注意点:
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
授業計画の説明 これから勉強する「法律」 |
授業計画・達成目標・成績の評価方法等の説明
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2週 |
これから勉強する「法律」 憲法の特徴と構造 |
講義の全体像の説明・学習における心構え等を確認する
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3週 |
憲法の特徴と構造 |
憲法の性質、人権と国家の統治等について学ぶ
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4週 |
憲法上の人権の性質と種類 |
人権の固有性、分類、享有主体性について学ぶ
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5週 |
自由と人権の限界 |
人権の限界、公共の福祉、二重の基準について学ぶ
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6週 |
立法権・司法権・行政権の役割 |
三権のそれぞれの役割と対立について学ぶ
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7週 |
統治の基本制度 |
国会と内閣の関係、裁判所の存在意義について学ぶ
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8週 |
憲法に関する小括 |
これまでの学習内容を振り返る
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2ndQ |
9週 |
前期中間試験 試験答案の返却及び解説 |
試験問題の解説及びポートフォリオの記入
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10週 |
民法の基本と大原則 |
民法上の責任、権利義務、私的自治の原則について学ぶ
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11週 |
民法のエッセンス |
意思表示、意思主義と表示主義、外観について学ぶ
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12週 |
二重譲渡と公示の原則 |
二重譲渡とその解決方法について学ぶ
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13週 |
株式会社の仕組み |
株式会社の基礎を学ぶ
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14週 |
実体法と手続法・民事訴訟法の全体像 |
裁判において権利義務を争うためのルールを学ぶ
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15週 |
民事訴訟制度の目的 民事法に関する小括 |
民事裁判における真実発見と紛争解決について学ぶ 民法の基本と大原則以降の学習内容を振り返る
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16週 |
試験答案の返却及び解説 |
試験問題の解説及びポートフォリオの記入
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後期 |
3rdQ |
1週 |
刑法の機能と犯罪の成立要件 |
刑法が何のためにあるか等について学ぶ
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2週 |
違法性と正当防衛 |
違法性の捉え方、正当防衛、偶然防衛について学ぶ
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3週 |
窃盗罪の保護法益 |
窃盗罪を例に刑法条文の解釈を学ぶ
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4週 |
刑事訴訟法の基礎知識 |
被告人を裁くための手続きについて学ぶ
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5週 |
「人権保障」と「真実発見」 |
刑事手続における人権保障について学ぶ
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6週 |
その他の法分野・法の分類 |
行政法、社会法や公法私法二分論等について学ぶ
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7週 |
刑事法に関する小括等 |
刑法の機能と犯罪の成立要件以降の学習内容を振り返る
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8週 |
後期中間試験 試験答案の返却及び解説 |
試験問題の解説及びポートフォリオの記入
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4thQ |
9週 |
法源・法の解釈 |
法の存在形式と法の解釈手法について学ぶ
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10週 |
裁判の機能 |
実社会における裁判及び訴訟の機能について学ぶ
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11週 |
裁判過程と法の適用 |
法的三段論法、法の適用、事実認定について学ぶ
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12週 |
法的思考 |
リーガル・マインドとは何かについて学ぶ
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13週 |
法と道徳 |
法と道徳の間の共通点や相違点等について学ぶ
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14週 |
法と正義 |
正義とは何かに関する理論を学ぶ
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15週 |
総括 |
1年間の学習内容を振り返る
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16週 |
試験答案の返却及び解説 |
試験問題の解説及びポートフォリオの記入
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
評価割合
| 定期試験 | 合計 |
総合評価割合 | 100 | 100 |
知識の基本的な理解 | 75 | 75 |
思考・推論・創造 へ の 適 応 力 | 25 | 25 |
汎用的技能 | 0 | 0 |
態度・志向性 (人間力) | 0 | 0 |
総合的な学習経験 と創造的思考力 | 0 | 0 |