応用物理

科目基礎情報

学校 都城工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 応用物理
科目番号 0052 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 建築学科 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 教科書:「物理学基礎」 原康夫(学術出版社)978-4780605259。参考書:「理工学系の力学」 高橋正雄(共立出版)978-4320034402、「単位が取れる力学ノート」 橋元淳一郎(講談社サイエンティフィク)978-4061544512。
担当教員 野田 宗佑

到達目標

1)多くの物理概念や物理量を含んだ問題を解くことができる。
2)物理の法則の数式を説明することができ、問題を解くことができる。
3)微分積分を用いた物理の法則を導き、かつ論理的に説明できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安       A標準的な到達レベルの目安       B未到達レベルの目安     C(学生記入欄) 到達したレベルに〇をすること。
評価項目1多くの物理概念・物理量を含んだ問題を解くことができる。定義から物理概念が理解でき、物理量を計算できる。計算で求めた答えは単位付きで表示することができる。物理量の定義を一部は説明することができる。定義式を用いた特定の計算はできる。  A ・ B ・ C
評価項目2物理法則の数式を説明することができ、問題を解くことができる重要な物理法則を用いて、問題を解くことができる。重要な物理法則の一部の説明はできる  A ・ B ・ C
評価項目3微分積分を用いた物理の法則を導き、かつ論理的に説明できる。微分積分を用いた物理の法則を導くことができる。微分積分を用いた物理の法則を一部導くことができる。  A ・ B ・ C

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 2-1 説明 閉じる

教育方法等

概要:
自然科学の基礎となる物理学の基本的な概念や原理に対する理解を深め、論理的に考える力と知識を応用する力を
養成する。1, 2年の物理における物体の運動についての基礎知識を踏まえて、ベクトル演算、微分、積分などの数学
を用いて現象をより深く理解する方法を身に付ける。
授業の進め方・方法:
講義で黒板を用いて数学で記述される物理学を学ぶ。必要となる数学は必ず平易な解説により復習をする。
レポートを年に2-3回ほど出す。
注意点:
三角関数、2次関数、ベクトル及び微分積分については理解しておくこと。
質問はチャット・対面いつでも受け付けているが、授業中気になったことは気軽に発言すること。

ポートフォリオ

(学生記入欄)
【理解の度合】理解の度合について記入してください。
      (記入例)ファラデーの法則、交流の発生についてはほぼ理解できたが、渦電流についてはあまり理解できなかった。
 ・前期中間試験まで: 
                                      
 ・前期末試験まで :
                                       
 ・後期中間試験まで:
                                       
 ・学年末試験まで :

                                       
【試験の結果】定期試験の点数を記入し、試験全体の総評をしてください。
       (記入例)ファラデーの法則に関する基礎問題はできたが、応用問題が解けず、理解不足だった。
 ・前期中間試験 点数:      総評:                                       

 ・前期末試験  点数:      総評:                                       

 ・後期中間試験 点数:      総評:                                       

 ・学年末試験  点数:      総評:                                       


【総合到達度】「到達目標」どおりに達成することができたかどうか、記入してください。
 ・総合評価の点数:      総評:                                       


-------------------------------------------------------------------------------------------------------------------
(教員記入欄)
【授業計画の説明】実施状況を記入してください。
  
  
【授業の実施状況】実施状況を記入してください。
  ・前期中間試験まで:  
                                     
  ・前期末試験まで :                                       

  ・後期中間試験まで:                                       

  ・学年末試験まで : 
        
                                
【評価の実施状況】総合評価を出した後に記入してください。
 
    

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ニュートン力学について、この授業で使う数学(関数、微分、積分、ベクトル)について 授業計画・達成目標・成績の評価方法等の説明。
ニュートン力学の概要とそこで使われる数学について易しく解説して使えるようにすること。
2週 直線運動(一次元運動)の速度、加速度と微分 数学の復習をしながら1次元運動の位置・速度・加速度について理解すること。
3週 x-tグラフ、v-tグラフ
物体の運動を表すグラフの読み方と、微分積分の関係について理解すること。
4週 一般の運動の速度、加速度 ベクトルの復習をして、2次元以上の一般の運動について位置・速度・加速度の表し方について理解すること。
5週 演習、等速円運動1 ここまでの内容に関する演習問題を解き、復習すること。また、円運動の表し方を学び、微分により等速円運動の速度、加速度を計算できること。
6週 等速円運動2、ここまでのまとめ ここまでの学習内容についての復習を通じて理解を深めること。
7週 試験対策 試験対策問題の解説をして試験に備える。
8週 前期中間試験
試験答案の返却及び解説
中間試験を受ける。
2ndQ
9週 ニュートンの3法則 試験問題の解説及びポートフォリオの記入
ニュートンの運動の法則について学ぶこと。
10週 運動方程式1 簡単な場合に、積分を用いて加速度から速度、速度から位置の計算ができる。
11週 運動方程式2 放物運動 力、加速度、速度、位置を成分に分けて求める計算ができる。
12週 運動方程式3 雨滴の落下運動 空気抵抗を受ける物体の速度の時間変化を求められる。
13週 単振動、演習 単振動の運動方程式を立て、振動の周期や振動数が求められる。
14週 単ふりこ、演習 単振り子の運動と単振動とのつながりを理解し、周期、振動数が計算できる。
15週 試験対策 試験対策をする。
16週 前期末試験
試験答案の返却及び解説
期末試験を受ける。(17週目は試験答案の返却・解説及びポートフォリオの記入)
後期
3rdQ
1週 仕事 仕事を積分や面積の計算を用いて求められる。
2週 仕事2 仕事を積分や面積の計算を用いて求められる。仕事率が求められる。
3週 仕事とエネルギー 運動エネルギーが計算できる。運動エネルギーと仕事の関係を用いて、運動が求められる。
4週 仕事と位置エネルギー
力学的エネルギー保存則 
重力、万有引力、弾性力による位置エネルギーの公式が導出できる。それらの公式を用いて位置エネルギーが計算できる。また、力学的エネルギー保存則を用いて、運動が求められる。万有引力がはたらく場合について、脱出速度が計算できる。
5週 ここまでのまとめと演習
力のモーメント
力のモーメントの計算ができ、力のモーメントのつりあいの式が立てられる。
6週 角運動量
回転運動の法則
角運動量を理解し計算ができる。
7週 試験対策
運動方程式から回転運動の法則を導ける。角運動量保存則が成り立つ理由を理解する。角運動量保存則とケプラーの第2法則の関係を説明できる。
8週 後期中間試験
試験答案の返却及び解説
中間試験を受ける。
4thQ
9週 質点の力学の復習と質点系について ここまでで学んだ質点の力学について復習し質点系の力学を学ぶ準備をする。
10週 質点系の重心1 さまざまな物体の重心の位置が計算で求められる。
11週 質点系の重心2 重心の運動方程式を導ける。重心がどのような運動をするか説明できる。
12週 質点系の角運動量と剛体の回転運動 剛体の回転運動の法則を用いて、剛体の回転運動を求められる。
13週 剛体の回転運動 簡単な形の剛体の慣性モーメントが計算できる。剛体振り子の運動を、回転運動の法則を用いて求められる。
14週 剛体の平面運動
剛体の平面運動、剛体の回転運動のエネルギーについて理解する。
15週 まとめと問題演習 これまでのまとめと復習をして演習問題が解けるようになること。
16週 学年末試験答案の返却及び解説 学年末試験を受ける。(17週目は試験答案の返却・解説及びポートフォリオの記入)

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力自然科学物理力学速度と加速度の概念を説明できる。3
直線および平面運動において、2物体の相対速度、合成速度を求めることができる。3
等加速度直線運動の公式を用いて、物体の座標、時間、速度に関する計算ができる。3
平面内を移動する質点の運動を位置ベクトルの変化として扱うことができる。3
物体の変位、速度、加速度を微分・積分を用いて相互に計算することができる。3
平均の速度、平均の加速度を計算することができる。3
自由落下、及び鉛直投射した物体の座標、速度、時間に関する計算ができる。3
水平投射、及び斜方投射した物体の座標、速度、時間に関する計算ができる。3
物体に作用する力を図示することができる。3
力の合成と分解をすることができる。3
重力、抗力、張力、圧力について説明できる。3
フックの法則を用いて、弾性力の大きさを求めることができる。3
質点にはたらく力のつりあいの問題を解くことができる。3
慣性の法則について説明できる。3
作用と反作用の関係について、具体例を挙げて説明できる。3
運動方程式を用いた計算ができる。3
簡単な運動について微分方程式の形で運動方程式を立て、初期値問題として解くことができる。3
運動の法則について説明できる。3
静止摩擦力がはたらいている場合の力のつりあいについて説明できる。3
最大摩擦力に関する計算ができる。3
動摩擦力に関する計算ができる。3
仕事と仕事率に関する計算ができる。3
物体の運動エネルギーに関する計算ができる。3
重力による位置エネルギーに関する計算ができる。3
弾性力による位置エネルギーに関する計算ができる。3
力学的エネルギー保存則を様々な物理量の計算に利用できる。3
物体の質量と速度から運動量を求めることができる。3
運動量保存則を様々な物理量の計算に利用できる。3
周期、振動数など単振動を特徴づける諸量を求めることができる。3
単振動における変位、速度、加速度、力の関係を説明できる。3
等速円運動をする物体の速度、角速度、加速度、向心力に関する計算ができる。3
万有引力の法則から物体間にはたらく万有引力を求めることができる.3
万有引力による位置エネルギーに関する計算ができる。3
力のモーメントを求めることができる。3
角運動量を求めることができる。3
角運動量保存則について具体的な例を挙げて説明できる。3
剛体における力のつり合いに関する計算ができる。3
重心に関する計算ができる。3
一様な棒などの簡単な形状に対する慣性モーメントを求めることができる。3
剛体の回転運動について、回転の運動方程式を立てて解くことができる。3

評価割合

定期試験レポート合計
総合評価割合8020100
知識の基本的な理解401050
思考・推論・創造401050
汎用的技能000
態度・志向性000
総合的な学習経験000