建築設計演習

科目基礎情報

学校 都城工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 建築設計演習
科目番号 0061 科目区分 専門 / 必修
授業形態 演習 単位の種別と単位数 履修単位: 6
開設学科 建築学科 対象学年 4
開設期 通年 週時間数 6
教科書/教材
担当教員 中村 孝至,杉本 弘文,板越 政幸

到達目標

(1)各課題の設計条件を理解・調査・分析し、適切な設計目標をたてることができる。
(2)諸建築空間の様々な機能,階層を系統づけて整理し,建築としてまとめることができる。
(3)建築物にいついて生産・構造・設備等の面からの検討を行い適切な技術的な解決ができる。
(4)技術的な内容を正確に伝達できる完成度の高い設計図書としての図面とプレゼンテーション用の図面を適切に表現できること。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1(B)・(C)を前提とし、調査した設計条件をもととしたコンセプトに、独創的な提案が盛り込まれている。計画・設計に必要な情報を収集し、問題点を発見し、解決を目指したなコンセプトを考察している。目標とする建築空間を計画・設計するにあたり、どのような設計条件を調査する必要があるかを知っている。
評価項目2(B)・(C)を前提と研究され、求められている建築空間に適応され独創的な空間が考案されている。基本的な計画・設計方法に工夫が見られ、求められている建築空間が合理的にまとめられる。求められている建築空間の機能、動線など基本的な計画の知識を知っている。
評価項目3(B)・(C)を前提と研究され、求められている建築空間に適応され適切な提案がなされている。生産・構造・設備等の面からの計画・設計方法に工夫が見られる。建築物にいついて生産・構造・設備等の面からの検討を行い基本的な知識を知っている。
評価項目4(B)・(C)を前提とし、プレゼンテーションの高度な技巧を研究し、完成度の高いプレゼンテーションができていること。(C)を前提とし、各自の設計コンセプトを他者を理解させるよう工夫した構成・内容になっていること。各種建築図面の役割を熟知し、適切で分かり易い表現ができる。

学科の到達目標項目との関係

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教育方法等

概要:
3学年及び課題開始までに習得した建築全般の知識を統合し,与えられた設計条件の下に必要な情報の収集や盛り込むべき空間性能の把握を自ら行い,住空間・公共建築施設の基本設計ができる能力を養うと共にプレゼンテーション技術を習得する.
授業の進め方・方法:
3課題が与えられる。それぞれの課題の設計条件に基づき、各自で設計目標を設定し、その目標達成のための資料、計画・設計方法を見出しそれに基づき設計を行い、期間内に図面及び模型を使ってプレゼンテーションを行い、図面として提出する。
注意点:
各種提出物は提出期限日までに提出すること。(求められた内容が未達成の場合でも、その時点でできている図面などを提出すること。提出期限時点での評価を行う。)

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 課題1. 集合住宅の設計(1) 事例研究 授業計画の説明/授業計画・達成目標・成績の評価方法等の説明。第一課題説明
2週 課題1. 集合住宅の設計(2)基本構想:第1回作成 規模計画を行う。配置計画、住棟の断面形式・平面形式を検討する。
3週 課題1. 集合住宅の設計(3)基本構想:第1回作成 住戸の平面形式を検討する。配置図・平面図・断面図を作成、複製を提出する。
4週 課題1. 集合住宅の設計(4)基本構想:第2回作成 再検討し、第二案を配置図・平面図・断面図を作成、複製を提出する。
5週 課題1. 集合住宅の設計(5)基本構想:第3回評価、訂正 指摘された問題点を解決し平面図・断面図を作成、複製を提出する。
6週 課題1. 集合住宅の設計(6) プレゼンテーション計画配置図・平面図の作成 プレゼンテーションを計画し、提出用図面の作成をはじめる。
7週 課題1. 集合住宅の設計(7) 配置図・平面図の作成 提出用図面の作成。
8週 課題1. 集合住宅の設計(8)  立面・断面図の作成・立体表現(透視図,模型,CGなどの作成) 提出用図面の作成。立体表現に着手する。
2ndQ
9週 課題1. 集合住宅の設計(9) 立体表現(透視図,模型,CGなどの作成) 立体表現を完成させ、図面に反映させ、複製を提出する。模型も現物を所定の位置に展示する。
10週 課題1. 集合住宅の設計(10) プレゼンテーション・作品の展示・講評 学生が相互に作品を評価し、数作品を選出し、選出された作品は発表する
11週 課題2. 建築の改修・刷新(1) 第二課題説明(1)。事例研究(5)
12週 課題2. 建築の改修・刷新(2) 事例研究(3)。対象とする既存建築物の研究(3)。
13週 課題2. 建築の改修・刷新(3) 対象とする既存建築物の研究(5)。改修・刷新の基本構想を作成。(1)
14週 課題2. 建築の改修・刷新(4) 改修・刷新の基本構想を作成。(6)
15週 課題2. 建築の改修・刷新(5) 改修・刷新の基本構想を作成。(3)。基本構想のプレゼンテーション。(3)各図面の作成(1)
16週
後期
3rdQ
1週 課題2. 建築の改修・刷新(6) 各図面の作成(6)
2週 課題2. 建築の改修・刷新(7) 各図面の作成(3)。各種パースおよび模型の作成(3)。
3週 課題2. 建築の改修・刷新(8) 各種パースおよび模型の作成。(6)
4週 課題2. 建築の改修・刷新(9) 各種パースおよび模型の作成.(1)プレゼンテーション図面の作成(5)
5週 課題2. 建築の改修・刷新(10) プレゼンテーション図面の作成(3)。プレゼンテーション・作品の展示・講評(3)
6週 課題3. 複合機能をもった 地域コミュニティ施設の設計(1) 第三課題説明。事例研究(6)
7週 課題3. 複合機能をもった 地域コミュニティ施設の設計(2) 事例研究(2)企画書の作成、基本構想(4)
8週 課題3. 複合機能をもった 地域コミュニティ施設の設計(3) 企画書の作成、基本構想(2)配置計画・外構(植栽等)計画(4)
4thQ
9週 課題3. 複合機能をもった 地域コミュニティ施設の設計(4) 配置計画・外構(植栽等)計画(2)平面計画・立面計画・断面計画(4)
10週 課題3. 複合機能をもった 地域コミュニティ施設の設計(5) 平面計画・立面計画・断面計画(2)ボリュームの検討(スタディモデルの作成)(4) 
11週 課題3. 複合機能をもった 地域コミュニティ施設の設計(6) ボリュームの検討(スタディモデルの作成)(2)配置図・平面図の作成(4)
12週 課題3. 複合機能をもった 地域コミュニティ施設の設計(7) 配置図・平面図の作成(2)立面図・断面図・透視図の作成(4)
13週 課題3. 複合機能をもった 地域コミュニティ施設の設計(8) 立面図・断面図・透視図の作成(6) 
14週 課題3. 複合機能をもった 地域コミュニティ施設の設計(9) プレゼンテーション図面・模型の作成(6)
15週 課題3. 複合機能をもった 地域コミュニティ施設の設計(10) プレゼンテーション図面・模型の作成(2)プレゼンテーション・作品の展示・講評(4)
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学建築系分野計画・歴史居住系施設(例えば、独立住宅、集合住宅など)の計画について説明できる。4前1,前2,前3,前4,前5,前11,前12,前13,前14
文化・交流系の施設(例えば、美術館、博物館、図書館など)あるいは類似施設の計画について説明できる。4後6,後7
建築計画・設計の手法一般について説明できる。4前2,前3,前4,前5,前12,前13,前14,後6,後7,後8,後9,後10
計画の立案ができる。4前2,前3,前4,前5,前14,後7,後8,後9,後10
企画の手法について理解できる。4前2,前3,前4,前5,前12,前13,前14,後6,後7,後8,後9,後10
動線について説明できる。4前2,前3,前4,前5,前14,後8,後9,後10
ゾーニングについて説明できる。4前2,前3,前4,前5,前14,後8,後9,後10
設計・製図製図用具の特性を理解し、使用できる。4前6,前7,前8,前15,後1,後2
線の描き分け(3種類程度)ができる。4前6,前7,前8,前15,後1,後2
文字・寸法の記入を理解し、実践できる。4前6,前7,前8,前15,後1,後2
建築の各種図面の意味を理解し、描けること。4前6,前7,前8,前15,後1,後2
図面の種類別の各種図の配置を理解している。4前6,前7,前8,前15,後1,後2
図面の尺度・縮尺について理解し、図面の作図に反映できる。4前6,前7,前8,前15,後1,後2
立体的な発想とその表現(例えば、正投象、単面投象、透視投象などを用い)ができる。4前6,前7,前8,前9,前15,後1,後2,後3,後4,後10,後11,後13
各種模型材料(例えば、紙、木、スチレンボードなど)を用い、図面をもとに模型を製作できる。または、BIMなどの3D-CADにより建築モデルを作成できる。3前8,後2,後3,後4,後10
与えられた条件をもとに、コンセプトがまとめられる。4前2,前3,前4,前5,前6,後7
与えられた条件をもとに、動線・ゾーニングのエスキスができる。4前2,前3,前4,前5,前6,後7
与えられた条件をもとに、配置図、各階平面図、立面図、断面図などがかける。4前6,前7,前8,後8,後9,後10,後11,後12,後13
設計した建築物の模型またはパースなどを製作できる。4前8,前9,後8,後9,後10
講評会等において、コンセプトなどをまとめ、プレゼンテーションができる。4前10,前15,後5,後8,後9,後10,後14,後15
敷地と周辺地域および景観などに配慮し、配置、意匠を検討できる4後10
講評会等において、設計趣旨などをまとめ、プレゼンテーションができる。4後15
美術・デザイン建築の構成要素(形と空間の構成)について説明できる。4前15,後5,後15
建築における形態(ものの形)について説明できる。4前15,後5,後15
デザインプレゼンテーションができる。4前6,前15,後5,後15

評価割合

成果品発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合10000000100
基礎的能力400000040
思考・推論・創造への適応力400000040
総合的な学習経験と創造的思考力200000020