到達目標
1)建築の基幹材料であるコンクリート,鋼材,木材の物理的性質,化学的性質を理解し,使用上の留意点について説明できること.
2)非鉄金属,石材,ガラス,粘土焼成品,高分子材料の種類,用途,性質,使用上の留意点を説明できること.
3)建築材料の特性を示す物理的・化学的性質を理解し,説明できること.
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
評価項目1 | コンクリート,鋼材,木材の物性改善やその他の材料の複合使用による性能の多様化を提案できる. | コンクリート,鋼材,木材の物理的性質,化学的性質を理解した上で使用上の問題点を説明できる. | コンクリート,鋼材,木材の長所,短所を理解し,説明できる. |
評価項目2 | 非鉄金属,石材,ガラス,粘土焼成品,高分子材料の特徴に基づいた各種施工法についても言及できる. | 非鉄金属,石材,ガラス,粘土焼成品,高分子材料の物理的性質,化学的性質を理解した上で使用上の問題点を説明できる. | 非鉄金属,石材,ガラス,粘土焼成品,高分子材料の生産方法,加工品の特徴を理解し説明できる. |
評価項目3 | 求めた特性値に基づき,各材料の性能の良否を比較検討できる. | 与条件に基づき,物理的・化学的特性値を求めることができる. | 建築材料の物理的特性値および化学的特性値の定義を理解できる. |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
建築に用いられる各種材料の性質及び使用方法等について学習し,建築材料に関する基礎的知識を修得する.
授業の進め方・方法:
・基本的にはテキストを中心に授業を進めるが,適宜,プロジェクター,ビデオ等を用いた授業も行う.授業中,比較的多くの板書説明を行う.ノートはしっかりとるように心がけること.また,授業でプロジェクターを使用するときは,大量の資料を配布するので試験前に見直しができるように整理しておくこと
・関連科目としては1年次に履修した「建築構造Ⅰ」,2年次に履修した「建築構造Ⅱ」,3年次に履修する「建築学実験(建築材料実験)」がある.自己学習としては,これらの科目との授業内容の整合性を確認しながら予習復習行うこと.
注意点:
・建築材料を未修得で卒業した場合,高専卒業後,4年間の実務経験を経ても,一級建築士試験の受験資格が認めれません.
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
授業計画の説明 建築材料の一般的性質 |
・建築材料の変遷や発展について説明できる. ・ 建築材料の規格・要求性能について説明することができる.
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2週 |
セメントの成分 |
セメントの成分,水和反応硬化機構を説明できる.
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3週 |
セメント種類・物理的性質 |
各種セメントの種類用途及び強度発現性状等を説明できる.
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4週 |
せっこう・石灰の性質 |
せっこう・石灰の硬化機構及び使用上の留意点を説明できる.
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5週 |
コンクリートの概要 |
コンクリートの一般的性質を説明できる.
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6週 |
コンクリートの構成材料(骨材) |
コンクリートの構成材料である骨材に求められる品質を説明できる.
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7週 |
コンクリートの構成材料(水・混和材料) |
練混ぜ水の要求品質及び混和材料の種類・用途を説明できる.
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8週 |
第7週までの内容の復習(前期中間試験) |
試験により第7週までの授業内容の理解度を確認し,不十分な部分の復習を行うことができる.
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2ndQ |
9週 |
中間試験結果を確認するとともに,ポートフォリオにより自己の理解度の客観的評価を行う. |
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10週 |
フレッシュコンクリートの性状(その1) |
フレッシュコンクリートに求められる各種品質を説明できる.
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11週 |
フレッシュコンクリートの性状(その2) |
コンクリートの単位水量,空気量がコンシステンシーと材料分離抵抗性に及ぼす影響を説明できる.
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12週 |
硬化コンクリートの力学的性質 |
・コンクリートの強度(圧縮、引張、曲げ、せん断)の関係について説明できる. ・応力とひずみの関係について説明できる. ・弾性係数の意味について説明できる.
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13週 |
硬化コンクリートの耐久性 |
・中性化、収縮、凍害、塩害などについての劣化メカニズムを説明できる. ・スランプ,空気量及び骨材のなどの構成材料が強度、耐久性に及ぼす影響を説明できる.
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14週 |
種々のコンクリート・コンクリート製品 |
・各種(暑中・寒中など)・特殊(水密、高強度など)コンクリートの名称をあげることができる. ・コンクリート製品(ALC、プレキャストなど)の特徴について説明できる.
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15週 |
第10週~第14週までの内容の復習(前期末試験) |
試験により第10週~第14週までの授業内容の理解度を確認し,不十分な部分の復習を行うことができる.
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16週 |
前期末試験結果を確認するとともに,ポートフォリオにより自己の理解度の客観的評価を行う. |
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後期 |
3rdQ |
1週 |
鋼材 |
・鋼材の応力~ひずみ関係について説明でき、その特異点(比例限界、弾性限界、上降伏点、下降伏点、最大荷 重、破断点など)の特定と性質について説明できる. ・鋼材の耐久性(腐食、電食、耐火など)について説明できる.
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2週 |
建築用鋼製品及び建築用構造用鋼材 |
・建築用鋼製品(丸鋼・形鋼・板など)の特徴・性質について説明できる. ・建築用構造用鋼材の種類(SS、SM、SN など)・性質について説明できる.
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3週 |
非鉄金属 |
非鉄金属(アルミ、銅、ステンレスなど)の分類、特徴をあげることができる.
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4週 |
木材の種類 |
木材の種類について説明できる.
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5週 |
木材の構成及び諸性質 |
木材の成長と組織形成から、物理的性質の違いについて説明できる.
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6週 |
木材の耐久性・耐火性 |
・等級に応じた傷(節など)について説明できる. ・耐久性(例えば腐れ、枯渇、虫害など)について説明できる. ・耐火性について説明できる.
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7週 |
木材工業製品 |
木材工業製品(集成材、積層材など)の種類について説明できる.
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8週 |
第7週までの内容の復習(前期中間試験) |
試験により第7週までの授業内容の理解度を確認し,不十分な部分の復習を行うことができる.
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4thQ |
9週 |
中間試験結果を確認するとともに,ポートフォリオにより自己の理解度の客観的評価を行う. |
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10週 |
石材 |
・石材の種類・性質について説明できる. ・石材の使用方法について説明できる.
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11週 |
ガラス |
ガラスの製法、種類をあげることができる.
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12週 |
粘土焼成品 |
・タイルの種類、特徴をあげることができる. ・れんが,瓦の特徴をあげることができる.
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13週 |
合成樹脂 |
合成樹脂の製品・種類をあげることができる.
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14週 |
繊維・アスファルト・塗料 |
・床の仕上げ材料であるカーペットの特徴を説明できる. ・防水材であるアスファルト製品の特徴を説明できる. ・塗料の種類及び下地、使用環境などの適合性について説明できる.
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15週 |
第10週~第14週までの内容の復習(学年末試験) |
試験により第10週~第14週までの授業内容の理解度を確認し,不十分な部分の復習を行うことができる.
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16週 |
学年末試験結果を確認するとともに,ポートフォリオにより自己の理解度の客観的評価を行う. |
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 建築系分野 | 環境・設備 | パッシブデザインについて理解している。 | 4 | |
環境共生建築について理解している。 | 4 | |
地球環境について説明できる。 | 4 | |
環境マネージメント(たとえば、環境負荷、省エネルギーなど)の概要について理解している。 | 4 | |
地球環境、環境共生建築について説明できる。 | 4 | |
風土と建築について説明できる。 | 4 | |
風および風の形成について理解している。 | 4 | |
気候、気象について説明できる。 | 4 | |
気温、温度、湿度および気温と湿度の形成について説明できる。 | 4 | |
雨、雪による温度、湿度の関係について説明できる。 | 4 | |
ヒートアイランドの現象について説明できる。 | 4 | |
大気汚染の歴史と現象について説明できる。 | 4 | |
都市環境における緑の役割について説明できる。 | 4 | |
時間別の日影図を書くことが出来る。 | 4 | |
日照と日射、紫外線、および可視光線について説明できる。 | 4 | |
建設地と太陽位置について説明できる。 | 4 | |
日照時間および日照時間図について説明できる。 | 4 | |
日照と日射の使い分けについて説明できる。 | 4 | |
紫外線、赤外線、可視光線の効果の違いを説明できる。 | 4 | |
日照および日射の調節方法について説明できる。 | 4 | |
測光量について理解している。 | 4 | |
視覚と光の関係について説明できる。 | 4 | |
明視、グレアの現象について説明できる。 | 4 | |
採光および採光計画について説明できる。 | 4 | |
人工照明について説明できる。 | 4 | |
照明計画および照度の計算ができる。 | 4 | |
表色系について説明できる。 | 4 | |
色彩計画の概念を知っている。 | 4 | |
空気汚染の種類と室内空気環境基準について説明できる。 | 4 | |
必要換気量について計算できる。 | 4 | |
自然換気と機械換気について説明ができる。 | 4 | |
評価割合
| 試験 | 発表 | 相互評価 | 態度 | ポートフォリオ | その他 | 合計 |
総合評価割合 | 80 | 0 | 0 | 0 | 0 | 20 | 100 |
基礎的能力 | 20 | 0 | 0 | 0 | 0 | 5 | 25 |
専門的能力 | 60 | 0 | 0 | 0 | 0 | 15 | 75 |
分野横断的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |